2018
05.31

ISUコミュニケーション2168 シングル・ペアの新基礎点

2018-2019シーズン最新版→ リンク
2017-2018シーズン版→ リンク

※追記
2018-2019シーズン最新版日本語訳→ リンク
スケ連から日本語訳出たから、こっち読むよろしよ~。

シングルとペアの新基礎点が先週発表となりました。遅ればせながら茶々を入れます。

ソロジャンプ

jump.png

※旧+3=新+5、旧+2=新+3、旧-2=新-3、旧-3=新-5として表記。

3回転以上のジャンプは、3F以外すべての基礎点が下がりました。GOEの加減点幅は一律基礎点の10%ずつに変更されています。基礎点は下がりましたが、失敗した時の減点幅が新ルールの方が大きいので、新ルールで求められていることは「失敗しない演技」だということが分かります。アンダーローテーションやeマークがついたジャンプは×0.75の基礎点が与えられ、アンダーローテーションとeマークの両方がついたジャンプは基礎点×0.6の基礎点が与えられます。GOEの加減点幅もそれに伴ったものとなります。

スピン・ステップシークエンス

spinstep_20180530173848783.png

※旧+3=新+5、旧+2=新+3、旧-2=新-3、旧-3=新-5として表記。

競技での使用頻度が高いものを書き出しました。スピンとステップの基礎点に変化はありません。Vマークがつくと基礎点×0.75の基礎点が与えられます。ジャンプと同じく、加減点幅は基礎点の10%ずつになっているので、スピン・ステップのレベルによって加減点幅は変化します。唯一コレオシークエンスだけは基礎点が変わり、加減点幅も大きいです。これまではスピンのレベルが3しか取れなくても、GOEで加算しレベル4のスピン並みのスコアを出すことが可能でした。「質の低い実施になるなら、自分のできることをして、高い加点をもらいましょう」というコードオブポインツの理念を根幹から覆す改正です。これからはとにかくレベル4!レベルが大正義!そんな時代になるのですね。最近の選手はスピン上手だから、時代が変わったということでしょうか。ビチェンコさんがんばって。

ペアエレメンツ

pairselements_201805310357431fc.png

※旧+3=新+5、旧+2=新+3、旧-2=新-3、旧-3=新-5として表記。

アンダーローテーションやVマークがつくと基礎点×0.75の基礎点が与えられます。ほとんどのエレメンツの基礎点が下がりました。特に高難度のスロージャンプの基礎点はガクッと下がっています。今シーズンまでのルールですと、スロー4回転ジャンプを両足着氷やステップアウトまでならギリギリやる意味はありました。ただ、来シーズンからは成功しなければほんの少ししか点数がもらえません。クワドツイストもそうです。レベル1で抱えてしまうなら、トリプルツイストでレベルを取った方がいいです。先頭に立つには4回転が欲しいけど、リスクは高い。ペアエレメンツは怪我のリスクが高く、下手すると命にも関わるので、ISUとしてはあまり勧めたくはないのかもしれません。リスクを冒してでも勝ちにいくか、質の高いエレメンツを見せて他ペアのミス待ちするか・・・これまで以上に戦略が重要になりそうです。

エレメンツの新要件・レベルアップ要件
*足換えスピンはそれぞれの足で3回転はしなければならない。もしそれを満たさなかった場合SPではノーバリューとなる。LPではVマークがつき、基礎点が下げられる。
*アンダーローテーションは1/4の回転がなく、回転不足が1/2に満たない場合を指す。
*ジャンプシークエンスは2つのジャンプで成り立つ。1つ目のジャンプは何でもいい。2つ目のジャンプはアクセルジャンプで、1つ目のジャンプのランディングのカーブからダイレクトステップで入らなければならない。
*ペアのリフトのレベル新要件:これまでは「男子のワンハンドホールド」だった。ジュニアはそのままだが、シニアでは「"難しい"男子のワンハンドホールド」に変更。
**難しい男子のワンハンドホールドの定義:男女間に1つのコンタクトがあり、女子は男子の上で自分自身を支えることなくバランスを取っている。 or 男女間に2つ以上のコンタクトがある場合は、特別なバランスとコントロールが要求される(例えば女性が男性から目線を外すスターリフトなど)。
*ペアのリフトのレベル要件は最初の3.5回転でおこなわれた時のみにカウントされる。踏み切りと着氷の際に、追加で1/2回転ずつできる(これまではリフトは3.5回転を超えるとノーバリューになっていたのでルールを緩和)。
*ペアスピンのレベル要件にディフィカルトエントランスが追加。
*SPでのキャリーリフトは許可されるがレベル要件としてはカウントされない。LPで最初におこなったものをレベル要件としてカウントする。
*ステップシークエンスのレベル要件でクロスをしなければならないが、その時に男女が3メートル以上離れてはならない。
*デススパイラルのレベル要件であるディフィカルトエントランスは、男子の爪先が氷に固定されてから1回転以内に両パートナーが低い姿勢に達していた時にのみカウントされる。
*ペアのソロスピンのレベル要件のディフィカルトエントランスには、通常のフライングキャメルエントリーは含まれない。
*ペアスピンコンビネーションはジャンプから始めてよい(新レベル要件のディフィカルトエントランスだと思われる)。

ざーーーっと翻訳したはいいですが、明日には忘れてるな!どうせ演技中「かっけーーーーーきれーーーい」しか頭に浮かびませんから。

GOEのプラス要件
これまでは項目が多く、小難しかったですが、シンプルになりました。1つ満たせば+1、2つ満たせば+2・・・・・5つ以上満たせば+5という風に変更になりました。ただし、+4と+5はそれぞれ6つずつある要件の1番~3番を満たさなければ出してはいけません。

ジャンプ
1.高さと幅が大変優れている(コンビネーション・シークエンスでは全てのジャンプで)
2.優れた踏み切りと着氷
3.開始から終了まで無駄な力がない(ジャンプコンビネーションのリズムを含む)
4.ジャンプの前のステップ、予期しない、クリエイティブなエントリー
5.踏み切りから着氷まで体のポジションが優れている
6.音楽にマッチしている

スピン
1.スピードまたはスピン中の加速が十分
2.よくコントロールされた明確なポジション(フライングスピンの場合は高さ、空中姿勢、着氷姿勢も含む)
3.開始から終了まで無駄な力がない
4.軸がブレないスピン
5.創造性と独創性
6.音楽にマッチしている

