Luce Wald

フィギュアスケートは好きですか?僕は大好きです。

In one of the stars I shall be living. In one of them I shall be laughing. And so it will be as if all the stars will be laughing when you look at the sky at night.

2014-2015シーズン アイスダンスレビュー

4

ちょっと長いです。

ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン

オータムクラシック 優勝
中国杯 優勝
エリック・ボンパール杯 優勝
グランプリファイナル 3位
フランス選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 優勝
世界選手権 優勝

SD:Escobilla、Farruca
FD:ピアノ協奏曲第23番
EX:All By Myself
EX:Take Me to Church


FDのインパクトが強烈ながらもSDも素晴らしい作品に仕上がっております。バチバチ熱い20代のようなフラメンコというより、落ち着きのある30代後半のようなじっとりとした色気のあるフラメンコです。ねっとりとした滑りがそれをより際立たせます。パターンパーシャル終わったところで男性が女性を抱きしめるところのスカートプレイがエロ素晴らしい。パターンの前のターンから男性に絡みつくところのスカートプレイもエロいです。ミッドラインは2人の距離が非常に近くて気持ちがいいです。ノットタッチの見所はなんだ?やっぱり2人がぶつかりそうでぶつからない、その同調性と技術の高さを見るところでしょう。それを余すところなく見せていますね。女性のドレスもとっても素敵でした。なんでしょうね、まるで口を開けた黒豹のような雰囲気を有しておりました。悪の幹部にはもう少しで昇格できそうな雰囲気があります。将来有望です。

バレエのLe Parcをモチーフにしていると教えていただいて、早速調べて見るとすごく楽しそうに高貴な方々が踊っていらしたのに、パパシゼの使っている音楽のシーンだけ強烈にドエロくなっておりました。エロで間違っていなかった。最初のストレートラインリフトと最後のローテーショナルリフトは間違いなくバレエの振付を参考にしていますね。ローテーショナルリフトの本家のやつ、最初からキスしてぶん回していくという変態っぷりで、パパシゼは相当マイルドにしているのだということが分かりました。この下着みたいな衣装もリアルに下着・寝巻きを表していたのか。前中後と音楽が変わることに対しての表現や表情の変化が明瞭で、ストーリーを知らなくとも容易に情景が想像できます。やっぱり僕は最後のローテーショナルリフトとコレオスピンの組み合わせが好きすぎます。フィギュアスケート史上に残る印象的なエレメンツなのではないかと思うぐらいです。マリパト自体がフレンチカナディアンで、またフレンチカナディアンの感性というのはイングリッシュ方面とは全く違うのですよね。マリパトはリヨンで練習していたので、フランスの香りもしっかりと受け継いでいるし、そこにアグノエルの力が加わっています。北米(実質旧ソ)が独占し、画一化されつつあったアイスダンス界に風穴を開ける、フランス=カナダ革命がここに起こったのです。この革命を象徴するプログラムは僕にとっても忘れられないものになりそうです。オールタイムベストでもトップ10に入ってきます。

僕だけではなく、彼らの能力やプログラムのよさを絶賛している方はたくさんいらっしゃると思います。こうも評判が高いと心配になるのが来シーズンですが、スケーティングの滑らかさで言えばすでに世界一になっているので、少々おかしなプログラムが来ても大丈夫なのではないかと。魅せ方においてはベテランに分があるので、着実に磨いていって欲しいです。まだ19歳と20歳ですからどうにでもなります。シゼロンはこの1年で怪しげな写真をアップロードする人としてブレークしたので、それが世間にも定着して欲しいな。

ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ

ネーベルホルン杯 優勝
スケートカナダ 優勝
NHK杯 優勝
グランプリファイナル 優勝
カナダ選手権 優勝
四大陸選手権 優勝
世界選手権 3位

SD:La Virgen de la Macarena
FD:四季
EX:A Song for You


正統派、金メダルを取るために存在するようなパソドブレ。ミッドラインの終盤でスカートをフワッとさせてからステップを踏むのがめちゃくちゃかっこいい。ステップの最後だけミラーになるのはアクセントになっています。振付が格段に変わっているとかそういうプログラムではないです。言ってしまえば普通ではあるんですけど、金メダルを取るためでしたから、こういうのもたまにはいいんじゃないかと思います。刺すような視線と伸びやかな体の動きをを見せるプログラムでした。

四大陸ぐらいまでずっと「このプログラムで9点台に上るなんて、ダンス界どうなってんだ」ぐらいに思っていたFDでした。それぐらい全く僕にハマっていませんでした。振付の要求されるレベルに対して、彼らの能力が伴っていなかったことも大きかったと僕には思います。もちろん人それぞれで最初から大好きという方もいらっしゃると思いますが。あまりにも細かい動きが多すぎるんですよ。春パートの最初のミラーの動きやサーキュラーステップはつま先にたくさん動きを入れているんですよね。これが少し調子が乗らないとバラバラに見えるし、音楽からズレるし・・・という原因になっていました。春パートとの対比で夏は思いっきりリンクを使って雄大さ、雷鳴の轟を表現。カーブリフト、スピン、ローテーショナルリフト、このあたりくるくるエレメンツを固めています。僕はくるくるエレメンツを固めるという構成大好きなので。トランジションも曲線的なんですよね。色づいた葉が木々から落ちてゆくような雰囲気があります。冬は曲線ではなく直線メインで対比をまたつけます。すごく技の効いた素敵な振付なんですよね。国別対抗戦の演技は本当に素晴らしかったです。こういうのがハイスコアを出すのにふさわしい演技です。これに比べたらグランプリファイナルや四大陸なんて「は?」って感じです。ウィバポジェはNHK杯、国別、ワールドと日本での試合と相性がいいです。単に2人の人格がいいから人気があって歓声が大きいということに拠らず、フラットに見ても日本での試合の滑りはいいです。スケカナやカナダ選手権よりもいいです。もうねずっとNHK杯に来たらいいんじゃないかな。

カメレンゴは選手に合う合わないが非常に大きいですけど、ウィバポジェは合っていると思うし、シーズンの形にはプログラムを物にしてくれるので、僕はコーチは変えずにずっとカメレンゴのままでいて欲しいです。頼むから完成形は国別ではなく世界選手権で披露してください。ダンサーでは数少ないエキシに手を抜かないトップカップルなので、雨乞い→彼シャツ→? 次を楽しみにしておきます。THE ICEに来てくれるので、そこで披露ですかね。

マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ

ネーベルホルン杯 2位
スケートアメリカ 優勝
ロステレコム杯 優勝
グランプリファイナル 2位
全米選手権 優勝
四大陸選手権 2位
世界選手権 2位

SD:ドンキホーテ
FD:パリのアメリカ人
EX:An Interrupted Flight


チョクベイのSDのリフトは見る度に好きになっていきます。このストレートラインリフトはこんなに体をしならせてガクンと体を落としているのに落下をしないのかーと思わされます。このプログラムは途中からパーシャルステップのキーポイントに入る前の振付の部分を10秒ほど削ったのですけど、みなさんはどちらが好みでしょうか。最初は削る前のほうがいいのかな?と思っていましたけど、間延びしている感は否めないかもしれません。だから僕は削った後に一票で。キーポイント2の後の脚パッカーンは音楽に合っていて好きです。チョックさんがお酒が合法になって2年足らずの年齢というのが信じられないほどの色気を発しています。

