2015
04.30

2014-2015シーズン 宮原知子

宮原知子

ロンバルディアトロフィー 優勝
スケートカナダ 3位
NHK杯 3位
全日本選手権 優勝
四大陸選手権 2位
世界選手権 2位

SP:魔笛
LP:ミス・サイゴン
EX:Let Her Go
EX:The Man I Love

大先生のSPは今シーズン確率の高くなった3Lz-3Tから。コンビネーションスピンではレベル上げのための得意の逆回転を入れています、これが曲想に合いますし、アップライトのポジションもとてもいいです。キャメルの出方も素敵です。音楽が変わって表情も一気に変化させ、単に助走してジャンプに入るのではなくリンクをできるだけ広く使ってステップを入れて、スパイラルを入れての流れが自然で素晴らしい。そしてまた陽気な音楽に戻って、ここでも表情や滑りの変化が明確で分かりやすいです。ステップはそれほど伸びていく感じではないですけど、すごく丁寧に演じています。観客サイドで一瞬だけ止まる振付の首を横にスッと向けるのが雰囲気があってとても上手です。後ろ向きでのホップもきれい。ステップは完全に終わっているけれど、直後にトゥステップでトトトトトと駆け出して、ジャッジにアピールする体をよじらせた美しいバレエジャンプ、そして柔らかな着氷。このステップからの流れは素晴らしいと思います。アピールのみならず、リンクカバーの見栄えをよくするための役割も担っています。特段リンキングフットワークに問題があるプログラムではないですけど、ないよりはあった方がいい。さすがローリーといったところでしょうか。ロンバルディアで着ていた1つ目のバナナがいっぱい書いてあるような衣装じゃなくなってよかった。あれはアカンやつ。モロバナナナ。

全日本から後半に2A-3Tを2本の構成にしたミス・サイゴン。振付自体はほとんどいじっていないようです。2つ目の2A-3Tを入れるためにコレオシークエンスの最後のところを助走に費やしたぐらいです。3Fの前後のクロスロールが雄大さをアピールしていて、のどかで雄大なベトナムの情景に戦火が迫るような様子を表現できているように感じました。ステップでの音楽にピッタリハマった×を手でやりながらのブラケットいいなあ。今シーズンのボーカルがうるさくないボーカル入りプログラム部門第1位のトランジション~2A-3T~レイバックスピンの流れが素晴らしい。ジャンプ3つも4つにも渡ってボーカルを入れると歓声と相まってかなわんときがありますけど、ジャンプ1つだけなら曲の助けを借りて効果的に盛り上げられます。それまでのパワーを空に解き放ったかのような優しいスパイラルの入ったコレオシークエンスから、2A-3Tのこの流れもいいですね。ジャンプの配置の必然性があるプログラムで、ダラダラと後半のボーナスをもらうために入れているわけではないです。特に2A-3T2本と3Sは絶対あそこじゃないとダメだし、プログラムを表現するためには欠かせないものです。主人公のキムは17歳でシーズン終盤の大先生と同じわけか。この年齢だからこそ説得力のあるプログラムと言えるのかもしれない。愛した男が国に帰って幼い息子と帰りを待っていたのに、最後は息子を託して命を絶つというね。あらすじを聞いただけでプログラムを見るとストーリーが流れてくる。

すっぽ抜けが今シーズンは1度もないようです。NHK杯のLPで3Lz-3Tを3Lz-2Tにしたのと、国別の3Lzで失敗して3F-2Tにリカバリーを入れたぐらいです。抜けはコケより~ですからね。そのコケも四大陸で1度だけですし。意外と言っては失礼ですがダウングレードも今シーズン1度もありません。3Lz、特にLPの2つ目でアンダーローテーションが目立つので、この課題を解決することがさらに点数を伸ばす近道ですね。LPの基礎点が57点台~62点台の間で非常に安定しており、これが大先生が大先生であるための信頼感を支えました。

彼女の僕が一番いいと思うところはインタビューで「そうですね」と言わないところ。修造に懐柔されないところ。いつもブレずにマイペース。これからもメディアに気を使うことなく、ずっとマイペースでいていただきたいです。今一番知りたいこと、彼女が日常生活でテンションの上がることは何か。そもそもテンションは上がるのか。
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2015
04.29