ステップシークエンス
1.ディープエッジ、クリーンなステップとターン
2.音楽にマッチしている
3.開始から終了まで無駄な力がなく、エネルギーがあり、流れと焦点が定まっている
4.よく氷面をカバーしている
5.全身が関わり、十分にコントロールされている
6.加速と減速が上手い

コレオシークエンス
1.創造性と独創性
2.音楽にマッチしている
3.開始から終了まで無駄な力がなく、エネルギーがあり、流れと焦点が定まっている
4.よく氷面をカバーしている
5.十分に明確で正確
6.全身が関わり、十分にコントロールされている

等々ペアのエレメンツも同様に6つずつGOEのプラス要件があります。なんやかんや雰囲気よさげだったらきっと+5出ますよ。注目すべきはジャンプのプラス要件の「空中での姿勢変形」が削除されたこと。つまり、やたらとタノを入れてもプラス要件にはならないわけですよ。音楽にマッチしているなど、他の要件を満たせば別です。アクセント程度にまで減ってくれると嬉しいです。(ロシア女子のコーチのみなさん聞こえますか・・・・・タノは1プロに2回までにしてください。)

GOEのマイナス要件で-5とされるのは、SPで必須要素のジャンプを入れられなかった時と、エレメンツ中の転倒があった時です。主なマイナス要件はこのような感じ。
ダウングレード、票足着氷、ステップアウト、eマーク -3~-4
アンダーローテーション、ジャンプの間にスリーターンが入る、ジャンプの着氷で両手をつく、!マーク -2~-3
ジャンプの着氷で片手をつく -1~-2

演技構成点について
*演技中に転倒や重大なエラーが含まれる場合は、演技構成点で10点を出してはならない。
*演技中に転倒や重大なエラーが含まれる場合は、スケーティングスキル・トランジション・コンポジションで9.5以上を出すべきではない。また、パフォーマンスとインタープリテーションで9.0以上を出すべきではない。

二重の注意書きがありました。2つの項目は似ているようで異なっておりまして、前者は「絶対に10点出すな!」という命令のようなもの。後者は「出すべきじゃないよ」という注意喚起です。断言しておきます。後者は無視されます。SPのコネクティングステップからのソロジャンプが必須要素だった時、「ステップなかったらGOEマイナスにして!」の但し書きがされていたのに、どれだけのジャッジが無視したことか。

トップ選手はどれぐらいのスコアを望めるのか
今シーズンのルールに当てはめると、天井でどれぐらいのスコアになるのか検証。登場してもらうのは羽生結弦さん、アリーナ・ザギトワさん、ウェンジン・スイさん&ツォン・ハンさん。みなさんよろしくお願いします。対象とするのはピョンチャンオリンピックの構成です。PCSはオリンピックのスコアをそのまま採用し、エレメンツは全てクリーンに成功すると仮定。来シーズンのルールではプラスいくつぐらいになりそうかを予想します。エレメンツ数・必須要素は来シーズンのルールに当てはめます。お遊びなのでピリピリせずに見てください。

羽生結弦
SP(GOE・後半ボーナスを含む)
4S 14.55 (+5)
FCSp4 4.48 (+4)
CSSp4 4.5 (+5)
3Ax 12.8 (+5)
4T-3Tx 19.82 (+5)
StSq4 5.85 (+5)
CCoSp4 5.25 (+5)
TES 67.25 + PCS 48.50 = 115.75
羽生のパーソナルベスト(歴代最高):112.72

LP(GOE・後半ボーナスを含む。ジャンプが7本に減るため基礎点の低い3Loを削除)
4S 14.55 (+5)
4T 14.25 (+5)
3F 7.42 (+4)
FCCoSp4 4.9 (+4)
StSq4 5.85 (+5)
4S-3Tx 20.14 (+5)
4T-2Tx 15.68 (+4)
3A-1Lo-3Sx 17.28 (+4)
3Lzx 8.85 (+4)
FCSSp4 4.2 (+4)
ChSq 5.5 (+5)
CCoSp4 4.9 (+4)
TES 123.52 + PCS 96.62 = 220.14
羽生のパーソナルベスト(歴代最高):223.20

総合 335.89
羽生のパーソナルベスト(歴代最高):330.43
結論:オールレベル4かつ、ジャンプの質も完璧であれば、来シーズンのルールで羽生が歴代最高を更新することは可能である。ここで予想したスコアよりは低くなるだろうが、SPに関しては確実に歴代最高は更新できる。LPはスタミナが切れて後半のGOEが抑えられることも込みで算出した。鍵となるのは後半に入れる4回転と3Aの質。3Fを抜いて、4Loを入れると7点弱は積めるので、LPの歴代最高更新は現実的。男子のスコアの天井は今シーズンまでとそれほど変わらない。

アリーナ・ザギトワ
SP(GOE・後半ボーナスを含む)
FCSp4 4.48 (+4)
StSq4 5.46 (+4)
3Lz-3Lox 14.24 (+4)
3Fx 8.48 (+5)
2Ax 4.95 (+4)
LSp4 3.78 (+4)
CCoSP4 5.25 (+5)
TES 46.64 + PCS 37.62 = 84.26
ザギトワのパーソナルベスト(歴代最高):82.92

LP(GOE・後半ボーナスを含む)
ChSq 5.0 (+4)
FCSp4 4.48 (+4)
StSq4 5.46 (+4)
3Lz-3Lox 14.24 (+4)
2A-3Tx 9.51 (+3)
3F-2T-2Lox 10.72 (+3)
LSp4 3.78 (+4)
3Lzx 8.85 (+4)
3Sx 6.45 (+4)
3Fx 8.48 (+5)
2Ax 4.62 (+3)
CCoSp4 5.25 (+5)
TES 86.84 + PCS 75.03 = 161.87
ザギトワのパーソナルベスト:158.08
メドベージェワのパーソナルベスト(歴代最高):160.46

総合 246.13
ザギトワのパーソナルベスト:239.57
メドベージェワのパーソナルベスト(歴代最高):241.31
結論:オールレベル4を確実に揃える選手。トゥジャンプの質は高いが、2Aの質に不安が残る。シニア2年目でPCSがさらに上がると考えれば歴代最高を望めるが、後半ボーナスの本数制限ができると、その更新には黄色信号。女子のスコアの天井も今シーズンまでと大きな変化はない。

