Luce Wald

フィギュアスケートは好きですか?僕は大好きです。

In one of the stars I shall be living. In one of them I shall be laughing. And so it will be as if all the stars will be laughing when you look at the sky at night.

2014-2015シーズン 本郷理華

4

本郷理華

アジアントロフィー 優勝
フィンランディア杯 3位
スケートカナダ 5位
ロステレコム杯 優勝
グランプリファイナル 6位
全日本選手権 2位
四大陸選手権 3位
世界選手権 6位

SP:海賊
LP:カルメン
EX:スリラー

日本女子が伝統的に使ってきた海賊。この曲の何が魅了するというのか。いい曲ですけど。レビューをするにあたり、GPSの演技とシーズン最終戦である世界選手権の演技を並べて見てみました。すると振付が変わっているんですねえ。まずレイバックスピンの前のトランジションに1つターンを入れていますよね。たぶんブラケットだと思うんですけど、ここでキュッと動きを入れることによって、その後のレイバックがより優しく滑らかに見える効果があるのではないかと。2Aの前のブラケットとも対比になっていますし。GPSのレイバックスピンは流れのまま入っていたので、上品ではあるけどパンチが足りない感じがしました。それから3Fの前のステップを増やして、"スケーティングムーブメントからのジャンプ"というルールを満たすようにもしています。ステップの中でキャッチフットツイズルをするところもGPSでは普通のツイズルでした。ああいうのが一個あるとバリエーションが広がっていいです。全体的に言えるのが音楽を聴いて、音楽のフレーズに合った動きをするようになったところです。そして腕をきちんと広げきるということができるようになりました。シーズン初めの演技ではキチッキチッとこなすことに終始して、音楽とのマッチングはかなり薄かったので、滑り込んで行くうちに表現にまで、そして手先まで使うことに神経を行き届かせる余裕が生まれたのでしょう。ジャンプはほとんどの試合で素晴らしかったので、最初から素晴らしいイメージがありましたが見比べてみると進化が見える、そんなプログラムでありました。紫の衣装というのも彼女の長身でゴージャスな雰囲気に合っておりました。日本人は紫が似合いますしね。過去の女子選手も紫衣装はいい感じ。

フィンランディア杯やスケートカナダの演技と比べてみるとLPの方も手を加えているようです。3Loの前後のトランジションは最初スカスカだったのに、シーズン後半になるとそこを埋めてきました。ステップの序盤でストップして振付をやるところ、あれどうもエロくなったなあと感じていたらここも変えていました。全ての試合の映像を確認しますと、振付を変えたのは世界選手権でだったので、だから特別世界選手権の演技がぴぎゃあああああああああああああああとなるほどエロく感じたわけですね。四大陸までを「ふりふりっヘブン!」だとすると、世界選手権は「ククッッハァーーーン」ですね。単純に音に合わせるのではなくて、少しズラすのがオシャレ。僕はコーチ陣の策略にまんまとハマってしまったな。ステップ全体としてもネットリしてるんですよ。世界選手権ではステップの最後の首をグルーンと回す振付がシェイキーになってしまって残念。あそこが決まればもっとGOEもらえたでしょうに。後半の3Lz(または3F)の前のトランジションにある振付も変わりました。最初は相手に手を伸ばすような振付だったのが、自分の方に引き寄せるような振付へと変貌。まさにカルメン、ファム・ファタールを演じるに相応しいものだったと思います。コレオシークエンスでは胸を刺され苦しみ、鮮血に染まった自らの手をかざし、劇的にフィニッシュ。すごくストーリーが明確で分かりやすい正統派のカルメンでありました。こういうプログラムが嫌いなジャッジはまずいないし、名前を売るにはとってもよかったと思います。レビューするにあたって1つの演技を1時間以上巻き戻ししながら見ているのですが、飽きるどころかますますこのプログラムを好きになってしまいました。