2014-2015シーズン マキシム・コフトゥン

マキシム・コフトゥン

中国杯 優勝
エリック・ボンパール杯 優勝
グランプリファイナル 4位
ロシア選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 2位
世界選手権 7位

SP:ボレロ
LP:エクソジェネシス:交響曲第2部
EX:Kiss

ロシア男女一番手で被ったボレロ。最初のジャッジの方向へ向かいながらの左右左右と足を踏みかえるところいいです。クロスをしながら体を上下させてジャンジャンと音を取るところがありますが、僕はあのジャンジャンジャーンの最後のところをもっと大きく取って欲しかったです。少しこなし感が見えてしまったのが残念。2クワド構成なので助走が多いのは仕方ないでしょうか。でもその分リンクは大きく使ってますしね。チェンジシットはジャンプを2つ入れています。まずジャンプでの足換え、そして足を換えないジャンプ。レベル上げのための動きですが、ブオオオオオンブオオオオオオオオンと演技に波を立たせるのに効果的だと思います。リズムが変わらないのでアクセントがないといけませんからね。ステップは最初跳ねてから、カウンターロッカーブラケットそのままフリーレッグでアピール。これアピールポイント1。ジャッジサイドに一番近づいたあたりでの音を少し外すループ、これがアピールポイント2。アクセントは効いたステップだと思います。スピンもすごく得意というわけではないけれど、アップライトの手の位置できちんと表現をしていますね。ボレロなのでボディムーブメントの美しさを見せて欲しいわけで、彼のこの姿勢の悪さというのはかなり個人的にはマイナスに映りました。ジャンプの癖はもうこれで跳べるしGOEを得られるのであれば仕方ないし、変えようがないと思うけれど、トランジションから何から常に前傾姿勢なので、それぞれの動きが映えずに埋没してしまいます。姿勢よく堂々としていれば多少ジャンプにミスが出てもPCSを下げられる可能性を一つ排除できると思うんですよね。大会毎でPCSを比較するのはあれですけど、乱高下が激しいんです。女子でいうとアシュリー・ワグナーと一緒。ツッコミを入れられる箇所が多い。タラソワの言う「コフトゥンはTESでしか稼げない選手」というセリフで、実際稼げていればいいんですけど稼げていないです。それじゃどうするか、根本的に技術力を上げていくしかないという。

至上最もやったるで感が溢れているミューズ。このプログラムはジャンプの前は分かりやすく「はい、今から跳びますよー」と行くけれど、ジャンプの後にたくさんいろんなことをしているんですね。4S、4T、3Aと高難度ジャンプの後に振付を入れられるのは素晴らしいです。ステップは悪くもないけど、そんなにいいとも思えない。すごく進む箇所が一箇所あれば静かな音楽のパートをより際立たせて演じられたと思うんですけど、ずっと彼も落ち着いたままだったので「これは休憩なのか?」と感じさせられました。後半のジャンプが続くところも・・・・・うーん。ジャンプの難度が尻すぼみになるのは気にならないけれど、難度が低くて得意な種類のジャンプを入れるのであれば、もっと多彩な振付を入れて「ジャンプ跳びます!」ではなくて、ジャンプをステップの一部かのように見せて欲しかったです。ここに関しては彼の問題というより、振付への文句。このLPに関しては振付が本当僕の中でハマっていないんです。昨シーズンのピアノ協奏曲の雄大さに映えた演技と比べてしまって、なんだかなあと。中国杯から国別に至るまでの演技・表現の伸び率というのも感じ取ることができませんでした。そもそもボレロをSPで選んだのに、どうして体の美しさが必要なこういうコンテンポラリーなプログラムを重ねて持ってくるのかも分からない。ハイライトが見えない。平面に見える。4Tの成功率は7/16、4Sも7/16とやや低い感じ。そのうち抜けたジャンプが5本。抜けのイメージがあったのですがそんなに抜けていなかったです。

昨シーズンの自分がやったコフトゥンのレビュー見たら、それもまたケチョンケチョンに言っておりました。たしか昨シーズンもシーズン最初のプログラムの印象がよくて、そこから全然伸びてこなかったからガックリきていたんです。背伸びせずに、このやったるで感前面に押し出したものでもいいのではないかと。これぐらいのことをシーズン中逐一言うのも嫌味ったらしいので、言わないようにしていました。すぐアンチだなんだって言われるから・・・・・アンチじゃねえよ。汚い考えじゃないのに。
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2015
04.28