ウェンジン・スイ&ツォン・ハン
SP(ソロスピン必須要素固定、グループ4リフト、バックアウトデススパイラル指定)
3T 5.88 (+4)
3FTh 7.95 (+5)
3Tw4 8.4 (+4)
CCoSp4 5.25 (+5)
StSq4 5.85 (+5)
4Li4 7.14 (+4)
BoDs4 6.58 (+4)
TES 47.05 + PCS 37.90 = 84.95
スイハンのパーソナルベスト:82.39
ヴォロトラのパーソナルベスト(歴代最高):84.17

LP(ソロスピン削除、ツイストはレベル3、デススパイラルは2015-2016シーズン時の構成に準拠)
4Tw3 9.12 (+2)
3T-2T-2T 8.06 (+3)
3S 5.16 (+2)
FiDs4 5.32 (+4)
5RLi4 9.8 (+4)
3FTh 7.95 (+5)
3STh 6.6 (+5)
ChSq 5.5 (+5)
PCoSp4 6.3 (+4)
5ALi4 9.8 (+4)
3Li4 7.14 (+4)
TES 80.75 + PCS 76.79 = 157.54
スイハンのパーソナルベスト:155.10
サフマソのパーソナルベスト(歴代最高):162.86

総合 242.49
スイハンのパーソナルベスト:235.47
サフマソのパーソナルベスト(歴代最高):245.84
結論:SPの歴代最高は更新の可能性がある。来シーズンは無理でも、2019-2020シーズンのラッソーリフトが指定のシーズンであれば、基礎点の低いバックインデススパイラル指定でも歴代最高の確率は高い。ネックとなるのがGOE。ソロジャンプとツイストに高さを出せず、躯体の限界でリフトに余裕がないため満点は難しい。総合得点の歴代最高の更新も微妙なところ。スロークワドサルコウGOE+3でも、スロートリプルサルコウGOE+5とは1.85点の差しかないので組み込むメリットはあまりない。ペアのスコアの天井にもそれほど変化はない。

このようにに現在でもGOEでたんまりプラスをもらっている選手は、来シーズンのスコアもそれほど変わらないと思います。実際のスコアはジャッジの平均なので、盛り気味に付けたこれよりも低くなるでしょうしね。現在いずれのエレメンツもGOE+1で揃えられているような選手や、基礎点で勝負する選手は、今シーズンまでよりもスコアが伸びなくなるでしょう。ジャンプが1つ減るのも大きいですが、男子だとLPでTESが10点ほど下がるのは珍しくないと思います。

ISUがこのタイミングでエレメンツの質重視に踏み切ったのには複数の理由が考えられます。
1.多発する怪我を防ぐため
2.基礎点狙いで完成度の低いジャンプを乱発するようになり、見た目と順位の乖離が生まれ、一般層が理解できないため
3.減点強化は大技回避の傾向を強めるが、トップに圧倒的な存在がいると、リスクを冒してでも大技を入れなくてはならなくなるため
4.点数を取るだけのプログラムを排し、競技全体のエンターテイメント性を高めるため

基礎点で勝つ選手がいてもいい、質で勝つ選手がいてもいい。それはもうおしまい。コードオブポインツ導入から15年で一旦締めくくり。これからは競技全体としては質に比重が置かれ、上位は質と基礎点と両立するオールラウンダーが求められます。新しいフィギュアスケートを目撃するのは、選手のみなさんと会場のみなさん、そしてパソコンの前のあなたたたたたたちです!
2018
05.29

ボーヤン・ジンがトロントへ

https://www.facebook.com/IFSmagazine/photos/a.10150910768452538.526601.278550292537/10157372984887538/

ボーヤン・ジンがブライアン・オーサー、トレイシー・ウィルソンのトロント・クリケットクラブへの加入が報じられました。飛ばしではなく、オーサーからの発言です。この報を見た時に「はいはい分かってますよ。どうせ夏の間に振付のついでに練習しに来るんでしょ?そんなことでいちいち騒ぐなよ・・・」と思ったのです。そして読み進めてみると、まさかの"permanent arrangement"ですよ。パーマネントですよ。本腰据えてカナダで練習するわけですよ。驚きました。

すでにトロントには羽生結弦とハビエル・フェルナンデスがいるわけで、そこにさらに加わるって大丈夫なのか?と思いますよね。ロサンゼルスには、ネイサン・チェン、アダム・リッポン、ミハイル・コリヤダ(夏の間だけ)がアルトゥニアンのチームに集中していて、トップ選手固まりまくりまクリスティー。男子シングルの南北戦争やー!

ボーヤンの今持っているものを正しい方向に導き、なんですくんにおこなったような指導をしていくそうですね。ボーヤンはどうしてもSPに比べてLPでの動きの隙が目立つので、そういった点が改善されていけば、世界選手権銅メダルから抜け出せるでしょう。振付は来シーズンもローリー・ニコル。いいプログラムください。

中国選手が外国で練習するのが珍しくなくなりました。外国のペアが中国で練習することも遠くない未来にあるのかもしれません。
2018
05.26

チョック&ベイツもモントリオール移籍

http://www.usfigureskating.org/story?id=91522&type=media

マディソン・チョックエヴァン・ベイツがカナダ・モントリオールに移り、マリー=フランス・デュブレイユ&パトリス・ローズン、ロマン・アグノエルにコーチを変更することを発表しました。移籍は、前々から「確かな話」として出ていました。ついに正式発表です。

今シーズンはチョックさんの足首の怪我の影響が相当なもので、いい演技がほとんどできないままシーズンを終えてしまいました。シーズン終了後の4月に手術をおこなったことで、とりあえず「あ、現役続けるっぽいな」というのは分かりました。そして、モントリオール移籍です。元々練習していたハベドノ、そしてシーズンオフ中に移籍発表したホワベイと共に、休養のシブタニズを除くアメリカトップ3が同じチームに集まることになります。

ギャドボワ(モントリオールのチーム)
(テッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア)
ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン
マディソン・ハベル&ザカリー・ダナヒュー
マディソン・チョックエヴァン・ベイツ
ケイトリン・ホワイエク&ジャン=リュック・ベイカー
ロランス・フルニエ・ボードリー&ニコライ・ソレンセン
オリヴィア・スマート&アドリア・ディアス
マリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック
マージョリー・ラジュワ&ザカリー・ラガ
キャロラーヌ・スシース&シェーン・フィルス
ライラ・フィアー&ルイス・ギブソン
深瀬理香子&立野在