ゴリゴリとクロスを行わない方向転換をたくさん入れる振付が自然な流れを生み出すFDの序盤。2シーズン連続の出オチ感の漂う最初のリフトですが、今シーズンはそこまでではないです。スケーティングの滑らかさでいうとシゼロンが一番だと思いますが、エッジのディープさでいうと僕はベイツさんに一票を投じたい。それぐらいに今シーズンの彼の滑りには進化を感じました。足首外れそうなインサイドエッジがたまらんですね。スッと進んでいきます。大半のカップルは2つ目の逆行が許されるステップの方が素敵なんですけど、僕はサーキュラーステップの方が好きです。こちらの方がベイツさんの足首が外れそうだから。コレオスピンはこんなのやっていいのかーと関心しました。ぎりぎり肩より上にはならない箇所まで持ち上げてぐるぐると足をつかせながら回すという。こんな思考は「スピン」から思いつきません。

僕の中でこの2つのプログラムでようやくチョクベイが「パッ」としました。ロステレコム杯のFDが特にそうでした。プログラムは他の上位勢に比べると地味目ではありますが、技術との融合で見れば本当にバランスがよくて僕はとてもいいと思ったんです。たいていの試合を見ているとはいえ、僕も人間ですのでどうしても好みが偏ってきます。でも時々、ある選手がとんでもなく光る演技をするときがあって、そのよさに気づけば、それ以降の見方が変わってきます。そのゾーンに入ってよかった。ますますチョクベイが好きになりそう。

アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ

中国杯 3位
イタリア選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 2位
世界選手権 4位

SD:スペイン奇想曲
FD:死の舞踏
EX:Fireflies


ジガガジの解散でついに最もベテランとなったカペラノ。来シーズンの試合が始まる頃にはラノッテさんは30歳になられてしまうわけか。SDのテーマがスパニッシュなのでカペラノには大変期待したわけですが、表現面に関してはさすがというところでした。目力というよりも顔力がすごくあるのでね。キレのいい動きを見せるのは得意だし、基本的にまとまっているのですが、ステップにパンチがないのがベテランとしてすごく苦しいところ。トップ3がそれぞれ滑らかな滑り、ディープエッジ、フットワークで見せているので、それにどこも勝てていないのが。トランジションの動きは一番いいと思いますけどね。カッペちゃんは白ドレスも定番赤ドレスもどちらもお似合いでした。

FDで感じる違和感の正体がシーズンが終わって分かったのですが、このプログラムはカペラノとしてはありえないぐらいにホールド組んでるんですよ。あのずっとサイドバイサイドで滑っていたカペラノがですよ。はーーーーースッキリした。今シーズンはラノッテの体調不良もありまして、慣れない振付に対して余計に消化不良を起こしていたのでしょう。でもトランジションは結構よかったと思うんですよね。やっぱりステップなんでしょうね、どうしてもレベルを取るために音からズレ気味になるし、音楽に対しての滑りの変化というのが弱い。表現の変化は抜群なんですけどね。どこかで見たような動きを集めたかな?という感じもするし、体調が万全のシーズンに見れば印象が違ったのかもしれないです。

大半のファンが臨んでいることは振付師を変えることでしょう。ベテランなのでこのまま変えずにわが道を進むのもいいですが、実力的には世界選手権のメダル争いをできるのに、みすみすそこから脱落して欲しくないです。カペラノのプログラム全体に言えることなんですけど、シーズン後半と前半の印象にさほど変化がなくて、初見でいいと思ってもそのままーーーというのが多いんです。レクイエムフォードリームとかGPSはものすごい引きだったのに、GPFあたりでは「これ違うな・・・・・」と思えてきたし、セビリアの理髪師もそうかも。そうじゃなかったのは道ぐらいかな。それからズエワへのコーチ変更を勧めたイタリア連盟は乱心したか?と言いたくなるような、イタリア連盟史における愚策だったのでは。スケーティングが課題なのにどうしてそこに送るんだろう。

マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ

オンドレイネペラトロフィー 優勝
スケートアメリカ 2位
中国杯 2位
アイスチャレンジ 優勝
グランプリファイナル 4位
全米選手権 2位
四大陸選手権 3位
世界選手権 5位

SD:Asturias Variations、The Last Corrida
FD:南国のバラ、美しき青きドナウ
EX:Fly On (O)


今シーズン最も意外な活躍を見せたシブタニズ。中国杯で優勝できなかったときはどうなるかと思ったけれど、年明けからの調子が非常によくて前年から順位を落とすようなこともなかったです。心配していたスパニッシュも思いのほかよくて、表現面に関しては課題の大きいひでおがちゃんとスパニッシュしてたなあと思いました。Mr.体調不良風だったのに、ちゃんとマタドールっぽいじゃないかという。はるみははるみで今シーズンもスリット作って。スパニッシュなのにまたこの型紙というこだわり様。これじゃないとダメ?