2014-2015シーズン アシュリー・ワグナー

アシュリー・ワグナー

スケートカナダ 2位
エリック・ボンパール杯 3位
グランプリファイナル 3位
全米選手権 優勝
世界選手権 5位

SP:スパルタクス
LP:ムーラン・ルージュ
EX:Love Me Harder
EX:One Last Night

6シーズン前にLPで使ったスパルタクスの復活。全く違うプログラムとはいえ、やはり復活にはガクンときてしまう。それに前のシーズンにサムソンとデリラを復活させてきてのですから、ちょっとジャンル的には被ってるかなあと。コンビネーションスピンの前の体ピーンが好きです。僕は昔から彼女の体をひねったシットスピンが好きなので、ニュルニュルとしたシットスピン好きです。床屋さんの前のあめんぼうみたい。シットスピンから出た後にバックアウトで滑ってから方向転換するところ、フォアアウトでクロスロールするところで滑りが伸びていかないのが気になります。インサイドもよくないですけど、アウトサイドの滑りが伸びていかないのがなあ。しかもシットスピンから2Aの間が25秒も空いて、丸っきりエレメンツがないわけです。そこで滑らないとなるとなあ。25秒もとればさすがにリンクの中も動けるから、そんなに縮こまっている感じはしないですけどね。だからその弱みをカバーする構成であることは、よく選手を理解した振付であるなと感じさせられます。さすがトレーニングメイトのアダム・リッポン氏だわ。自らと同じような構成の仕方になっています。3Fの前の手の表現とイーグルはベタベタのベタとはいえ、そのベタさを情感たっぷりに表現できるのはさすがのドヤ姐さん。バレエジャンプからの体ピーン→モホーク→体ピーンの箇所は当初はスリーターンを行っていました。体ピーンの方が曲想としては合っています。ブラケットカウンターロッカーループの後の体を屈めて腕を上げる振付はいかにもりっぽんぽん。リッポナイズされている。その後にあるクネクネは当初は客席を向いていたのに、途中からはジャッジサイドを向くようになりました。そしてまた体ピーン。体ピーンはプログラムで4つ目。国別では体がよく動いていたので、2つ目の難しいターンの組み合わせの前の溜めて溜めてジャッジに腕グオオオオオアピールにはキレと迫力がありました。フリーギアなのか?いやスパルタクスじゃないのか?というパワー。一つ一つの要素を見れば素敵なのですが一つのエレメンツとして見れば、やはりフラットな箇所が目立って物足りないかなというところ。

感動するぐらいに音楽のうるさいムーラン・ルージュ。昨シーズンのチョクベイのレミゼ以上にうるさい。彼女の2Aは体が反ってしまうので、その前にスパイラルやウォーレイを入れて反りすぎ防止をしているのだと思います。GOEでプラスがもらえるし美味しい工夫です。2曲目に変わったときの表情の作り変えが上手すぎる。これだけの切り替えはお子さんたちにはできませぬ。3-1-3の前の立ちすくむような自然な動きは素敵。そこから一段階ギアを入れてモホークで方向転換して3F降りて、さらにもう一段ギアを入れてイーグルから3Loの流れは構成がめちゃくちゃ上手です。そして音楽の谷間のところで休みつつのステップ。この音楽であればあまり進まなくても気にならないです。いやでもそれにしてもステップのリンクの使い方は小さすぎるか。3Lzからもひたすら押し切るという強引な構成。とにかくクロスクロスクロスではあるんですけど、とにかく演じることが上手すぎて、このうるさい曲にも勝ってしまって酷評しきれないのが悩ましい。それぐらい振付が素晴らしいし、表現の幅も非常に広い。この映画のキッチュでビビッドな世界観も、ニコール・キッドマンの演じたキャラクターの自分は有名になってやるという野心、好きな人と一緒になりたい乙女心、それでもThe show must go onと振り払うような強さも、その全てを憑依させ完璧に演じられていると思いました。6点台と8点台という印象。