パッと出るだけでもこれだけチームが集まっているわけですが、「時間を割いてもらえない」と、チームを離れるカップルが出てきたりするのでしょうか。

アンジェリカ・クリロワはロシアに戻り、エレーナ・チャイコフスカヤと組みました。パスカーレ・カメレンゴはイゴール・シュピルバンドと共闘するという話もあります。アイスダンス界の再編が進んでいます。オリンピック前のシーズンオフはコーチの移動がなく、凪だったので、オリンピック後のスパイシーなシーズンオフ楽しい。

ロシアが随分とオープンになりましたし、夏の間のキャンプや振付等の協力関係も含めると、トップ50のカップルの大半を3つか4つぐらいのグループに大別できそうです。三国志かよ。

話が脱線しましたが、チョクベイにはこの移籍をきっかけに世界のトップに戻ってきてもらいたいです。怪我の影響で少し壁がありましたからね。休養カップルがいますし、引退もあるでしょうから、来シーズンが世界選手権の表彰台にカムバックする最大のチャンスです。
2018
05.25

アレクサンドル・マヨロフ 引退していなかった

世界選手権前のインタビューにおいて「職探しをしている」発言がありまして、それから1ヶ月後にパーソナルベストを更新。大会終了後には、ISU公式で、ミーシャ・ジーと一緒に「引退後について語らう会」配信までしていたので、「2度目のオリンピックには出られなかったけど素晴らしいキャリアの終え方だね」と思っていました。

それがまさかの「引退してないよ!」宣言が飛び出しました。

たしかに、世界選手権前のインタビューでは「引退は最終決定ではないけれど」と書いてあったんですよ。いや、でもまさか引退しないとは思っていなかったです。「もしスポンサーとの協力が始められれば、その時に最後のシーズン滑る」とのこと。

よし、応援しちゃう!ローソンのアルバイト衣装からエリアマネージャー衣装。いよいよ来シーズンは本社勤務衣装になるんだな。うんうん。出世街道まっしぐら。
2018
05.23

ISUコミュニケーション2167 アイスダンスの新基礎点

来シーズンのアイスダンス基礎点表が上がったので、満点はいくつになるだろうか?というのを今シーズンの満点とともに比較。新必須要素が世界選手権前に発表されていましたが、それをエントリーにできなかったので、それも兼ねます。比較するのはシニアの必須要素です。間違えていたら教えてください。

新必須要素→ リンク
新基礎点表→ リンク
旧基礎点表→ リンク

リズムダンス
旧ショートダンス(SD)からリズムダンス(RD)へと名称が変更となります。うーんダサい!演技時間は変わらず2分50秒±10秒。2018-2019シーズンの指定はタンゴもしくはタンゴ+1つのリズムです。パターンダンスの指定はシニアがタンゴロマンチカ、ジュニアがアルゼンチンタンゴです。

必須要素
*パターンダンス:タンゴロマンチカ第1セクション
*パターンダンス:タンゴロマンチカ第2セクション
*ショートリフト
*ステップシークエンススタイルB(ホールドあり、ノットタッチ、もしくは両方のコンビネーション)
*シークエンシャルツイズル


パーシャルステップやパターンダンスタイプステップが廃止され、初期のSDに似た構成に戻ります。じゃあSDでいいじゃん。これまでノットタッチで固定されていたステップに自由度が生まれました。ですから、「タンゴなのにノットタッチって矛盾してない?」みたいな状態が解消されるはずです。ISU総会で提案される「パターンダンスの最後のステップから20秒以内に最後のポーズを取らなければならない」というルールが通れば、いずれのカップルも似たような構成になりそうです。だから通らないでほしいです。

スタイルBのステップのルールでは以下の制限があります。FDの制限はこれと異なります。
・ストップは5秒以下で1回まで
・パターンの退行は1回まで(音楽2小節分以下)で、退行はストップから始めなければならない
・ループターンは許されない
・レベルを上げる要素にホールドチェンジは加えられない

基礎点
アイスダンスにもレベルBが設定されます。また、来シーズンからのシークエンシャルツイズルは、GOEが男女別々に判定されます。GOEが11段階になったので、プラスされる点数が中途半端です。

*パターンダンス基礎点(タンゴロマンチカ第1セクション、第2セクション共通)

パターンダンス基礎点

パターンダンスルンバ レベル4 5.0+1.8(GOE満点) = 6.8
パターンダンスタイプステップシークエンス レベル4 8.6+3.3(GOE満点) = 11.9

*ショートリフト基礎点(全種類共通)

リフト基礎点

旧ショートリフト レベル4 4.5+1.8(GOE満点) = 6.3

*ステップシークエンス基礎点(全種類共通)

ステップ基礎点

旧ノットタッチステップシークエンス レベル4 8.6+3.3(GOE満点) = 11.9

*シークエンシャルツイズル基礎点(男女共通)

SDツイズル基礎点

旧シークエンシャルツイズル レベル4 6.6+1.8(GOE満点) = 8.4

仮想満点
2017-2018シーズンSD
パターンダンスルンバ レベル4 5.0+1.8 = 6.8
パターンダンスタイプステップシークエンス レベル4 8.6+3.3 = 11.9
ショートリフト レベル4 4.5+1.8 = 6.3
ノットタッチステップシークエンス レベル4 8.6+3.3 = 11.9
シークエンシャルツイズル レベル4 6.6+1.8 = 8.4
TES 45.30 + PCS 40.00 = 85.30

2018-2019シーズンRD
パターンダンスタンゴロマンチカ第1セクション レベル4 6.85+4.01= 10.86
パターンダンスタンゴロマンチカ第2セクション レベル4 6.85+4.01= 10.86
ショートリフト レベル4 5.3+1.73 = 7.03
スタイルBステップシークエンス 7.95+4.84 = 12.79
シークエンシャルツイズル女性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
シークエンシャルツイズル男性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
TES 51.52 + PCS 40.00 = 91.52

TESのうち基礎点が占める割合73.5%→64.6%
TESのうちステップが占める割合68%→67%
TSSのうちTESが占める割合 53.1%→56.3%
結論:満点は6.22点上昇する。これまでよりGOEの比重が大きくなるため、下位カップルが基礎点をぶちかまして上位カップルを上回るのは難しくなった。これまで以上に質が求められることになる。

フリーダンス
必須要素の数は9個(コンビネーションリフト選択の場合8個)から10個(コンビネーションリフト選択の場合は9個)に増えます。演技時間は変わらず4分±10秒。

