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2012
04.26

ベストプログラム

コスチュームに引き続きプログラムです。自分でも意外なランキングになりました。総当りでどちらが好きか選んで行き、その上位トップ10を出しました。

10位 髙橋大輔SP「In the Garden of Souls」

今シーズンSPから4回転を実に7シーズンぶりに入れてきました。7シーズンも間隔を開けて入れられるようになる選手はなかなかいないと思います。脈を打つような自然な動き、静の中にある動、内面から滲み出る色気がたまらないです。音ハメが絶妙で、3Aの後のトゥステップ、ルッツの前のステップも音楽にピッタリ。4-3を入れて、これだけトランジションもポンポン入れられるプログラムというのもなかなか無いと思います。スケーティングスキルはパトリック・チャンに僅かに劣るかもしれませんが、コレオグラフィー、インタープリテーションで上回ることがほどんど無かったのは悲しかった。それぐらい素敵なプログラムだと思います。

9位 デニス・テンSP「エレジー」

テンくんはジュニア時代からスケーティングの良さには定評があった選手ではありましたが、どうもこじんまりしているというか、タッチは美しいのに伸びはない滑りをしていたように思いました。昨シーズンの絶不調から立ち直ったのは体型変化の終わりで安定してきたということかもしれません。160センチぐらいだったのに168センチになりましたし。もう18歳ですから、これ以上急激に伸びていくこともないでしょう。振り付けがローリーなのでプログラムはやはり北米的な滑りを引き立たせるような構成。でもテンくんはタラソワのところで練習していたところもありますし、表現で言うと完全にロシア寄り。この悲哀のこもったラフマニノフとテンくんの動きが合うことなんの。もはやストレートではないほど多様にリンクを使うフットワークはたまりませんでした。テンくん復活を印象付けるプログラムになったと思います。

8位 髙橋大輔EX「The Crisis」

個人的には不評の声が多く聞かれたプログラムでした。僕はこういうプログラム大好きなんです。音楽が嫌いっていう人もいました不協和音が聞き取れて。こういう音楽ダンスで使ったらハネられそうです。リズムはありますけど、アップリフティングではないですから。なんでしょうね。どこが良いんでしょう。このプログラムからは「人生ってそんなもんじゃない?」感が感じ取れるんです。波があるし、めんどくさいこともあるけど、それでも続いていくよっていう。そんなに肩肘張って行かなくてもっていう。だから好きです。

7位 ジェフリー・バトルEX「エニグマ変奏曲」

今シーズンもプロ枠が入りました。これぞジェフリー・バトルの真骨頂というプログラム。エニグマ変奏曲の、このニムロッドの変奏は友人への感謝の気持ちを込めたパートになっています。中盤の双方向に回るキャメルスピン、そして2回入れた2Aなんて、深い愛情を表現するにはピッタリではないですか。光を放つようなイナバウアー、そして光を抱き込むようなイーグル。素晴らしいプログラムです。

6位 エカテリーナ・リャザノワ&イリヤ・トカチェンコFD「スノーストームより、ロマンス」

そこはかとないロシアの香り。ロシア人振付師とロシア人コーチがロシアの音楽でロシアのスケーターに。どこまでもロシア。古臭いと言われようと、特徴が無いと言われようと、リズムの変化が無かろうと、それでも良いんです。フリーダンスなんですから。このプログラムのどこがアップリフティングでは無いと言えましょうか。遠い昔の恋を思い、悲しみに浸る気持ちというものは、多くの人の心を揺り動かし、心を揺り動かす物のはずです。クソルールなんて、雪原がシベリアの永久表土の中にマンモスと一緒に埋まってしまえばいい。

5位 クセニア・マカロワSP「Maria and the Violin's String」

ヴァイオリンを爪弾くかのようなしなやかなボディームーブメントが素晴らしい。今までのマカロワの動きとは一線を画していて、非常に女性らしいです。フラメンコでもエビータでもチャキチャキしすぎて、あまりにもアメリカ的すぎました。アメリカ育ちなので仕方ないことではありますが。アベさんにはこれからも、多くのスケーターと一緒に作品を作っていって欲しいです。