アシュリーの映像見ていたら、ルッツに対して「これはフルッツですらなく、フリップだから」みたいなコメントがありました。辛辣ー。僕はフリップとは思わないし見間違えることは絶対にないけれど、濃いグレーかな?と思いますね。ほとんどが超フラットで、あとは見ようによってはインにも見えるし、運がよければアウトにも見えるかなー。どうだろうなー。そんな感じです。ジャパンオープンと国別も入れた6試合(スケカナでは入れていない)ではマークなし6本、アテンション4本、eマーク2本でした。全米は全くつかず、GPFLP、ワールドSP、国別SPでもそれぞれつきませんでした。大会がバラバラなので、運もありそうです。でもこれぐらい強引なことをしないと若い選手に勝てませんから、そのガッツは買いたい。

来シーズンは24歳になるアシュリー。スケート年齢では真央やユナと同じ歳のベテランなのです。ボストンでの世界選手権ですからメダルが欲しいでしょう。オルモストガールはもう終わりになりますように。
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2015
04.27

2014-2015シーズン 無良崇人

無良崇人

ロンバルディアトロフィー 2位
スケートカナダ 優勝
NHK杯 3位
グランプリファイナル 5位
全日本選手権 5位
四大陸選手権 7位
世界選手権 16位

SP:カルメン
LP:オペラ座の怪人
EX:Feeling Good
EX:Til I Hear You Sing

SPの4T-3Tの後の左足のインサイドで滑って方向転換、音のジャンジャンに合わせてもう一度方向転換のところもなかなか雰囲気があります。キャメルスピンまでのトランジションのところのチャチャンチャチャラララランの首をブンッ!髪ワッサーってなるのがいいですね。髪が短い選手が多いので髪ワッサーは違いを出せる武器になるんじゃないかと。四大陸のSPで左手にキスしたような気がする動きは仕様なのでしょうか。ワールドではジャンプでそれどころではなかったし、国別ではやったようなやってないような・・・で判断がつきませんでした。ステップの音の拾い方はリズミカルにジャンジャンジャンジャンと拾うのではないんですね。でもやってないわけではなくて、ループやってジャッジサイドに手を押し出す振付、そしてクロスロール。これでまず大きく音を表現しています。そこから徐々に刻み方が細かくなっていくわけですよねポーズをとりながらのホップもいいですね。立ち止まって音楽が速くなるところで後ろ向きでワチャチャチャチャは荒々しくて、自分勝手にカルメンに執着するドン・ホセを表現しているようで好きです。闘牛士の歌ですけど、いいんです。このプログラム実はシーズン中見ているときはLPに比べると少し地味かなーと思っていたんですけど、いやいやしっかり見ると構成は練られているものだな、展開があるなと思いました。荒々しさ一辺倒ではないのです。最初のスタートの振付や前半の雰囲気、衣装としてはドン・ホセだけど、曲や闘牛士のポーズ的にはエスカミーリョ。これは・・・多分どっちも演じてるってことですよね。よく分からないからそういうことにしておこう。LPがオペラ座の怪人になったので「もう戦う兵隊シリーズは終わりなのね、妖怪のせいなのね、そうなのね」と思っていた今シーズン。SPで兵隊になりました。これは盲点。戦闘民族無良崇人

そしてオペラ座の怪人です。彼の魅力である高いジャンプ。4Tを冒頭に2本入れていますが僕にとってはプロローグみたいなものです。本当にプログラムが始まるのはその後の3Aからです。3Aバサーと降りてからのシットスピンの後のステップ。これがジャンプを全て成功したスケカナよりもいいと言われる理由だと思うんです。ステップの後半のツイズルからイーグル、ストップしての振付、イナバウアーからホップ、そこからのクロスのタッチ、3Loに入る前の手の動きに至るまで神経が行き届いていて余裕があるんです。ここら辺がシーズン最初にはなかったんですよね。実際に見比べてみれば分かると思いますが動きが小さくなってしまっているんですよ。だからステップに展開がなくて、後半への爆発力に繋がりにくい。3Sの前とかも手をきれいに上げるだけで別の振付を入れているように見えました。後半の雄大な滑りもいいです。余裕がないファントムって嫌じゃないですか。自信満々に周囲を見下してオペラ座を恐怖のドツボに陥れるのです。コレオシークエンスはリンクの真ん中をほぼ突っ切るような形です。そこからまた3Lzもリンクの真ん中をほぼ突っ切るような形。ちょうどコレオシークエンスとは逆の軌道。だから、2つのエレメンツが合わさって1つのエレメンツになっているような気もするのですよね。とことんエゴイスティックで素敵なファントムを演じてくれたと思います。