必須要素
*3つの異なるショートリフト or 1つのショートリフトと1つのコンビネーションリフト
*ダンススピン
*ホールドありのステップシークエンススタイルB

*コンビネーションワンフットステップシークエンス(男女が接触なしに同じステップを同時に踏む)
*シンクロナイズドツイズル
*3つの異なるコレオグラフィックエレメンツ

・そのうち1つはコレオグラフィックキャラクターステップシークエンス
・残り2つは従来のコレオリフト、コレオスピン、コレオツイズルに加え、新たに追加されたコレオグラフィックスライディングムーブメントから選択

FDではホールドありのステップで固定されていましたが、ワンフットステップシークエンスが新設されることにより、2人が離れたステップが加わることになりました。ジュニアにも導入されるので、ステップ1つだけのハイパー物足りない「は?ステップ1つだけってもはやアイスダンスじゃないじゃん」構成は1シーズンでお別れになります。もう2度とやらないでください。

スタイルBのステップのルールは以下の通り。RDとは異なります。
・音楽2小節を超えない1回の退行ができる
・5秒を超えず、腕2本分の長さを超えないセパレーション
・ループターンは許されないが、退行時の小さなものは許容される
・ハンドインハンドホールドの際、完全に腕を伸ばしきってはいけない
・ストップは許されない

コレオリフトは3秒以上10秒以内という制約ができました。これは小さなムーブメントやコレオスピンがコレオリフトと判定されるのを防ぐためのものだと思われます。

新要素のコレオグラフィックスライディングムーブメント。通称はコレオスライド?コレオスライディング?プログラムのいずれの場所でも組み込むことができ、両パートナーがコントロールされたスライディングをする必要があります。
・連続してコントロールされたスライディングムーブメントが、両パートナー同時に体の一部分でおこなわれなければならない
・ホールドされていても、ノットタッチでも構わず、回転していてもいい
・このエレメンツ中では両膝や体の一部分でコントロールされたスライディングをおこなえば、転倒や違反要素とは判定されない
・スライディングムーブメントは両膝をついたり、氷に座ったり倒れたりして終わってはならず、その場合は転倒や違反要素としてコールされる

これから判断するとコレオスライディング中はコントロールさえされていれば氷に寝転がっていいということですよね。振付の可能性が広がりそうです。FDはプログラム最後の10秒では2人が離れても振付違反を取られないので、リンクの中心から2人一斉に両膝ついて別方向にズサーと滑って、片膝上げてフィニッシュするなんて形ありそう。楽しみ。パイポーが今シーズンのFDでリフトの前にやっていた男女が絡んで滑るムーブメントや、デロションがよくやっていたムーブメントもコレオスライディング扱いになるのか?それはただ滑ってるだけか。

コレオグラフィックキャラクターステップシークエンス。要するにコレオステップ。
・プログラムのどこでおこなってもいい
・リンクのショートアクシスの回りに配置され、フェンスからフェンスに進まなければならない(レベルのあるステップシークエンスとの明確な差別化を図るためだと思われる)
・ホールドありでもノットタッチでも構わない

基礎点
RDと同じくツイズル、そしてワンフットステップはGOEが男女別々に判定されます。名称がシンクロナイズドツイズルなのに、判定は男女別々って矛盾してない?

*ショートリフト基礎点(全種類共通) RDと同じ

リフト基礎点

旧ショートリフト レベル4 4.5+1.8(GOE満点) = 6.3
※コンビネーションリフトの場合点数を×2する。

*ダンススピン(スピン&コンビネーションスピン共通)

スピン基礎点

旧スピン レベル4 5.6+1.8(GOE満点) = 7.4

*ステップシークエンス基礎点(全種類共通) RDと同じ

ステップ基礎点

旧ステップシークエンス レベル4 8.6+3.3(GOE満点) = 11.9

*コンビネーションワンフットステップシークエンス基礎点(男女共通)

ワンフット基礎点


*シンクロナイズドツイズル基礎点(男女共通) シークエンシャルツイズルと同じ

ツイズル基礎点

旧シンクロナイズドツイズル レベル4 6.6+1.8(GOE満点) = 8.4

*コレオグラフィックエレメンツ基礎点(全種類共通)

コレオ基礎点

旧コレオグラフィックエレメンツ基礎点 1.0+2.1(GOE満点) = 3.1

仮想満点
2017-2018シーズンFD
ショートリフト レベル4 4.5+1.8 = 6.3 ×3
ダンススピン レベル4 5.6+1.8 = 7.4
ストレートラインステップシークエンス レベル4 8.6+3.3 = 11.9
カーブドステップシークエンス レベル4 8.6+3.3 = 11.9
シンクロナイズドツイズル レベル4 6.6+1.8 = 8.4
コレオグラフィックエレメンツ 1.0+2.1 = 3.1 ×2
TES 64.70 + PCS 60.00 = 124.70

2018-2019シーズンFD
ショートリフト レベル4 5.3+1.73 = 7.03 ×3
ダンススピン レベル4 6.0+2.25 = 8.25
スタイルBステップシークエンス レベル4 7.95+4.84 = 12.79
ワンフットステップシークエンス女性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
ワンフットステップシークエンス男性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
シンクロナイズドツイズル女性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
シンクロナイズドツイズル男性 レベル4 3.17+1.82 = 4.99
コレオグラフィックエレメンツ 1.1+4.15 = 5.25 ×3
TES 77.84 + PCS 60.00 = 137.84

TESのうち基礎点が占める割合69%→58.9%
TESのうちステップが占める割合36.8%→36%(コレオステップ含む)
TESのうちコレオエレメンツが占める割合10%→20%
TSSのうちTESが占める割合51.9%→56.5%
結論:満点は13.14点上昇する。基礎点はほとんど変わっていないので、GOEがTESを占める割合がRDよりも高く、特にコレオエレメンツの比重が大きくなった。質のいいクリエイティブな演技が求められるようになる。コレオステップは、ステップの比重が小さくなりすぎることの防御策の役割を果たしていることも分かった。

仮想合計満点
2017-2018シーズン SD85.30 + FD124.70 = 210.00
2018-2019シーズン RD91.52 + FD137.84 = 229.36

めっちゃ結論:満点は19.36点上昇するので、今までのパーソナルベストとの比較はしにくい。1回リセット!GOE大事!