4位 ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェFD「Je Suis Malade」

フランスのワールドに合わせたのか、今シーズンは"ド"メジャーな選曲をしてきました。でもその前もその前もその前もメジャーか。男にすがりつく女の表現が絶妙ですね。男性と女性ではなく、このプログラムは男と女です。全てのエレメンツがプログラムに溶け込んでいます。無理矢理なリフトはないですし、ゆっくりツイズルも良いです、あれが高速だったら盛り上がりはするけど、プログラムには合わないでしょう。肩紐を無理矢理ずらして作るというカメレンゴのド変態なアイディアといい、髪の毛を振り乱すケイトリンといい。全てがこのプログラムの味になっています。昨年のワールドでは日本を気遣うメッセージを出し、今年のワールドでは自分たちがメダルのチャンスだったのにも関わらずペシャブルに駆け寄る姿、人としても素晴らしいです。唯一難点を挙げるとすればやはりスケーティング。トップカップルの中ではスピードを出さないと伸びなさが目立ちます。止まります。それを改善すればワールドのメダルにも届くようになるでしょうね。

3位 高橋成美&マーヴィン・トランSP「イマジン」

シーズン初めから素敵過ぎたプログラムでした。トランジションをたくさん入れている選手はシングルにもいますが、音楽に合っていない物が多い中、彼らは音ハメが素晴らしいです。今シーズンから急激にプログラム難度を上げてきましたし、スケーティングの質もとにかく良くなりました。もちろん昨シーズンからすごく上手くなりましたが、滑りはロシア勢とも渡り合っていけるほどのスピードと流れ、同調性の素晴らしさ(でもジャンプのミスは同調しないで)。静かな音楽の中でふわっと上がるツイストで観客は一気にプログラムの世界に引き込まれ、音楽の盛り上がりとともに、トランのグライドのある滑り。身長がこれだけ小さいのにそれに付いていける成美の力、本当に素晴らしい。衣装はワールドなどで着ていたのは3着目なんですよね。青が1着目で、黒でストーンが少ないのが2着目。3着目がストーン多いのです。イマジンという音楽をここまで素敵に仕上げてくれてビックリでした。僕、本当にイマジンが嫌いで嫌いで仕方無かったんです。ウザいぐらいに平和や愛を歌った物って厨二病の僕にはかゆ過ぎる。かきすぎて血が出るぐらいに。音源選曲も抜群でした。いやあ素晴らしい。SO GROOVY!!!!!

2位 ジェレミー・アボットLP「交響曲第3部あがない」

ジェレミー・アボット「静」のプログラム。彼がこの音楽で滑ると分かったときに、素敵なプログラムになるであろうことは分かっていましたが、まさかここまでの物になるとは思いもしませんでした。このプログラムの魅力は「空間の支配」です。どうしてここまでスケートが伸びて、リンクの至る所を使ってプログラムを表現できるのか。普通の選手ならここまで滑るには漕いで漕いで漕ぎまくって後半はバテバテで見ていられなくなると思います。特に味気なくなりがちな全後半明けのジャンプパートの滑りは見事としか言えないです。この曲って8分の6拍子かと思ったら8分の12拍子なんですね。とりあえず、なんか滑りにくそう。どっちにしろ滑り憎そう。そもそも1.2.3っていうリズムの曲自体がシングル向きではないですもんね。それでも、全後半と中盤にテンポの変化のある音楽をここまで。テンポが徐々に上がっていくサーキュラーでのしなやかな腕の動きとターン、コレオステップでの安易な腕にぶん回しに頼らずに、音楽表現に徹するという。これは昨シーズンのLPでもそうでした。オルガンに、ライフイズビューティフルに、そしてこれ3年連続でドハマりプログラムを滑っているので、来シーズンは何を滑るんだろうかというドキドキ8割、不安2割。

1位 ジェレミー・アボットSP「Bei mir bist du schoen, Swing Kids」

ジェレミー・アボット「動」のプログラム。このプログラムが好きではないという人は、あまりいらっしゃらないのではないかと思います。「27歳児感」を存分に見せ付けたプログラムです。細かいことうんぬんの前に、まず見ていて楽しくなる。ということが一番にありますね。フロアダンスとフィギュアスケートの完璧な融合。ダンサーが振り付けたプログラムは2シーズン連続ではありますが、昨シーズンのものはどちらかというとフラメンコ寄り過ぎて、スケートではありませんでした。今回の物はすごくバランスが良いです。一時期抜かされ気味になっていたPCSに関しても、Pさん、ダイスケさんの次にプルと並ぶぐらいにはもらえるまでになりました。その立役者的プログラムでもありますね。もう好きすぎる!