フリップのエッジはシーズン初めのロンバルディアトロフィーでは何もつきませんでした。その後はeになったりアテンションになったりですが、徐々によくはなってきています。スケートカナダで日本列島がザワついた3連続のコンビネーション。3連続を入れるのは2009年の世界選手権以来でしょうか。その後の試合も入れ続け、コンボは3つ入れるようになりました。スピンステップのレベルはトップ勢ではダントツで取れていないので、レベル4を3つ、キャメルがレベル3を取れるようにがんばって欲しいです。四大陸のSPでスピン2つレベル4でステップもレベル4だったときも僕がザワつきました「ええええええっ?こんなにいいいっ???」という具合に。彼のファンもレベル4が取れたらザワつくのかな。

エキシビションは禁止曲フィーリンググットと国別では昨シーズンのエキシビションのオペラ座の続編を。状況を有効利用。昨シーズンも言いましたがパンツにはブラウスです。シャツばっか着てんじゃねえぞ?って話です。国別のエキシ4Tに4Sに本気出しすぎでワロチッチ。

スケートカナダの優勝に始まりグランプリファイナルの出場。全日本では5位に沈みましたが、まっちーの引退により繰り上がりで世界選手権への出場が決まりました。10回ぐらい見たバックステージでまっちーからむらむらへの「託した」のシーンはハマコー先生がめちゃくちゃ泣いていたことしか覚えていません。両足首捻挫という聞くだけで痛そうな状況から回復しきらないまま出場した世界選手権はSP通過ギリギリで、最終結果も満足の行くものではなかったでしょう。来シーズンはチャーリー・ホワイトとジェフリー・バトルという注目の2人の振付でプログラムを滑ることになります。ジェフはいくつか振付を見てきましたが、チャーリーはシブタニズの演技に手を加えるぐらいのことしか行っていなくて、振付は初めてだと思うので大変に興味があります。そしてNEW無良のプログラムは戦うプログラムなのでしょうか。-To Be Continued-
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2015
04.27

小ネタ×10 「トライアウト!」など

ゴールデンウィーク前だよ小ネタ。

*グレイシー画伯

グレイシー・ゴールド画伯のお描きになったアメリカ代表の似顔絵が素敵すぎる。シメクニは飼っている猫まで描く仕様。ベイツさんの髪いんも・・・・・いや。

*クレイジーシメカ

シメカ20

あーーーこれはアメリカ人ですわ。なんでしょうねそのタイツは・・・・・。

*テンくん飯を食う

デニス・テンさんは、中村健人氏と一緒に新宿で飯を食ったらしい。謎の組み合わせだ。ジュニア時代は被っているから接点はあったのか。

*ホタレックさんの秘密

Time to tell u the truth about our partnership:Ondrej has super powers..He is a Super Saiyan 󾓶󾭚 (picture taken during...

Posted by Valentina Marchei on 2015年4月23日

ヴァレンティーナ・マルケイさんがオンドレイ・ホタレックさんの秘密を教えてくれました。ホタレックさんは不思議な力を持っていて、スーパーサイヤ人なんですって。うわあ、ドラゴンボールってこんなに世界に浸透してるのか。

*ペーターズさんどっち?
http://icepartnersearch.com/showbio.php?i=5192

アイルランドのクララ・ペーターズさんがパートナーサーチに登録しました。コーチのカレン・ラディントンさんの旦那さんのお父様がペアのオリンピックメダリストなので、おそらくペアへの転向ではないかと。トリプルジャンプに苦労している選手ですが、パートナー見つかって欲しいです。

*ポルイスがコーチを変更
https://www.facebook.com/mitch.islam/posts/10153205667514350

アレクサンドラ・ポール&ミッチェル・イスラムはデトロイトからモントリオールへ移籍して、マリパトとロマン・アグノエルにコーチを変更するそうです。合っていないこともなかったけれど、合っていたとも言いがたいチームだったので、ここで移籍するのは正解といえるでしょう。