実際に出そうな点数を計算してみます。ステップはすべてレベル3、その他はレベル4という今までよく見られたプロトコル。GOEは+3、PCSは7.5点平均で計算。
RD TES 42.73 + PCS 30.00 = 72.73
FD TES 64.03 + PCS 45.00 = 109.03
合計 181.76
これを今シーズンの世界選手権に当てはめますと・・・・・第8位!これぐらいのスコアは世界選手権10番台の中堅カップルが出してくると予想されますので、やはりリセットなのです。シーズン頭にハイスコアだと思って、ぬかハイテンションにならないようにしましょう。
2018
05.16

ISUコミュニケーション2160 ISU総会 緊急議題

https://www.isu.org/communications/17105-isu-communication-2160/file

ちょうど次のコミュニケーションが出た。最近話題になっている、シニアの年齢制限が議題に上がっているやつです。

*緊急議題5:オランダ
2020-2021シーズンより、シニアの年齢制限を17歳に引き上げる(今より+2歳)。

提案する理由
・シニアのISUチャンピオンシップスやオリンピックで、バランスのいいプログラムを成熟したスケーターが見せる必要がある。
・この競技のイメージを変える:メディアや観客は長年活躍するアイドルを求めているだろうから。
・若いスケーターは体が出来上がるまでには難しいエレメンツを見せることができる。それゆえに、若いスケーターたちと競うことを恐れたシニアのスケーターを失っている。
フィギュアスケートは冬季種目の中でシニアの年齢制限が最も低い。
・体操と比較して年齢制限の案を出した。体操は女子16歳、男子18歳がシニアの年齢制限。

*緊急議題15:ISU技術委員会
世界選手権のペアフリースケーティング進出組数を16組から20組に増やす。

提案する理由
2017年・2018年世界選手権を見て、参加数が増えたので、論理的に考えて。

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シニアの年齢制限引き上げには賛成します。ザギトワのオリンピック優勝。あれはあれでいいと思うんです。彼女の優勝を否定するわけではありません。ただ、成長期から極端な食事制限をしてしまうと、早々に無理がきてしまうし、場合によっては病気になります。選手の健康を守るために年齢制限の引き上げは必要だと思います。若いうちに栄光を手にして、次のシーズンに成績落として総バッシングだなんて見ていられない。

ペアのSP通過数増やすのは大賛成。誰も文句言わないでしょう。はい決定。はい可決!!!!!
2018
05.15

ISUコミュニケーション2156 ISU総会アジェンダ

https://www.isu.org/communications/17037-isu-communication-2156/file

ISUアジェンダいつ出るんだ?と思っていたら2週間前に出ていたでござる。違うページばかり見てた・・・泡になってしまいたい。というわけで、6月4日からスペインでおこなわれるISU総会で話し合われる議案が上がっております。適当なのでご自分で原文に当たってみてください。僕の力ではこれが限界。

*提案番号59:ボスニア・ヘルツェゴビナ
カップル競技において、異なる国同士の選手でも試合に出場できるようにする。

例:ロシアとアメリカの選手が組んで、ロシア&アメリカ代表として出場する。

*提案番号190:ISU技術委員会
全てのプログラムは音楽で演技しなければならない。

*提案番号191:ノルウェー
ISU主催の大会およびISUチャレンジャーシリーズでは、全てのスケーターはMP3音源を、シーズン最初の大会の2週間前までにアップロードする。大会では、クラウドやドロップボックス、メールを使って音源を入手する。

*提案番号194:オランダ
ジャッジはGOEと演技構成点を採点する。
・5人(JPGSとGPS)、7人(ISUチャンピオンシップス、五輪、ユース五輪)それぞれのジャッジはGOEだけを採点する。
・5人(JPGSとGPS)、7人(ISUチャンピオンシップス、五輪、ユース五輪)それぞれのジャッジは演技構成点だけを採点する。
・もしJGPSでジャッジの数が10人未満の場合、そのジャッジで採点する。ただし、GOE・演技構成点を評価するジャッジが3人未満になってはならない。

*提案番号197:カナダ
演技後半で跳ぶジャンプの基礎点1.1倍ボーナスは、SPでは2本・LPでは4本までとする。

*提案番号198:日本
演技後半で跳ぶジャンプの基礎点1.1倍ボーナスは、SPではラスト1本・LPではラスト3本までとする。

※例えばSPで後半に3本跳んでもボーナスは最後だけ。

*提案番号199:日本
LPにおいて、クリーンな6種トリプル or 6種クワドジャンプを跳んだ選手には、追加のボーナスポイントを与える。

*提案番号201:オランダ
男子の演技構成点の係数を変更する。
男子SP:1.0→1.2 男子LP:2.0→2.4

※GOEと演技構成点のバランスが崩れているため。

*提案番号203:オランダ
転倒による減点の廃止。

※GOEと演技構成点に反映させる。

*提案番号205:オーストリア
シニアとジュニアの世界ランキングを分割する。

※13~15歳のスケーターはジュニアのポイントしか得られず、15~19歳のシニアと兼務しているスケーターと不公平だから。

*提案番号208:ISU議会
2020-2021シーズンより、世界選手権の出場者が男女シングル42名、ペア28組、アイスダンス35組に到達しない場合、ミニマムスコアを満たしていなくても、残りの枠に出場選手を補充する。補充される選手は、ミニマムスコアの合計が高い選手から選出され、同点の場合は両方が選出される。

*提案番号211:ISU技術委員会
オリンピックの出場枠を決める世界選手権で、複数枠を獲得するために必要なポイントを満たし、その枠に当てはまる数の選手がフリー種目に進出した場合、出場枠はそのまま獲得できる。

オリンピックの出場枠を決める世界選手権で、複数枠を獲得するために必要なポイントを満たしたが、その枠に当てはまる数の選手がフリー種目にできなかった国は、オリンピック最終予選に選手を1人派遣することができる。ただし、オリンピック前の世界選手権でフリー種目に進出した選手は派遣できない。

*提案番号212:オランダ
オリンピックのジャッジ団はGOEのみを採点する7人のジャッジと、演技構成点のみを採点する7人のジャッジで構成される。

*提案番号245:ISU技術委員会
男子の衣装規定の「ズボンはタイツではいけない」を削除。

*提案番号247:ISU技術委員会
GOEは-5~+5の11段階で評価される(決定済み)。

*提案番号249:ISU技術委員会
演技構成点の評価基準を変更。
9.00-10.00 並外れた(Outstanding)を9.00-9.75 素晴らしい(excellent) 10.00 並外れた(Outstanding)に変更。

※9点台と10点を明確に区別するため。

*提案番号250:ISU技術委員会
GPSのショート種目滑走順抽選の方式を変更。ワールドスタンディング順に抽選グループを分割。

例:男女シングル12名出場の場合
1~3番滑走:ワールドスタンディング10~12位
4~6番滑走:同7~9位
7~9番滑走:同4~6位
10~12番滑走:同1~3位