FDはシブタニズ得意の鹿鳴館プロ。こっち見んなストレートラインリフトから始まり素敵な雰囲気。でも世界選手権こっち見んなリフト、ジャッジの方向向いてない。だからレベル2しか取れなかったんだな、きっとそうだ。前半の雰囲気はとてもいいと思いますし、後半に入ってからのハイライトである4連続ツイズルもインパクト十分。GPSから振付を変えてかなりよくはなりましたが、それでもやはり後半の動きは物足りないかなと思います。ワルツということで、ずっと2人がくっついて滑っているので、なかなか展開を作ることが難しいとは思うんですけどね。ダイアゴナルステップの急激なブレーキ感は2人のエッジが上位カップルほど深くないことにあるでしょう。だからせっかく畳み掛けて行くところで伸びきらず、点数も伸びきらずみたいな。ここはトップ4とは目に見えて差があるんじゃないかと思いますね。正直マッシモさんもすごく伸びるタイプの滑りではないし、マルガリオもそうでもないし、誰が教えられるんだろうかという。チャーリーお願いします。試合に出ないならその技術を2人に。

でもですね、課題はあれどながーーーーーい停滞からようやく抜け出せたという感じはします。プログラムの悪さもかなりかなりかなり大きかったですけど、雰囲気が一段階上の大人のカップルへと成長できたのではないかと。ショートダンスが来シーズンはワルツなので、彼らに合った素敵なワルツを滑って欲しいと思います。またスリットもあるでしょう。

2014-2015 SD1スリット FD1スリット FD2スリット
2013-2014 SD1スリット SD2スリット FDスリット
2012-2013 SD2スリット FDスリット
2011-2012 FD1スリット FD2スリット FD3スリット
2010-2011 SDスリット FDスリット

何しろこれだけのスリット率ですからね。強迫行為か何かの一種なのでしょうか。

エレーナ・イリニフ&ルスラン・ジガンシン

中国杯 4位
ロステレコム杯 2位
グランプリファイナル 6位
ロシア選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 4位
世界選手権 7位

SD:カルメン
FD:アパッショナータ
EX:Je t'aime
EX:Love Like a Dream


今シーズン最も人気のあるSDは彼らのカルメンでしょう。真似したくなる最初のくるくる、指噛み、スカートバサバサ、ビヨーン。開始直後にこんなにもおもしろい。パーシャルステップで一度だけ許されているストップをえらく長く使ってのソイヤソイヤ。イリニフさんもっと手首がもげそうなぐらいにソイヤしてるイメージがあるのに、実はそんなにやっていないという。やっているのはジガンシンの方。パーシャルはリズムをきちんととって滑り、そのパーシャルが終わった後は表拍から裏拍にリズムの取り方を変えるのがおしゃれ。んでもって牛っぽいカーブリフトもいいですね。ジガンシンは細いイメージあるけど、実はシニアに上がってから体は一気に分厚くなったし、昨シーズンでもかなーーーーーり表現はがんばっていたわけで、今シーズンに限ったことではないんです。パッション得意な2人が集まったから相乗効果で、今まで目立っていなかったのが目に留まるようになったんでしょう。