*新しいペアがいるぞ

シメクニもいるキャンプに韓国のペアが参加したらしい。両方韓国人のペアのようだけど、お名前は何と言うのだろう。来シーズンの楽しみの一つです。

*キーラ・コルピさんの変な仕事

よく分からないミュージックビデオに出演している。キーラ・コルピさん。へ、へんなきょく。さすが北欧。

*【朗報】リャザバト解散していない
インスタグラムを見ていたらリーザとリャザノワが一緒に写っている写真があって中国に行っているとな。そして調べてみるとバトゥーリと一緒にショーに出ると。半分ぐらいは「もう解散したのかなー」と思っていたので嬉しい。活動費じゃんじゃん稼いで、来シーズンは胸焼けするような濃厚ワルツお願いします。

*トライアウト!

今日は未来のアイスダンス日本代表を発掘するトライアウトが行われました。11歳から20歳過ぎまで幅広い年齢層が集まりました。講師はなんと、リード姉弟!引退したばかりのキャシーさんも熱血指導!!将来が楽しみですね。

Posted by テレビ朝日 フィギュアスケート on 2015年4月25日

日本スケート連盟主催のトライアウトが行われ、リード組が講師として参加!男の子も半分ぐらい参加しています。クリスが185cmあるので、それを考えると170以上ある男の子は何人もいるようです。ここから新しいダンサーが誕生して欲しいなあ。

なんだこのアレクサ・シメカスペシャルみたいな小ネタは。ちなみにここに「クリス・クニエリム、車を買う」も入れようとしていたので、さらにアレクサ・シメカスペシャルになるところでした。
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2015
04.26

2014-2015シーズン アイスダンスレビュー

ちょっと長いです。

ガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン

オータムクラシック 優勝
中国杯 優勝
エリック・ボンパール杯 優勝
グランプリファイナル 3位
フランス選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 優勝
世界選手権 優勝

SD:Escobilla、Farruca
FD:ピアノ協奏曲第23番
EX:All By Myself
EX:Take Me to Church


FDのインパクトが強烈ながらもSDも素晴らしい作品に仕上がっております。バチバチ熱い20代のようなフラメンコというより、落ち着きのある30代後半のようなじっとりとした色気のあるフラメンコです。ねっとりとした滑りがそれをより際立たせます。パターンパーシャル終わったところで男性が女性を抱きしめるところのスカートプレイがエロ素晴らしい。パターンの前のターンから男性に絡みつくところのスカートプレイもエロいです。ミッドラインは2人の距離が非常に近くて気持ちがいいです。ノットタッチの見所はなんだ?やっぱり2人がぶつかりそうでぶつからない、その同調性と技術の高さを見るところでしょう。それを余すところなく見せていますね。女性のドレスもとっても素敵でした。なんでしょうね、まるで口を開けた黒豹のような雰囲気を有しておりました。悪の幹部にはもう少しで昇格できそうな雰囲気があります。将来有望です。

バレエのLe Parcをモチーフにしていると教えていただいて、早速調べて見るとすごく楽しそうに高貴な方々が踊っていらしたのに、パパシゼの使っている音楽のシーンだけ強烈にドエロくなっておりました。エロで間違っていなかった。最初のストレートラインリフトと最後のローテーショナルリフトは間違いなくバレエの振付を参考にしていますね。ローテーショナルリフトの本家のやつ、最初からキスしてぶん回していくという変態っぷりで、パパシゼは相当マイルドにしているのだということが分かりました。この下着みたいな衣装もリアルに下着・寝巻きを表していたのか。前中後と音楽が変わることに対しての表現や表情の変化が明瞭で、ストーリーを知らなくとも容易に情景が想像できます。やっぱり僕は最後のローテーショナルリフトとコレオスピンの組み合わせが好きすぎます。フィギュアスケート史上に残る印象的なエレメンツなのではないかと思うぐらいです。マリパト自体がフレンチカナディアンで、またフレンチカナディアンの感性というのはイングリッシュ方面とは全く違うのですよね。マリパトはリヨンで練習していたので、フランスの香りもしっかりと受け継いでいるし、そこにアグノエルの力が加わっています。北米(実質旧ソ)が独占し、画一化されつつあったアイスダンス界に風穴を開ける、フランス=カナダ革命がここに起こったのです。この革命を象徴するプログラムは僕にとっても忘れられないものになりそうです。オールタイムベストでもトップ10に入ってきます。