*提案番号256:ISU技術委員会
ジャンプシークエンスは2つのジャンプから成り立つ。

※これからは3本以上のジャンプシークエンスは認められず、ステップから即座に2本目に入らない場合、2本目のジャンプがソロジャンプとしてカウントされる。

*提案番号257:ISU技術委員会
不必要な違反要素の削除
・男子がペアのリフト中に3.5回転以上する。
・ペアで男子が女子の首、膝下、手、足を持って回転系のムーブメントをおこなう。
・パートナーの脚、腕、首を持って回転するエレメンツ。
・パートナーの方向にジャンプする。
・倒れたり、寝転がったり、両膝を氷の上につく。
など。

*提案番号259:ISU技術委員会
男女シングルSPにおいて、ソロジャンプはコネクティングステップから入る必要がなくなった。

*提案番号261:ISU技術委員会
LPにおいて、同一の4回転ジャンプは1回しか入れられない。

※4回転ジャンプを複数回跳ぶには、種類を増やすしかなくなった。

*提案番号263、264:ISU技術委員会
ペアSPの必須要素はソロスピンで固定。ペアスピンはLPでのみおこなわれる。

*提案番号266:ISU技術委員会
ペアLPの必須要素からソロスピンを削除。ただし、コレオグラフィックシークエンスは廃止から覆り存続。

*提案番号275:ISU技術委員会
アイスダンスにおける違反要素の削除
・パートナーの頭に横たわる。
・パートナーの背中に立つ。
・腕を伸ばしきってパートナーを振り回すリフト。
など。

*提案番号276:ISU技術委員会
新パターンダンスの追加
・ティータイムフォックストロット
・スウィングダンス
・ダッチワルツ
・ウィローワルツ
・メープルリーフマーチ
・ルンバダムール
・タンゴフィエスタ
・タンゴカナスタ
・リズムブルース

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気になるものに触れていきましょう。

まずは提案番号59。異なる国の選手同士でもカップル競技に出られるようにするというもの。これはテニスや卓球で採用されています。ただ、フィギュアスケートは出場枠のシステムがあります。国籍が違えば、どのみちオリンピックには出場できないので、そんなカップルに出場枠を消費させるでしょうか?仮にアメリカとロシアのカップルが0.5枠ずつ消費したとして、枠取りはどうします?非現実的な案だと思います。オリンピック出場には遠く、所属国に並々ならぬこだわりがある選手やパートナー変更前提で若いうちにカップルを組むなど、限られた状況でしか使われないでしょう。

提案番号194、212のジャッジする項目を分けるオランダの案は非常にいいです。できればいいですね。でもお金がかかるので無理でしょう。

提案番号197と198はジャンプの後半ボーナスについてです。カナダと日本では少し違います。カナダは後半の最初から数えたジャンプにボーナスがつくのに対して、日本は後ろから数えたジャンプにボーナスがつく仕様です。後半にいくほどジャンプの基礎点は下がる傾向にあるので、日本はボーナスに大して消極的に見えます。僕はカナダ案に賛成ですかね。日本案にしてしまうと、前半にジャンプが固まって画一的な構成になりそう。

提案番号199は6種トリプル or クワドのボーナス。日本は3Aに挑む選手が多い日本女子に追い風吹かせたいのでしょう。実はメリットはこれだけではないのです。ジャンプが8本から7本に減る男子は、苦手な種類のトリプルをますます入れなくなります。技術の偏りを防ぐためにも、トリプル6種ボーナスは有用なのです。クワド6種・・・誰がやるんだろう。

提案番号201の男子のPCS係数の変更は反対です。演技がズタボロでもPCSだけで勝ってしまうケースが増えるかもしれませんから。

提案番号208のミニマムを満たしていない選手への救済策は素晴らしいです。ISUは大会への参加国を増やしたいビジョンがあるので、それを達成できます。

提案番号211はレベルの高い選手のみを出場させるための方策です。2017年世界選手権に当てはめると、アメリカもフランスもネーベルホルン杯に1枠派遣して2枠目を狙えるということ・・・なの?か?

提案番号245「男子のズボンはタイツではいけない」の項目。男子選手は普通にタイツで演技をしていたので、あってないようなルールでした。

提案番号257の違反要素削除はかなり思い切っています。ペアのリフトやムーブメント、フィニッシュポーズなどのバリエーションがかなり広がると思います。

提案番号259は、SP必須要素のソロジャンプの前に入れるコネクティングステップの削除。コネクティングステップがGOEのプラスの要件になっているので、すごくややこしかった。それに、ステップなんかほとんど踏んでないのに、+2とかつけられていて、ジャッジがいつまで経っても改善しなかったので、削除してよかった。これからは単純に質だけを見ればOK。サクッと通るでしょう。

提案番号261は、4回転ジャンプの本数制限です。同じ種類の4回転を入れられないので、新しい種類の4回転習得を強要されることになります。僕は大反対です。相当無理をしなければならず、怪我に繋がるからです。怪我は会議室で起きてるんじゃない、スケートリンクで起きてるんだぞ。男子選手にとっとと引退してほしいのかな?

提案番号276の新パターンダンスの名称。ティータイムフォックストロットがカリスポ、メープルリーフマーチがパイポーが滑ったものです。名前かわええ。ルンバダムールはトービルディーンでしょうか。

議案読んでる時が興奮のピークで、議決されたものが出ても無関心だったりします。
2018
05.15

リアム・フィルス 引退

https://skatecanada.ca/2018/05/olympian-liam-firus-retires-from-competitive-competition/

リアム・フィルスが引退を発表しました。エラッジ・バルデの引退発表があった際に、フィルスの今後について述べている記事を発見し、何となく読めていた引退。毎日スケートカナダのホームページを確認しておりましたが、ついに。

初期は、Pさんのコピーかのようなスケーティングで脚光を浴びました。さぞ力を使わずに滑っているのだろうなと思いきや、転倒をしていないのに後半になるとスピードが劇的に落ちる選手でした。カナダ国内の評価は非常に高く、苦手な3AのミスをPCSでカバーし、常に上位争いに食い込みました。

後半激バテ問題が解消されたのは2015-2016シーズン。ムーランルージュが2シーズン目に入ったあたりでしょうか。このシーズンはカナダ選手権で2位に入り、世界選手権に出場する予定でした。結局、3枠が欲しいスケートカナダの思惑に振り回され、理不尽にも代表を外されました。今までどこの連盟も欲を出して失敗してきたことなのに懲りないな・・・と思いましたね。

