2015
05.05

2014-2015シーズン 羽生結弦

羽生結弦

中国杯 2位
NHK杯 4位
グランプリファイナル 優勝
全日本選手権 優勝
世界選手権 2位

SP:バラード1番
LP:オペラ座の怪人
EX:The Final Time Traveler

SPではシーズン最初は3Aをイーグルでサンドして前半、4Tを後半に入れる構成でしたが怪我があってからは昨シーズンと同じジャンプの順番に戻しました。4Tの後のシットスピンまでのトランジションがすごくディープエッジで曲想にもしっかしと合っています。前半の2つのスピンはバテていない箇所なので回転速度もしっかりとしています。彼のパンケーキポジションはペシャンコで回転速度も安定しているので、シットスピンで唯一+3が男子で並ばせられる選手だなと思います。キャメルの後に前向きになって後ろ向きからまた前向きになるとき、ただスリーターンをするだけなのにすごく雰囲気があります。イーグルサンドの3Aを手放したのはもったいないかもしれないけれど、後半で入れるとすれば勢いよく大砲のように発射されるカウンターから入った方が、その後の展開へと繋がるので適切だと思います。このプログラムで彼の一番の進化が見られるのがステップ。このリンキングフットワークは本当に素晴らしいです。リンクの中央を突っ切るような形ですけど、一度逆行して円を描くような形になっています。何がすごいってステップが30秒足らず(26、7秒?)で終わってしまうのに、あれだけリンクを広く使っているというところ。ステップの中でホップを4回入れていますけど、これが勢いと移動距離を稼ぐのに非常に効果的な役割を果たしています。逆行してホップしながらくるくる回って円を描くところと、ステップの一番最後の体を思い切りえぐらせるようなループはすごく迫力があります。いくつかの試合を見比べてみましたが、国別は気合が入りすぎてキレキレで曲の雰囲気破壊していたのでワールドの演技が一番よかったと思います。ステップもワールドが一番よかった。プログラムの遂行度としては完成されたと思うので僕としては続行はしないで欲しいです。ピョンチャンで引退するとすればあと3シーズンしか試合見られないのに、同じプログラムをもう1シーズン見るなんてもったいない。単にジャンプのノーミスが見たいわけではなく、完成された演技の方に興味がある。五輪もワールドも金を取ったのだから、フィギュアスケートの限界に挑戦するという位置にあると思いますし。国別のパリの散歩道を見たとき、簡単に見えてしまったところにこの1シーズンの進歩を感じました。

LPの冒頭の4Sと4Tはプログラムを勢いづけるにふさわしいです。4Sの後の音楽に合わせた方向転換好きです。ギアを入れるのが4Tの後の3Fの助走という感じがします。それぐらいクワドは軽さがあって難しそうに跳ばないですね。もちろん助走はつけているのですけれど。冒頭とステップの後歌っているからトゥギャザーオンアイスの大熱唱を思い出してしまいます。いくら歌がテーマのプログラムとはいえ、僕は歌うのは反対派なので、プログラムの中で歌うのは止めて欲しいです。でも彼はこれからも歌い続けそう。後半に3Aコンボ2つに3Lzも2つという、普通ではありえない構成を組んでいるためしょうがなくはあるのですがジャンプが続くところはフォアで漕ぐのが増えてしまって、それが音楽からズレてしまって表現としては物足りないところがあります。特に2本目の3Aの前辺りは。跳ぶ前に手を握るのはかっこいいけれど。コレオシークエンスはメインがイナバウアーで特別こねくり回した振付をしているわけではないけれど、スタミナがある試合とない試合とで見るとやはりキレキレの試合の方がいいなと思います。イナバウアーのところがジェラルド・バトラーの最も耳にくる声張り上げですが、ファイナルもワールドも日本人がたくさんだったし、国別は言わずもがななので歓声で歌声がかき消されるからありがたかったです。音源はともかくとして編曲はよかったです。国別ぐらいになるとクリスティーヌの存在を感じない、オペラ座の快楽殺人者みたいに見えました。

