2016
07.06

2015-2016シーズン ハン・ヤン

ハン・ヤン

スケートアメリカ 4位
中国杯 3位
中国選手権 2位
四大陸選手権 3位
世界選手権 26位

SP:Sing Sing Sing
LP:ロミオ+ジュリエット
EX:A Destiny

今シーズンもお茶の間をイラッとさせる振付を考案してくれたローリー。SPの冒頭は漕ぎを少なくしてスピードを出す工夫をしています。バックで1、2、3と準備運動をするように徐々に勢いをつけます。ここで「ここからハンヤンのショーが始まるのよ」とカナダからローリーのアナウンスが入ってくるようです。ブラケットを1つ入れてリンクの端まで行って、ここからクロスが始まります。でも直前までクロスを入れてしまうと、ステップからの4Tとは取ってもらえないのか極力省くように徹しています。まあ昨シーズンのSPと入り同じなんですけどね。でも違うのは後ですね。昨シーズンのイラップログラムは立ち止って次の動きに移行していましたが、今シーズンは流れを生かして足を上げ、膝をついてコンビネーションスピンに入りました。墨をつけ直さずに一筆書きで一気に書き上げたお習字のようです。頭をポンッと叩いてヘにょへにょするプログラムの第1イラッポイントがあります。その表情なんですかね?というものです。そこはおもしろいからいいんですけど、その直後の指をパチンパチンと頭上で鳴らす振付。あれはやらされてる感が強すぎ。ローリーに糸をくくりつけられて、上から引っ張られているような。3Aまでの振付は物足りないです。後半にジャンプを入れるための時間稼ぎのように思えてしまって、もっとこう・・・引くくらいに見せつけるようなイーグルスキルを体得して欲しいです。今のは「僕ハンヤンだよー!イーグルだよー!」という感じ。3Aがダイナミックで、ステップで細かい動きを見せるのだから、このトランジションでも細かい動きを見せて後半への盛り上がりに使うぞーぐらいの勢いが欲しかったです。3Aの入りは四大陸までは昨シーズンと同じでしたが、世界選手権ではロッカーから入っていました。昔の丁半博打レベルの成功率からは脱したので挑戦をしたのだと思います。成功はまたの機会に。3A降りた直後にやる右足プシュプシュする動きかっこいい。3Lz-3Tまでの助走はいい感じ・・・に思えて何か足りない。いや逆でした。邪魔なものを見つけてしまいました。3Lz-3Tが邪魔。ジャンプじゃなくてトランペットの音色に合わせたハンヤンの滑り見せてよ!となります。次このプログラムを見るときは、脳内でジャンプ消滅させます。傀儡子ローリーの操作から解き放たれリンクを入り回るハンヤン。ステップの最初がいきなりレベルを取るためのロッカーカウンターツイズルなんですけど、レベルを取りながらトップスピードに入るすごいやつ。一気にリンクの2/3まで滑ってきて、ダイナミック「へ」(コンパス風味)でジャッジの前まできます。ここでトコトコと駆け出すんですが、ここはちょうど「音楽が鳴り響いたら、みんな街へと繰り出す」という歌詞なのでそのような振付となっているんですね。きっとダイナミック「へ」はドアを蹴破ったのでしょう。ジャッジに指差しするのは、「スウィングしながら歌おうぜ」というお誘いのようです。だからジャッジのおっちゃんおばちゃんはスウィングしなければならないのです。左のアウトと右のインを深く使ったムーブメント、両足でえび反りジャンプ、まさにスウィングの動きでのフィニッシュ。ステップは本当に素晴らしい。昔の見ているこちらが顔を赤らめてしまうような動きではなくなりましたが、まだまだ改善する必要のある踊り心であったり、体や表情の使い方。ここはパンちゃんにスパルタでしごいてもらうしかないでしょう。