今シーズンにはUSクラシックでクリーンな3Aを降り、カナダ選手権でもなんとか3Aを堪えられました。今まで散々苦しめられてきた3Aと、最後の最後で和解の方向に向かったのです。大事なカナダ選手権ではSPでズボンを固定するストラップが外れてしまうトラブルに見舞われ、思うような結果は残せず、2度目のオリンピック出場はなりませんでした。

Pさんコピーじゃんと言われることの多かったフィルス。僕も途中までは同感でしたけど、スタミナ問題が解消されてからは、そうは感じなくなりました。Pさんはじっくりと熟成されているけど、フィルスは爽やかでダイレクトにくる感じ。愚直なまでの誠実さが表れているような、無鉄砲に走り抜ける雰囲気が好きでした。同意されないかもしれないけれど、僕はそう思っていたので、それでいいんです。それぞれの見方がありますから。

引退後は銀行で働くとともに、友人のエラッジ・バルデと一緒に、スケートグローバルというプラットフォームを立ち上げ、コーチや若いスケーターにトレーニングメソッド等を提供していくそうです。フィルス家2度目のオリンピック出場は、弟に託されるのであった。

競技生活お疲れ様でした。これがカナダ引退波状攻撃第5波
2018
05.11

カヴィタ・ローレンツ&ヨティ・ポリゾアキス 解散

Kavita has decided to end her competitive career. I wish her all the best in pursuing her new chapter in life. I first would like to say thank you to everyone who supported me throughout the past 3 years. Transitioning to Ice Dance was one of the best decisions of my life and I have absolutely no regrets. Leaving my family and my life back home in Germany wasn’t easy, but moving to Detroit, thankfully, felt right very quickly. I met new friends and people that are close to my heart, who I now call my American family. I’ve been growing as a person and have learned so much more about myself; that’s one of my proudest personal achievements. In a very short amount of time, we managed through hard training to become the national champions of our country, not only once but three times in the row. We managed to compete successfully for our country internationally at big competitions and we managed to achieve every athlete’s dream - to be an Olympian. I wish I could’ve continued the next Olympic cycle the “easy way” but what is easy in life? I truly believe everything happens for a reason! I’ve been working on some new projects the last couple of weeks which I’m excited to disclose very soon. While I look forward to what the future brings, I would like to put myself out there to see if I can find a match to continue my career as an ice dancer. There’s only a short period of time for us to be athletes and I want to make the most of it. I really love to compete, and I hope to find a partner who is passionate about skating, committed to our partnership and in it with a full heart.

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ヨティ・ポリゾアキスより、カヴィタ・ローレンツの引退が発表されました。これによりカップルは解消とり、ポリゾアキスは新たなパートナーを探し、現役続行の道を模索することになります。

今シーズン伸びたカップルの1組でしたので、この発表には衝撃が大きいです。ポリゾアキスのシングルからの転向がフィーチャーされがちですが、時期に差はあれどカヴィタさんの方も転向組でして、シングルから転向してドイツを引っ張ってきた2人でした。転向1年目に普通に上手くて驚かされ、素敵なアメリを見せてくれました。その後シーズンオフに解散して、即再結成をするという謎の時期を過ごしました。

2シーズン目は停滞のシーズンでした。なかなかフラメンコの表現や音の刻み方を物にできないままシーズンが終わりました。そして今シーズン、再び上昇気流に乗りました。苦手に思える情熱的なサンバの表現をがんばっていましたし、強気と神経質さが同居したプライドと偏見は、2人にピッタリなプログラムでした。オリンピックでも世界選手権でもいい演技でしたし、22歳同士の若いカップルでしたので、このまま少しずつ順位を上げるのだろうなと思っていました。またズエワチームから選手いなくなるじゃん・・・じゃん・・・。

ポリゾアキスは競技を続けるそうなので、いいパートナーが見つかることを願います。カヴィタさんは、恋人のデイヴィダス・スタグなんとかさんととても幸せそうにしているので、人生の次のチャプターも楽しんでもらいたいと思います。

もう・・・そろそろ若い有望ペア・カップルの解散止まってえ・・・・・。
2018
05.05

エラッジ・バルデ 引退

https://skatecanada.ca/2018/05/national-team-skater-elladj-balde-retires-from-competitive-competition/

最後のシーズンであることを公言していたエラッジ・バルデも正式に引退を発表しました。連盟ちゃんとしてる。

ロシア人とギニア人のハーフで、ロシア生まれのモントリオール育ちのカナダ人。ポニーテールを解くと爆発するロングヘアー。一発で覚えられるスケーターです。ジュニアから~シニアに上がったぐらいでは、スケーティングがあまりよくならず、突き破れない感がありました。佐藤有香さんのチームに移ってからは改善傾向になり、モントリオールに戻ってからは、スケーティングと彼の得意な選曲が上手く噛み合って素敵なスケーターに成長しました。それを象徴するのが、2015年ネーベルホルン杯の優勝です。現役最後の試合となった2018年カナダ選手権SPは、彼のベストパフォーマンスでした。彼本来が持つ全方位へのプレぜーテンション能力、デトロイトで磨いたスケーティング、モントリオール産コレオ。三位一体となった演技でした。Pさんが「バルデさん出てほしい!」と枠取りをがんばったソチにも、最後のチャンスだったピョンチャンにも、結局オリンピックには出場なりませんでした。しかし、生粋のパフォーマーであることは、キャリアを通じて世界に証明されました。エキシビションの招待選手制度ができてからは、それに引っ張りだこだったことからも、それが分かります。

引退後はプロスケーター、振付師になります。また友人のリアム・フィルスと一緒に"スケートグローバル"という会社を立ち上げ、コーチや若いスケーターにトレーニングメソッド等を提供していくそうです。

そんな話がありましたので、リアム・フィルスに関して調べてみますとこのような記事を発見しました。
https://www.toronto.com/whatson-story/8369902-liam-firus-to-headline-silver-blades-skating-club-s-upcoming-ice-show/

マーチャントバンク(為替や証券を扱う銀行らしい)での仕事が決まっているので、フィルスも引退するっぽい・・・。

バルデはご存じのパフォーマンス力ですし、バックフリップという大技もあります。これから長くプロスケーターとして活躍してくれることでしょう。カナダ連盟からの引退発表波状攻撃第4弾でした。
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