僕だけではなく、彼らの能力やプログラムのよさを絶賛している方はたくさんいらっしゃると思います。こうも評判が高いと心配になるのが来シーズンですが、スケーティングの滑らかさで言えばすでに世界一になっているので、少々おかしなプログラムが来ても大丈夫なのではないかと。魅せ方においてはベテランに分があるので、着実に磨いていって欲しいです。まだ19歳と20歳ですからどうにでもなります。シゼロンはこの1年で怪しげな写真をアップロードする人としてブレークしたので、それが世間にも定着して欲しいな。

ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ

ネーベルホルン杯 優勝
スケートカナダ 優勝
NHK杯 優勝
グランプリファイナル 優勝
カナダ選手権 優勝
四大陸選手権 優勝
世界選手権 3位

SD:La Virgen de la Macarena
FD:四季
EX:A Song for You


正統派、金メダルを取るために存在するようなパソドブレ。ミッドラインの終盤でスカートをフワッとさせてからステップを踏むのがめちゃくちゃかっこいい。ステップの最後だけミラーになるのはアクセントになっています。振付が格段に変わっているとかそういうプログラムではないです。言ってしまえば普通ではあるんですけど、金メダルを取るためでしたから、こういうのもたまにはいいんじゃないかと思います。刺すような視線と伸びやかな体の動きをを見せるプログラムでした。

四大陸ぐらいまでずっと「このプログラムで9点台に上るなんて、ダンス界どうなってんだ」ぐらいに思っていたFDでした。それぐらい全く僕にハマっていませんでした。振付の要求されるレベルに対して、彼らの能力が伴っていなかったことも大きかったと僕には思います。もちろん人それぞれで最初から大好きという方もいらっしゃると思いますが。あまりにも細かい動きが多すぎるんですよ。春パートの最初のミラーの動きやサーキュラーステップはつま先にたくさん動きを入れているんですよね。これが少し調子が乗らないとバラバラに見えるし、音楽からズレるし・・・という原因になっていました。春パートとの対比で夏は思いっきりリンクを使って雄大さ、雷鳴の轟を表現。カーブリフト、スピン、ローテーショナルリフト、このあたりくるくるエレメンツを固めています。僕はくるくるエレメンツを固めるという構成大好きなので。トランジションも曲線的なんですよね。色づいた葉が木々から落ちてゆくような雰囲気があります。冬は曲線ではなく直線メインで対比をまたつけます。すごく技の効いた素敵な振付なんですよね。国別対抗戦の演技は本当に素晴らしかったです。こういうのがハイスコアを出すのにふさわしい演技です。これに比べたらグランプリファイナルや四大陸なんて「は?」って感じです。ウィバポジェはNHK杯、国別、ワールドと日本での試合と相性がいいです。単に2人の人格がいいから人気があって歓声が大きいということに拠らず、フラットに見ても日本での試合の滑りはいいです。スケカナやカナダ選手権よりもいいです。もうねずっとNHK杯に来たらいいんじゃないかな。

カメレンゴは選手に合う合わないが非常に大きいですけど、ウィバポジェは合っていると思うし、シーズンの形にはプログラムを物にしてくれるので、僕はコーチは変えずにずっとカメレンゴのままでいて欲しいです。頼むから完成形は国別ではなく世界選手権で披露してください。ダンサーでは数少ないエキシに手を抜かないトップカップルなので、雨乞い→彼シャツ→? 次を楽しみにしておきます。THE ICEに来てくれるので、そこで披露ですかね。

マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ

ネーベルホルン杯 2位
スケートアメリカ 優勝
ロステレコム杯 優勝
グランプリファイナル 2位
全米選手権 優勝
四大陸選手権 2位
世界選手権 2位

SD:ドンキホーテ
FD:パリのアメリカ人
EX:An Interrupted Flight


チョクベイのSDのリフトは見る度に好きになっていきます。このストレートラインリフトはこんなに体をしならせてガクンと体を落としているのに落下をしないのかーと思わされます。このプログラムは途中からパーシャルステップのキーポイントに入る前の振付の部分を10秒ほど削ったのですけど、みなさんはどちらが好みでしょうか。最初は削る前のほうがいいのかな?と思っていましたけど、間延びしている感は否めないかもしれません。だから僕は削った後に一票で。キーポイント2の後の脚パッカーンは音楽に合っていて好きです。チョックさんがお酒が合法になって2年足らずの年齢というのが信じられないほどの色気を発しています。