羽生にとっての強敵は3Lzですが今シーズンはSPの3Lzのコンビネーションが成功したのがワールドの1回だけでした。LPの失敗は全日本からは1つもないんですけど、それでも身構えて見てしまいます。4Sはクリーンな成功2本、転倒2本、抜け2本という極端な結果でした。普通の質での成功ってのがないのな。だからこそのこの大量GOEを稼げているわけですが。4Loは試合で入れるのは難しいかもしれないけれど、4T2本、4S1本の3クワド7トリプル構成は現実的ですね。4T2本だと抜けたときのザヤ恐怖・・・・・はルール改正の方向性に行っているから大丈夫ですね。今の2クワド構成での仮想TES満点が110点ぐらいなので、3Lzを後半の4Tにした場合6.6→11.33で4.73点アップ。GOEの加点幅も上がるのでGOE+2が並んだ場合は1.4→2.0になって0.6点アップ。なのでTESの仮想満点が115点。LP200点台後半を目指して行けます。そんなときが来たらおもしろいだろうなー。夢がひろがりんぐ。

来シーズンのLPの振付も引き続きシェイリーンが担当するとのことで、この4シーズンはずっとドラマティックで、好きだけどアンハッピーエンド。ジャーーーーーン!なプログラムを滑っていて、この路線も食傷気味なので、オリンピックの真ん中のシーズンですし、技で見せるプログラムが見たいです。それこそシェイリーンのおしゃれ感をもろに発揮するようなやつを。

怪我と手術が続いたシーズンでマスコミにもネタにされ、煽られ続けて大変だったでしょう。一番お疲れ様の言葉をかけたい選手です。衝突はもちろんあってはいけないことではあるのですけど、彼ぐらいのネームバリューのある選手だからこそ議論が行われる機会が生まれました。5度の転倒で150点も出たことでディダクションはもっと増やすべきだ、5×5のグループにした方がいいんじゃないか、各国のメディカルチームではなくISUがメディカルチームを設置して棄権の判断を下せばいいのではないか。など、こちらも非常に考えさせられました。あの件が少しでも来シーズンのレギュレーションに対していい影響を及ぼせばいいなと思います。

トゥギャザーオンアイスまたやらないかなー。
コメント
Creaさんへ

はじめまして、コメントありがとうございます。

フィニッシュはやっぱりパーですよね。せっかくの繊細な振付なのに、メリハリやハイライトの一言では収められないぐらいに力が入っているように見えてしまいますので。

キシリトールホワイト見る度に、「羽生そんなんじゃねえよwwwww」ってなります。だからこそおもしろい。引退してから本人の目の前であの映像流して欲しいです。
6番dot 2015.05.19 19:42 | 編集
初めまして。Crea(クレア)と申します。
フィギュアスケートに関するコメントが非常に面白くて思わずコメントしました。
好きな選手は沢山いますが、個人的に一番好みのスケートが羽生くんなのでこちらにコメントしました。

今シーズンは色々とありましたが、また成長した一年だったなぁと思います。

バラ1、初めて見た時は曲の繋ぎ方なんじゃこりゃあぁぁぁぁあ!!と思ってましたが、
(原曲のバラ1が好きなので)
前半のイーグルサンド3Aから後半のカウンター3Aイーグルにしたこともあり、気にならなくなりました。
最後の振り付け変更は指揮者風にしたのか!?と思いつつ、でもピアノ曲だしなぁと思ってました。
私もパーのままの方が好きですね。何故変えたんでしょう?
衣装が全部青になるか?と思いきやならなくて若干拍子抜けしました。

オペラ座の快楽殺人者は両院のピッタリな文言で思わず笑ってしまいました。
討ち入りロミオといい羽生くんのはどうしても殺気じみちゃうのは負けず嫌いさ故でしょうね。
だからこそキシリトールのキラキラした演出には萎えてしまいますw

長々と失礼しました。
これからもブログ更新楽しみにしてます。
名無しさんdot 2015.05.17 20:45 | 編集
拍手をくださったTさんへ

拍手ありがとうございます。演技のための演技分かります。今の演技は生命力を振り絞っている感じですものね。僕のブログは的確ではなく適当なので、どうぞこれからの1年も適当にお願いします。
6番dot 2015.05.09 14:42 | 編集
Mさんへ

僕も手をパーにしていた方が好きです。グーにしてしまうと力みすぎて、すごい勢いのステップやってスピンやってポーズも思い切ってグッとすると、やけくそみたいに見えてしまいますし。
6番dot 2015.05.07 01:28 | 編集
オペラ座の快楽殺人者に吹き出しました。
どうでもいいかもしれませんが、SPのフィニッシュポーズで両腕を広げたあと、ワールドからこっちは手をグッと握るようになりましたよね?
私は手は広げたパーでフィニッシュの方がずっといいと思うんです。なんかプログラムの意図まで変わってしまうような気がして、グーにされた時は「えー!?」と声を出してしまいました。好みの問題かなぁ。
6番さんはどう思われますか?
Mdot 2015.05.06 16:59 | 編集
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