FDの振付はユーロから変わって、冒頭とダンススピンの前の振付に手が加えられています。最後のエレメンツがコレオリフトからコレオスピンになりました。僕は変える前の方が粘着質で好きでした。変えた後は大人っぽさが増してしまって、プログラムのよさが減退したかも。前々から指摘をされていた女性のスケーティングですが、エッジはインアウトしっかり倒しているように見えるのですが、体重をかけていないのか伸びていかないんですよね。昨シーズンは白鳥の湖のビュンビュンスピードを出してからのステップでの急ブレーキにズコーーーとなっておりましたが、今シーズンはプログラムの性格上そこまでの感じはしないです。すごく上達しているかと聞かれればそうも思わないですけど、とにかくバランスがいいんでしょうね2人の。後半の展開が薄かったので、そこをどう作り上げて行くのかが今後の課題でしょうか。

来シーズンのSDはノットタッチのステップがなくて、このカップルにとってみたら相当不利な状況に立たされると思います。個人的には久しぶりにFDのノットタッチを復活させるか、もしくは片方のステップをノットタッチ or 逆行ありの選択性にするかぐらいのルール緩和をしてくれれば嬉しいんですけど、これISUの人見てたら考えてー。もう来シーズンのガイドライン発表されちゃったけどねー。だってだって2007-2008シーズンのホールドなしステップのときはいいプログラム多かったですよ?

パイパー・ギルス&ポール・ポワリエ

オータムクラシック 2位
スケートカナダ 2位
エリック・ボンパール杯 2位
グランプリファイナル 5位
カナダ選手権 2位
四大陸選手権 4位
世界選手権 6位

SD:El Gato Montes、スペイン奇想曲
FD:紳士は金髪がお好き
EX:Would You...?


奇抜なマントとメイクで滑ってくださったパイパー・ギルスさんでした。練習着にもちゃんとマントがついていてさすがでした。男性が持てないなら女性が体につけてしまえばいいじゃない的な発想がさすがです。このカップルもカペラノと同じでパソ・フラメンコ以外のワルツを選択した数少ないカップルでして、スパニッシュワルツを選択しているのです。そこには感心していたんですけど、これちゃんと見てみると「ワルツ・・・・・か?」と思うような表現だったから、これで正解なのかは僕には分からないです。スパニッシュワルツは三拍子じゃないのかもしれないし。地味にこのカップルもスパニッシュの表現には心配がありまして、特に男性の方が気になっていました。やっぱり苦手なんだろうなーというのは感じましたし、色気はありませんが、彼ららしい奇抜さをアピールした方向性なのでそれほど気にならなかったのかもしれません。

4つの音楽を使っているのに違和感を覚えさせないプログラムさんであるFD。昨シーズンのヒッチコックが大変評判がよかっただけに今シーズンの選曲は難しかったと思いますが、このプログラムは見る度にブラッシュアップされてよくなりました。ヒッチコックと同じくカーブリフトなんかはレベルが取れなくて変えてしまった部分はありますが、それでもよかった。バンドの生演奏が流れるレストランで、ブロンドの綺麗なお姉さんが、トランぺッターのお兄さんを誘惑して酒の勢いでフロアで踊り出すみたいな、そんな雰囲気のミッドラインステップがたまりません。今シーズンのベストステップです。このプログラムはベストプログラムでトップ10の次だったんです。それぐらい好きなプログラムでした。

まだ2人とも23歳で伸び盛りなのでスケーティングスキルも伸びて行くでしょう。タニスもドムニナもカッペちゃんも20代半ばから伸びてきたぐらいだから多分大丈夫。枯れ・老化至上主義派の僕なんですけど、この2人にはずっと可愛くいてもらいたい。めちゃくちゃ貫禄のついたパイパーは想像できない。