ハンヤンがロミジュリで演じているもの、見せたいものは、傍観者から見た立場であるのか、2人を包み込む闇なのか、渦巻く想念なのか。それは結局のところよく分からないから勝手に解釈するとしましょう。でも何を演じているにせよ、ストーリーに沿ったものであるということは間違いないでしょう。前半は3A-3Tと4Tが2つ。しっかりと点数を稼ぐために構成は無難な印象。前半のトランジション同士がワンパターンかなと。胸を張り顔を上げる以外の箇所が基本伏し目がちなのが気になります。抽象的なテーマにするのであれば、ジャンプから表情もきちんと表現の一部にして作り込まないと自己完結して伝わりにくいです。プログラムで1番最初にいいと感じたところは、コレオシークエンスの出のイーグルからのチェンジエッジ。コレオシークエンスは印象に残らないけれど、ここからのトリプルジャンプの流れはとてもいいと思います。後半に入ってからの最初のジャンプの3Aから、グッとインに倒した滑りが静寂の中での感情の高ぶりを表現しているようです。バルコニーでジュリエットと会話をしているロミオの気持ちが熱として伝わってくるような、そんなグッとくるインの滑り。そこから助走の少ない3Loすぐに振付、3Lz-2T-2Loという風に、ロミオに呼応するようにジュリエットも気持ちを高ぶらせていくような。そんな平穏さから一転して、親友のマキューシオがジュリエットのいとこのティボルトに殺されてしまい復讐をするロミオ。そんな復讐のシーンはスピンの間に終わっているようです。このシーンへの入りは3Sを配置することによって、ぶつ切り感の緩和を狙っているのだと思います。この映画の曲を使ってしまうとぶつ切りになるのは仕方ないので、少しでも和らげられてよかった。普段ならステップのリンクの使い方もっとがんばって欲しいというところなのですが、このプログラムのステップは蛇行を多様していて、それがティボルトを殺してしまったことの苦悩、ジュリエットへの思いなどの想念の表現に繋がっていて、これはこれでいいです。ロミオの年齢って16歳の設定らしいので、高校生はそういうものじゃないですか。思いが行ったり来たりって。でも個人的に解釈した結果、これ傍観者でも何でもなくて、単にロミオを演じていただけなんじゃないか?という結論に至ってしまいました。後半の振付がよく練られていて、ネタにされるほど悪いプログラムでもないんです。衣装は完全なる部屋着ですけどね。これをロミオ衣装で演じていれば、なんてことはなく受け入れられたのかもしれません。LPでの課題は高難度ジャンプを入れてもトランジションまで作り込まれたプログラムを滑るということ。トップ選手は助走、跳ぶ瞬間まで表現が洗練されているので、そこに近づけるようにするということでしょうか。苦手なコンビネーションの抜けが減ってきましたし、ジャンプ技術は向上中です。

日本人のヴァイオリニストの曲で滑ったエキシは、競技用プログラムよりも人気だったかもしれないやつ。でもこの曲普通に素敵だし、ハンヤンの滑りとも合いすぎてしまって、競技用だと1シーズン経つ前に飽きてしまっていたのではないかと思うんですよね。それにこのような正統派はオリンピックシーズンまでとっておいて、おもしろいプログラムで表現の幅を広げている途中なんですよ。たどたどしさはありながらも前進はしているわけですから。

今シーズンのプログラムはSPを新しくして、LPは据え置きのようです。LPを使い続けるのであれば前半部分の刷新と衣装は普通にお洒落なやつを希望します。(ハンヤン聞こえますか?脳内に直接話しかけてます。ツーブロック似合ってないから夏の間だけにした方がいいよ。)1番手の座をボーヤンにとられてしまいましたが、4Sにも挑戦するそうなのでまだまだ分かりません。よし、勝て!
コメント
ナナさんへ

ローリーは自分の中での「これ!」というイメージがある方なのかもしれませんね。今シーズンはコミカルからかけ離れた選曲なので、イラッはなさそうです。
6番dot 2016.07.26 03:48 | 編集
真央さんの先シーズンのSPとEXもイラっときませんでしたか。ローリーのコミカルプロは、人気ないですね。真央さんは今シーズンはコミカルではなさそうなので、安心しました。
ナナdot 2016.07.21 16:12 | 編集
KANさんへ

年々ローリーに仕込まれておもしろくなっていますよね。それでも課題はありますが、それをどれだけクリアできたか、新シーズンに確認するのも楽しみの1つです。
6番dot 2016.07.14 02:08 | 編集
拍手をしてくださったAさんへ

ワールドは本当にびっくりで、ミスはあってもなんだかんだでPCSで通過はすると思っていました。悪いものはボストンで落としきっていて欲しいです。
6番dot 2016.07.12 07:01 | 編集
6番さんこんにちは。昨日、6番さんのアンケートに願望のみでハンヤンへの一票を投じたばかりでした。
僕は年々ハンヤンの面白プロが好きで好きで仕方なくなってますよ。ソチシーズンに「こっちゃ来い」みたいなのをしてた時は、まさにただのイラッ!だったのですが、穴掘りダンスも自分の頭バーン!もあと何度でも見たい。
僕も彼はまだ成長過程だと思いますので、今年こそ!と応援いたします。そしてまだまだ何年でもお笑いプロ量産を期待します。
KANdot 2016.07.06 09:12 | 編集
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