2016
05.01

2015-2016シーズン ユリア・リプニツカヤ

ユリア・リプニツカヤ

フィンランディア杯 2位
スケートアメリカ 6位
エリック・ボンパール杯 2位
ロシア選手権 7位
チロル杯 優勝

SP:プレスリーメドレー
LP:レニングラード
EX:Dance for You

SPはシーズン序盤はジャンプを序盤に固め打ちしていましたが、ロシア選手権では3T-3Tを後半に移し、ソロジャンプを3Fから3Lzにレベルアップさせてきました。最初の振付では、曲が変わってからすぐ50秒を超えるステップに入り、ステップの直後にウィンドミルからのレイバックスピン、さらにコンビネーションスピンという構成でしたので、スケーティングのよさを感じる間もなく、プログラムが終了しました。リプニツカヤの最大の魅力といえばスパイラル?キャンドルスピン?いいえ。リプニツカヤの最大の魅力は、ジャンプさえも表現に変換するトランジションとリンキングフットワークの使い方の上手さです。ジュニアの2シーズンは「見よ、この柔軟性を!」とばかりに、スパイラルで埋められていましたが、今はイナバウアーをやるにしてもしなやかさが加わって魅せられるものになりました。柔軟性だけの観点でいうと、もちろんジュニア時代の方が上なのですが、柔らかけりゃいいってものではないので。振付変更後はレイバックスピンが前半に移り、3T-3Tに助走が必要になったので、その分リンクを使って滑るようになりました。足すと変わりはしないんですけど、最初にまとめてしまうよりバランスが取れています。ステップは入りは同じですが、あとは全とっかえというぐらいに変わりました。時間は少し短くしています。元々ジャンプ3つを確実に成功させるために作られたプログラムでしょうから、当然ながら編曲もステップにピッタリ合うようになされているわけで、表現が合うのは前の振付の方です。でも後の振付の方がスケート的だと思うんですよね。ストップが少ないですし、ストップが生きているのも後の方。レベルには関係のない、歩くようなかわいい振付が生きているのは後の方。ステップがストレートライン型なので、長すぎるともっさりしてしまうと思うんですけど、後の振付ではジャッジ側から見て左奥まで入って、リンクサイドに沿って左前、ジャッジ前で柔軟性アピールしーの、スピンというリンキングフットワークもアピールできる構成になりました。リプニツカヤの1番いいところですから(ジャンプはすでに終わらせているけれど)。後の振付の3T-3Tの助走からの音楽とのミスマッチが気になったぐらいでしょうか。それと、どうしてナショナルでは女将みたいな髪型に。女将エンジェル?レインボー衣装は衣装そのものは悪くはなかったと思うし、下ろした髪も似合っていたと思います。戦犯はおそらく水色ベルト。これが明るい色でリボン風ならよかったのではないかと。手袋はいらないと思いますし、レインボーは上半身の布を少なくした方がうるさくならなくて済みそう。

LPは船に乗って旅立ち帰ってこない恋人を待つプログラム。シーズン序盤とはジャンプの順番を変えたので、その導入が変えられています。細かい腕の動きにも変更がありましたし、コレオシークエンスはスパイラルとイナバウアーの順番が入れ替わりました。フィンランディア杯とナショナルやカップオブロシアファイナルと見比べて分かるように、1シーズンの間にかなり体型変化が押し寄せてきたので、ジャンプを安定させるのは大変難しかったことでしょう。リプニツカヤのジャンプは高さがなく、幅とトランジション、音楽とのシンクロありきでの加点ですので、得意の3Fや2A-3Tの安定感を欠いてしまったのは痛かったです。GOEだけでなく、インタープリテーションにまで影響を及ぼしそうです。流れが一旦切れてしまいますから。このプログラムを完璧に滑れていたら、僕好みのしょっぱいプログラムになっていたのだと思うと惜しい。このプログラムには、現代の若者はどうしたって着そうにないリボンのついた青いワンピースが合っていました。船乗りの彼が買ってくれた思い出の服を、いつまでも大事に着て帰りを待つ。10代だった少女が、30代になってしまうような。内心帰ってこないとは分かっていて、周囲からは奇異な目で見られるけれど、それでも待つしかない。お団子の位置の低さがティーンのそれではありませんし、そのような解釈が自然となされてきます。赤い衣装は戦争で夫を亡くした未亡人のようなので、このプログラムには合わないかも。

2シーズン続けて体型変化に悩まされることになりました。エテリの元を離れ、ウル様にコーチを変更。これが吉と出て欲しいです。スケートを辞めたいという気持ちもあったそうですけど、まだまだ何があるか分からないですし、ここで折れるとオリンピックに繋がりません。ジュニア上がりたてのときの方がジャンプは跳べていましたけど、表現に厚みが出て素敵なスケーターに成長ている途中です。スケートはジャンプのみにあらず。スケートアメリカでは少しでも演技を早く終わらせたい気持ちが演技に溢れ出ていて、見ていて胸が苦しくなりました。ロシアナショナルは地元の大会で、プレッシャーもあった中、SPで涙を流す素晴らしい出来。これは今シーズン最も感動的だった瞬間の1つです。リプの進化待ってます。
コメント
匿名のYさんへ

トランコフさんの話は信じていいのかどうか(笑) でも信じることといたしましょう。彼女には、オリンピックシーズンが来る前に体系変化を終わらせておいた!ぐらいにポジティブに捉えて欲しいです。
6番dot 2016.05.17 07:11 | 編集
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dot 2016.05.10 21:50 | 編集
123さんへ

ロシアナショナルSPは最高でしたね。プレッシャーの大きさは一般人からすると想像もできないほど大きかったでしょう。まだまだ演じて欲しいものはたくさんあるので、来シーズン以降も楽しみです。
6番dot 2016.05.09 03:48 | 編集
連日おじゃましてすみません。

リプニツカヤのナショナルのSP大好きです。ストレートラインステップがとくに。このときは本人もノッていたように見えて、てけてけてけって歩く振り付けのとこ音にぴったりだったし、決めポーズもばっちりきまって、終わった後の表情で一緒にうるっときてしまいました。
次のシーズンも楽しみで、まだまだ沢山見たいスケーターです。
123dot 2016.05.01 21:15 | 編集
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