今シーズンLPの中で挑んだルッツの数が8大会で11本ありました。そのうちeマークがついたのが9本、アテンションがついたのが1本、何もつかなかったのが1本でした。四大陸は認定はリピート映像が見づらい角度ではっきりとは言えませんがグレーな感じの認定だったと思います。世界選手権の前半に跳んだ3Lzはフラットだったので、今は世界選手権ぐらいの質を目指すのが理想でしょうか。ロシア女子に勝つためにはどうしても3Lz2本、セカンド3Tや3つ目が3Sのコンビネーションは必須ですからね。今シーズン全ての試合で挑戦した3F-3Tが最後の大会で認定されたのは、すごくいいことです。来シーズンへの弾みになりそう。レベルの取りこぼしは多めだと感じます。ここもロシア選手に対抗するには絶対に取りこぼしができない箇所なので、強化してきて欲しいです。

真面目エキシビションが大勢を誇る日本の中で燦然とテカるレザーのゾンビ様。イロモノエキシビションを滑っていただけるだけで拝めます。本当にありがとうございます。プログラムもおもしろいけど、一番おもしろかったのは名古屋フィギュアスケートフェスティバルでゾンビメイク+高校の制服でスポーツの優秀選手の表彰をされていたとき。あれは素晴らしかった。ゾンビカルメンも素晴らしかった。

実力者たちの引退・休養でシニアに上がっていきなり2番手・3番手の期待を受けるのは大変なこともあったかもしれませんが、繰上げながらもGPF出場・四大陸メダル獲得・世界選手権3枠キープという風に、ファンの期待を大きく上回る活躍をしてくれました。あっこちゃんの表現指導もこれからさらに取り入れていただいて、技術と表現をミックスさせた素敵な大人のスケーターへと成長して欲しいです。今シーズンまだ少女の部分があったので、次は"女"の演技をする彼女が見たいです。

4 Comments

6番 says..."らったったさんへ"
らったったさんへ

はじめまして、コメントありがとうございます。

本郷は体全体を使ってグッと滑るようになったように思いました。昨シーズンの映像と比べてみると、全体的にそうなんですけどカチャカチャと動いていないんですよね。体重をしっかり乗せることを心がけているのではないかと。姿勢もそれほど気にならなくなりました。

カロリーナ・コストナーは10年や15年に一人のレベルのスキルの持ち主ですから、そこまで到達してくれるかどうか。でもあんな驚異的に伸びるスケーティングを身に付けてくれたら、かっこいいでしょうね。
2015.04.06 23:57 | URL | #q2p5Nno. [edit]
6番 says..."highaimsさんへ"
highaimsさんへ

僕も感覚的に「世界選手権よかったーかっこよかったーはっはっはー」と大会で思っていて、今回レビューをするにあたって見比べると、こんなに違うものなのかと驚きましたよ。猫背あまり気にならなくなりましたよね。あっこちゃんの指導の賜物でしょうか。
2015.04.06 23:47 | URL | #q2p5Nno. [edit]
らったった says...""
こんにちは、いつもたのしく拝見しております。

ククッハァーーーンに僕もやられました、はい(笑)

海賊の、スピンに入る前のハープのキラキラのところあたりで何となくコストナーの牧神を思い出したので、彼女のスケーティングを目指して脚長ヌルヌルスケーターになってほしいなと個人的に思っております。

6番さん的に理華さんのスケーティングは今のところいかがでしょうか?
2015.04.06 16:43 | URL | #- [edit]
highaims says...""
なるほど~!ワールドでの演技はシーズン序盤の演技よりグッと訴えて来るものがある、と思っていましたが、6番さんみたいに実際に比較して見直すことは全くしないのでどこがどう変わったまでは分からず、単純に良かった~とだけしか言えませんでした。なんだかスッキリした気分です!
それにしても大飛躍のシーズンでしたね。以前は猫背の姿勢がやはり気になっていましたが、それ自体あまり気にならないほど私の素人目からしてもドンドン上達していく彼女には本当に恐れ入りました。
2015.04.06 12:34 | URL | #- [edit]

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