クセニア・モンコ&キリル・ハリヤヴィン

アイススター 優勝
スケートカナダ 4位
NHK杯 2位
ロシア選手権 2位
ヨーロッパ選手権 10位
世界選手権 8位

SD:エスパーニャカーニ
FD:サラバンド
EX:Dirty Paws


モンハリのプログラムに関しては両方とも非常に・・・・・普通という感想を持っているので、特にコメントすることはないのですが、とにかく今シーズンはハリヤヴィンのスタミナが向上した。これに尽きますね。シニアに上がって2シーズン、ひたすら全ての大会でFD半分過ぎた辺りからバテバテになって、身長差もないしこのカップルはこのまま終わってしまうんじゃないか?と思ったぐらいでした。でもボブソロが今シーズンアウトした影響で、ズーリンに時間を割いてもらえるようになったからか知りませんが、すごくエッジの使い方が鋭くなって迫力が出てきました。長身だからそれが際立って余計にかっこいい。2人がリアルカップルになったらしく、それも演技に好影響を与えているのかな?と思います。フィギュアスケートを見ていると、ロシア人に対しては「こいつら、フランス人以上に愛に生きてるな」と感じさせられるのです。ハリヤヴィンの髪型もこれぐらいがかっこいい。昨シーズンの髪型は田舎の予備兵みたい。もう一つの懸念事項である衣装も、SDはワールドで変わりましたし、FDはナショナルで変わりました。滝野さんに「ナイトウェアのように見える」と言われていましたが、生八ツ橋の切れ端がくっついたような衣装に比べればよっぽどいいです。

今シーズンはハリヤヴィンさんはポケモンキャラとして、ネタ方面でも開花しました。ネタ方面でも言及できるようになると、非常に感想も書きやすくなって、思い入れも強くなるのでありがたいです。ジュニア時代からモンハリの滑りは好きで、毎年出てくるジュニアチャンピオン群の中でも一番のタイプだったので今シーズンの躍進は嬉しかったです。

ペニー・クームス&ニコラス・バックランド

ニース杯 優勝
NRW杯 優勝
ロステレコム杯 3位
NHK杯 5位

SD:ポエタ
FD:ミューズメドレー


カーズから続くちゃんとしたダンスの流れ。粗そうに見えて実は粗くなくて、スタンダードな滑りをするんですよね。めちゃくちゃネットリなスパニッシュダンスではないんですけど、上品な雰囲気で素敵です。足を踏みしめるような振付もフリーレッグの上げ方も綺麗に揃っていて、無理をせずにイギリス人らしさみたいなものをアピールできているのではないかと思います。パターンダンスの前のステップが特にかっこいいです。身長差は感じるし、ポジションチェンジのときなんかに男性が体を屈めて女性に合わせたり、パターンのキーポイントのスリップステップでなかなか合わせにくそうにしているところは見えます。ここは徐々に合わせて行くしかないでしょう。昔のペアのような演技に比べれば随分と上達していることが分かります。本当に上手になりました。

まずはしっかりとその滑りの質を見せてくれるFD。そして時計が進みまだ逆回りするようなカーブリフト。世界で何が起こっていようとも、時は何にも捉われず淡々と進んでいる様子を表現しているかのように思えました。いつもはぶん回しにしか見えないローテーショナルリフトもすごく柔らかさがあって曲想を反映しています。今シーズンに入ってバックランドのインサイドエッジがエグれそうなぐらいディープになって、技術力そのものが向上したこともこの不思議な世界を演じることに一役を買いました。イギリスの選手はカテゴリーを問わず現代的な音楽を使いたがるけれど、それに技術力が伴っていないこともしばしば見られます。滑らないとエキシビションっぽさが強くなってしまうんですよ。逆に言えば、エキシビションでも滑っていれば現代的な音楽でもポップスでもエキシビションみたいに見えないってことなわけです。選曲・技術・表現・コスチューム全てがマッチしたケースでした。

両方プラグラムが良くて、上手になって、GPSでメダルを獲得もできたのでついに「ユーロだけの選手じゃない!」となったのに今シーズンは病気に怪我でチャンピオンシップスは両方棄権という形になりました。今シーズンの調子を見れば来シーズンは楽々ユーロもワールドも2枠を獲得できると思うので、また枠を取り戻していただいて、健康な状態で兄弟で大会に出場するところを見せていただきたいです。

