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2011
06.19

2010-2011シーズン 橋大輔

橋大輔

NHK杯 優勝
スケートアメリカ 優勝
グランプリファイナル 4位
全日本選手権 3位
四大陸選手権 優勝
世界選手権 5位

SP:マンボメドレー
LP:ブエノスアイレスの四季
EX:アメリ

SPは大好きな方が多いと思われる素敵なマンボでした。
彼のDVDで、シェイリーンとの振り付けを見ていたら、本当に難しいことをやっているんだな。ということがよく分かりました。同じ箇所を何度も何度も滑って、2分50秒のプログラムを振付けるのに4日ぐらいかけてましたね。
このSP、なかなかクリーンに決まることがありませんでした。それはジャンプのミス然りなんですけど、フットワークも相当難しいのかフラフラとすることが時々ありましたよね。アンコールやショーでマンボのフットワークを踏んでいるときにはキレッキレに動いているので、試合の中で滑るっていうのは大変なことが分かります。
今シーズン、モロにルール改正の影響を受けたのがスピン。これまでは両方シットでしたが、フライングレイバックを取り入れるなどしましたが、レイバックスピンととってもらえず、結局アップライトに。足換えのスピンもそれほど得意ではないキャメルスピンで、ドーナツというか、キャッチフットというかそんなポジションを入れざるを得ない状況でした。元々キャメルスピンはそんなに得意なようには見えないので、あそこは音楽表現もいただけなかったです。ISUは実に余計なことをしてくださいました。元に戻してください。
音楽表現は素晴らしいと思いましたし、現役の選手ではこのプログラムを滑ることができるのは彼だけだとも思います。ただ、もっともっともっともっと暑苦しいのが欲しかったですね。一番いい出来のものは四大陸でしたけど、それよりもさらに上が見たかったです。
野口英世みたいな髪型は何だったんでしょうね?
衣装は3着ありましたけど、黒は無いですね。サイケなやつが一番インチキ臭くて、プログラムに合っていたと思います。

LPはタンゴ。しかし昨シーズンとは毛色の違うアルゼンチンタンゴでした。テーマは違うと言えど、タンゴはタンゴなので、シーズン最初の試合は、正直言うとつまらなかったんですけど、見るうちにどんどんと魅力が増してくるプログラムでした。
ジャンプの方はジャパンオープン、NHK杯で4回転に成功。ファイナルではフリップに挑みました。どうしてもジャンプ構成で他の選手に負けてしまうので、世界選手権では3連続と3-3を前半に、アクセルを2本後半に入れるという賢い選択で来ました。いくら後半に入れようとも成功しなければ意味が無いですからね。3連続久しぶりすぎて、目がチカチカしました。
イゴール・シュピルバンドがアルゼンチンタンゴについて「アルゼンチンは移民の国だから、いろいろな感情が渦巻いている」みたいな発言をしていたと思います。それはメリチャリのプログラムについての発言だったのですが、大輔さんのアルゼンチンタンゴもそんなプログラムでした。人間の欲望、激しい感情、堕ちていくような表現も見事でした。
ワールドではエッジの問題もあって、本来の動きができていませんでしたが、それでも素晴らしいと思わせてくれるところは、他の選手と違うところですね。
衣装は3着。1着目はマイナーチェンジもありましたが、個人的は1着目のこの画像のやつが一番好きです。

エキシビションのアメリは今までの彼とは違う一面を見せてくれました。シーズン初めは100%ランビエールの演技でしたけど、だんだんと自分のものにしていったように思います。衣装は真っ黒の方が無機質な感じがして良かったです。あのプログラムの中でくるくるっと流れの中でフリップを跳んでいましたね。あれをぜひ試合用のプログラムに入れて欲しいです。エッジの問題もあって、ちょっと考えて跳ばないとダメなんでしょうけど、ステキなんですよね。エッジのことで思い出しましたが、今シーズンのSPでのルッツはロッカーから入っているんですよね。最初、フリップまた跳んだのか?と思っていました。

今シーズンはそれなりにまとまったシーズンのスタートとなりましたが、ファイナルの練習中に接触のアクシデントがあり、それを全日本まで引きずってしまいました。四大陸で調子を上げたものの、ワールドでは震災の影響もあって靴は限界をむかえていて、最悪のタイミングで靴が耐え切れなくなりました。大事な3つの試合で結果が残せなかったのは非常に残念です。
シーズンオフにはボルトを抜く手術をし、現役続行の意思を固めた今は氷の上への復帰に向けて歩き出しているそうです。
2強時代から、3強時代へ。そして来シーズンからは紛れも無い4強時代。うかうかしていると、彼も全日本の表彰台からはじき落とされかねません。グランプリシリーズはスキップするのもありだと思います。じっくりと考えて欲しいです。

ワールドのアクシデントの後、最後まで滑りきり5位入賞。震災の後はワールド開催があるのにも関わらず、チャリティーショーへ参加をした彼です。本当に1人の人間として尊敬できます。
彼に憧れた男の子がスケートを始める。みたいなこともあるといいですね。今までもあったんでしょうけど、また増えてくれれば嬉しい限りです。
コメント
こんにちは

全日本のときはずっとドキドキしていました。台乗りすることができて本当に良かったです。

神様が「続けろ」というお告げを出したとは言いたくありませんし、彼が満足できる結果が残せたなら、今回のワールドで引退でいいと思っていました。しかし、彼自身が自らを奮い立たせて、またソチまでやっていくという強い信念を見せてくれたことが、本当に嬉しく思います。ますます表現に磨きをかけて、ジャンプに関しても良くなっていくことを願うばかりです。
6番dot 2011.06.23 23:13 | 編集
6番さん、こんにちは。
昨年の全日本もSP後は4強でだいすけさんの台落ちもあり得ると思っていましたが、若い力相手に「がむしゃら」に戦う彼の姿に心が震えました。

シーズン終わってからの彼の発言で、現役を続けて行くことを悩みながら過ごしていたことがうかがえました。ワールドでの結果でそのもやもやが晴れたとのこと。また「がむしゃらに」戦う彼の姿を見ることができるのがとても嬉しいです。

野口英世、私には「ラーメン大好き小池さん」に見えましたが、「昭和の喜劇王」に見えた方もいるようです。わはは。
なつdot 2011.06.23 10:23 | 編集
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