というわけで書き終えてみれば、2プロランクインが2人ということで、必ず1シーズンに1人は2プロ素敵な人がいるんですよ。去年はキーラで一昨年はパントン。

ちなみに好きなプログラムが全部で19個出たんですけど、11位からは今井SP、キャロラインSP、ファリスSP、ズロシトFD、カロリーナSP、カロリーナLP、ラルヒルFD、マイナーLP、庄司LPでした。
みなさんのお気に入りは何でしたか?
コメント
テンくんの表現力はこの年齢で言うのも何ですけど、円熟味というか哀愁、風格を漂わせていて北米やユーロ圏の選手とは一味違います。ロシアの選手とも違うような感じで、彼ならではです。

ロシアンスタイル素敵なのに、多様性があっていいのに・・・と思います。みんな違ってみんな良い(と限らないこともあるけど)違うからこそ面白いんですもん。

ズロシトのFDはもうおもしろいし、目を引くし、ヘンテコだしで目が点になりました。ズーリンの頭の中には何があるんでしょう。髪が無くなった代わりにアイディアは浮かぶんでしょうか。
6番dot 2012.04.27 23:53 | 編集
こちらもまた楽しい記事ですね!
1、2位は勿論、9位テン君のSP、6位リヤトカのFD、4位のウィーポジェのFD、私も好きです。
テン君の表現力は素晴らしいです。
リヤトカのロシアンスタイル、あれはあれでいいのだ、と思うんですよね。
ルール上はリズム変化が必要なんでしょうけど彼らのスケートはそんなこと関係ないと思わせるイイものがあるので。
マンモスと一緒に・・・という件は笑ってしまいました。
同感です(笑)。
そしてウィーポジェは五輪に持ってきてもいいのでは?と思うくらいのハマリPGだったかも。
ジェレミーSP・FSについても「そうだそうだ」と思いながら読ませて頂きました!
ズロシトFDもいいですね。
私は圏内に入るくらい好きかも。

スケーターとプログラムについて読み応えのある記事、ありがとうございました!
Mauricedot 2012.04.27 23:08 | 編集
あの手を置くところで、一気に空気がサッと締まって素敵です。
たしかにこの雰囲気だと霊感商法に引っかかってしまうかもしれません。鉛筆ぐらいなら買ってしまうかも。

全米が良いとワールド五輪では崩れるし、全米が悪いとそもそもワールドに出られないですしね。もう精神的な問題だけなんでしょうね。緊張が目に見えるタイプなので。ずっとアメリカで試合あればいいのに。
6番dot 2012.04.27 18:01 | 編集
アボットくんのSPはトランジションの動きまで楽しかったです。
一つの作品として完成されていた。という感じです。
6番dot 2012.04.27 17:48 | 編集
The Crisis素敵ですね。激しい橋大輔は競技中にたくさん見られるので、エキシビションプログラムではこういう試みは大切だと思います。

モルダウ素敵ですね。ちゃらーららーらららーーーーらーらーらーーーーー。はい脳内で滑ってますよ。使っている選手って見たことないので、この曲滑ってくれたら曲=彼になりそうです。
6番dot 2012.04.27 17:38 | 編集
エクソジェネシスが2位に入って
凄く嬉しいです。

確かに、86じゃないんですね、今まで気が付きませんでした。
後半の氷に手を置いて止まる瞬間が好きです。

全米中継でミュシャ風のアボット選手が描かれたバナーが映り世界観がピッタリで驚きました。
降臨してきたみたいなフリーです。
水晶でも仏像でも何でも買ってしまいそうです。

ソチの最終滑走で全米が再現されたら
見はてぬ夢級の感動に浸れるかもしれません。
代々木の演技が最後では悲しいです。

おめんや oyyukkidot 2012.04.27 15:04 | 編集
私もアボットのSP大好きでした。

難しいことはわからないですが、確かに、とても楽しいプログラムだったと思います。シットスピンの入り(だったような)のところが印象に残ってます。

ぢぢじじdot 2012.04.27 13:40 | 編集
出た出た!トップ10☆

私は「The Crisis」が個人的に殿堂入りしました。時間が止まる感じ、忘れられません。ミヤケンは派手なだけじゃないのよね。

3位4位は本当にベタ過ぎて危険だけど、あそこまで完成されちゃうと降参ですね。
ケイトリンの肩紐にみんなゾッコンですよね、あの衣装の色はニースの会場の素敵照明では、深くて織りに青が入っているのが分かって、萌えました。

遥ちゃんの無言歌もごきげんもキュンキュン度がすごかった、有香さんは甘い表現を嫌味にしない天才ですね。メダリストオンアイスだけで披露したサンドレスも、ふわふわして恐ろしく可愛いのでした。