アレクサンドラ・ステパノワ&イワン・ブキン

フィンランディア杯 優勝
スケートアメリカ 3位
ロステレコム杯 5位
ロシア選手権 3位
ヨーロッパ選手権 3位
世界選手権 9位

SD:エスパーニャカーニ
FD:エリナー・リグビー
EX:I Surrender


ステブキはジュニア時代にパッション系プログラムをこなしていないんですね。ロシアでは数少ない非パッション系カップルかー。いつもニコニコブキンさんの、眉をしかめてスパニッシュ感を出そうとしていたのは微笑ましかった。その出し切れていないところがまたいいね。ロシアの数少ないツイズルの雄である彼らは今シーズンは難しいシットポジションのツイズルを入れてきて、最初はレベルを取りこぼしまくっていたのに、きちんとレベル4にすることに成功しました。このカップルの課題はプログラムのダンスっぽさのなさなんでしょうね。ハベドノ、ウルディア、ギニャファブ、フルソレ、シニカツこのあたりのトップ10を争うぐらいのカップルと比べてホールドが少なくて、ソロダンサー2人が組んで滑っているような感じは受けてしまいます。女性の膝のみに注目すればそれが分かると思うんですけど、ほとんど膝を使わずに滑っているからスピードがあまり出ないし、男性も女性に合わせるからか勢いが削がれているような感じがします。別に女性が悪い悪いと言っているわけではなく、ここをどうにかしないと伸びていかないぜ。という。シングル出身なのは知っていますが、転向して10年近くなりますし、転向組もザラにいますしね。エレメンツの質はジュニア時代から本当に高いし、美脚アピールはこれからもぜひ続けて欲しいので、スケーティングスキルの向上に注力して欲しいです。

新たな時代に突入したアイスダンス。中心はデトロイトからモントリオールに移りつつあります。ロシアは代表が2枠に減って、ボブソロが戻ってくる来シーズンは代表争いが激化するでしょう。3枠戻ってくれー。アメリカはトップ5のコーチがそれぞれ違うのでカラーが分かれて演技を見るのが楽しみです。カナダは今シーズンのジュニアのカップルがシニアに上がるので、派遣枠争いも激しくなるでしょう。フランス・イタリアは新しいカップルが組んで1年経ってどこまでの進化を見せるのかに注目。トビアス&トカチェンコのデビューも迫ります。ベテランのジガガジとリード組が解散をして、若返りの方向に向かうダンス界。来シーズンは現役では誰もやっていないラベンスバーガーワルツが課題です。ホールドをずっとしなければいけないのも斬新で、待ち遠しいです。曲被りしませんように。

4 Comments

6番 says..."かっぴさんへ"
かっぴさんへ

はじめましてコメントありがとうございます。パイポーは本当にそう思いますね。コーチを変えて欲しいという声もありますけど、僕は今のコーチのまま独自路線を突き進んで欲しいです。ベイツさんの転倒が多いのは氷のせいにしておきましょう。
2015.04.29 23:30 | URL | #q2p5Nno. [edit]
6番 says..."ともよしさんへ"
ともよしさんへ

カナダ女子におけるキャミソール衣装のようなものですね。あれがはるみのエラ・・・。
2015.04.29 22:54 | URL | #q2p5Nno. [edit]
かっぴ says..."初めてコメントします。"
いつもおもしろく読ませていただいています。
アイスダンスレビュー感謝です。
今シーズンパパシゼ素晴らしかったですね。テサモエとメリチャリが復帰した場合の対決も楽しみですね。
私はチョクベイとパイポー贔屓なので2組の活躍もうれしくみていました。
特にパイポーは、見るたびに上手になってきているので来シーズンがたのしみです。
あと、最近ベイツさんの転倒が多くある気がします。
2015.04.27 19:04 | URL | #Imtd05ZM [edit]
ともよし says...""
多分はるみはスリットで呼吸してるんです。
スリットないと息ができないんです。
2015.04.27 02:31 | URL | #- [edit]

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