真央さんのリベラ、初めてみせる切ない表現はゾクゾクしました。なんだかTVがおセンチに触り過ぎて、素直に好きと言えない雰囲気になっちゃいましたけど。

そうそう、ジェレミーにスメタナの「モルダウ」とか良さそうじゃないですか?かつてない壮大さと、グライドが気持ち良すぎるプロになりそうで、フレーズを聴くともうジェレミーが躍ってる気がするんですよ(笑)
コージーdot 2012.04.27 10:50 | 編集
エニグマ見られたのはすごくうらやましいです。
シンプルな動きが美しいというのは、誤魔化しが利かないので本当にすごいことだと思います。彼の能力の高さを見せ付けてくれました。もうすぐ30歳ですけど、プロとしてまだまだやってくれそうです。そして振付師としても。

高トラは両方のプログラムが美しくて、滑りの質とマッチしまくりでした。G&Gのようになってくれたらもう・・・・・はぁ・・・いいですね。むふふ。
6番dot 2012.04.27 07:10 | 編集
LPは3シーズン連続で素敵過ぎるものが続いたので、もう興奮しきりでした。昨シーズンのものも継続して欲しかったのに「悲しい思いがぶり返す」みたいな理由でやめていました。今シーズンは全米のような良い出来もあったので、あと一歩ですから、継続しても全然大丈夫!って思います。リベンジの意味も込めて。

あっこちゃんと長久保先生のキスクラは良いですね。羽生とななみ先生(お別れしましたけど)やダイスケさんと長光先生にも同じようなものを感じます。

今井のエキシも素敵ですね。衣装も可愛らしかったですし。あのSPを生で見られたのはうらやましいです。無言歌集ということで、こう何とも言いようの無い暖かなストーリーが頭に浮かんできて、うっとりしてしまいました。滑りの上達もよく見られたプログラムなので、これも続行希望です!
6番dot 2012.04.27 07:05 | 編集
リャザトカのプログラムは素敵ですね。
フリーダンスというのだから、エレメンツの縛りはあれどせめて選曲ぐらいフリーにして欲しいですよね。表現できていなかったら点数を引けばいいだけの話なんですから。

ジェフのエニグマは滑りの美しさが際立った彼の真骨頂のプログラムなので、ぜひ見ていただきたいです。
6番dot 2012.04.27 06:59 | 編集
6番さんこんばんは。
ジェフのエニグマが入っていて嬉しかったです。THE ICEでこのプログラムを見たのですが、感動しすぎてスタオベすら出来なかったことを思い出しました。イーグルやキャメルスピンなど基本的なことがただただ美しいですね。
高トラのイマジンも素敵でしたね。音楽の美しさに高トラが気づかせてくれるようなプログラムで。トランの滑りに成美がしっかりついていってるのも素晴らしい。身長差から勝手にゴルデーワ・グリンコフを重ねてしまいました。
今シーズンも素敵プログラムがたくさんでしたね。振り返れて楽しかったです。
こももdot 2012.04.26 22:08 | 編集
わー立て続けにありがとうございます!

私は今シーズンのアボット選手のプログラムはどちらも大、大、大好きですが、強いていえばSPよりLPの方が好きかな~。
ただ、本当に素敵プロだっただけに、スタオベ級演技がワールドで見られなかったのが残念です。
去年も思いましたがアボット君、LP継続を考えてくれてもいいのよ?

高橋、トラン組のランクインはもちろんでしょう。彼らのワールドでの演技に思わず涙腺が…でしたので。。。

選手個人だけでなくパートナーやコーチ、みんなで力を合わせて戦っていくんだという、チームとしての力強さというか絆というかそういうのがキスクラから伝わってきて、ただただ頼もしいな~という気持ちでいっぱいです。
なので(?)、鈴木選手と長久保コーチ@キスクラも大好きです。

番外では、私はシーズン前のアイスショー(生観戦)で見た今井選手のSPにうっかりハートを打ち抜かれてしまったので、こちらも継続してほしいです~。EXもかわいかった!
あと、コストナー選手のSPも忘れられないプロになりました。

は~今シーズンも素敵プロいっぱいで、ごちそうさまでした。
くろうさdot 2012.04.26 22:04 | 編集
こんばんは。

わー!この記事楽しみにしてました(^o^)
リャザトカのFD素敵ですよね。2人が本当に美しくて、あっと言う間まに終わってしまいます。ルールは…どうにかなんないんでしょうかorz
ウィバポジェはSDもFDも大好きです!
とにかく好きです!!
アボットはたしかに27歳児ですねw
どちらも彼にしか滑られないプログラムですよね。
バトルのものは見たことがなかったので是非見てみたいと思います。

来期も楽しみです!
さっこdot 2012.04.26 21:56 | 編集
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