ゴリゴリとクロスを行わない方向転換をたくさん入れる振付が自然な流れを生み出すFDの序盤。2シーズン連続の出オチ感の漂う最初のリフトですが、今シーズンはそこまでではないです。スケーティングの滑らかさでいうとシゼロンが一番だと思いますが、エッジのディープさでいうと僕はベイツさんに一票を投じたい。それぐらいに今シーズンの彼の滑りには進化を感じました。足首外れそうなインサイドエッジがたまらんですね。スッと進んでいきます。大半のカップルは2つ目の逆行が許されるステップの方が素敵なんですけど、僕はサーキュラーステップの方が好きです。こちらの方がベイツさんの足首が外れそうだから。コレオスピンはこんなのやっていいのかーと関心しました。ぎりぎり肩より上にはならない箇所まで持ち上げてぐるぐると足をつかせながら回すという。こんな思考は「スピン」から思いつきません。

僕の中でこの2つのプログラムでようやくチョクベイが「パッ」としました。ロステレコム杯のFDが特にそうでした。プログラムは他の上位勢に比べると地味目ではありますが、技術との融合で見れば本当にバランスがよくて僕はとてもいいと思ったんです。たいていの試合を見ているとはいえ、僕も人間ですのでどうしても好みが偏ってきます。でも時々、ある選手がとんでもなく光る演技をするときがあって、そのよさに気づけば、それ以降の見方が変わってきます。そのゾーンに入ってよかった。ますますチョクベイが好きになりそう。

アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ

中国杯 3位
イタリア選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 2位
世界選手権 4位

SD:スペイン奇想曲
FD:死の舞踏
EX:Fireflies


ジガガジの解散でついに最もベテランとなったカペラノ。来シーズンの試合が始まる頃にはラノッテさんは30歳になられてしまうわけか。SDのテーマがスパニッシュなのでカペラノには大変期待したわけですが、表現面に関してはさすがというところでした。目力というよりも顔力がすごくあるのでね。キレのいい動きを見せるのは得意だし、基本的にまとまっているのですが、ステップにパンチがないのがベテランとしてすごく苦しいところ。トップ3がそれぞれ滑らかな滑り、ディープエッジ、フットワークで見せているので、それにどこも勝てていないのが。トランジションの動きは一番いいと思いますけどね。カッペちゃんは白ドレスも定番赤ドレスもどちらもお似合いでした。

FDで感じる違和感の正体がシーズンが終わって分かったのですが、このプログラムはカペラノとしてはありえないぐらいにホールド組んでるんですよ。あのずっとサイドバイサイドで滑っていたカペラノがですよ。はーーーーースッキリした。今シーズンはラノッテの体調不良もありまして、慣れない振付に対して余計に消化不良を起こしていたのでしょう。でもトランジションは結構よかったと思うんですよね。やっぱりステップなんでしょうね、どうしてもレベルを取るために音からズレ気味になるし、音楽に対しての滑りの変化というのが弱い。表現の変化は抜群なんですけどね。どこかで見たような動きを集めたかな?という感じもするし、体調が万全のシーズンに見れば印象が違ったのかもしれないです。

大半のファンが臨んでいることは振付師を変えることでしょう。ベテランなのでこのまま変えずにわが道を進むのもいいですが、実力的には世界選手権のメダル争いをできるのに、みすみすそこから脱落して欲しくないです。カペラノのプログラム全体に言えることなんですけど、シーズン後半と前半の印象にさほど変化がなくて、初見でいいと思ってもそのままーーーというのが多いんです。レクイエムフォードリームとかGPSはものすごい引きだったのに、GPFあたりでは「これ違うな・・・・・」と思えてきたし、セビリアの理髪師もそうかも。そうじゃなかったのは道ぐらいかな。それからズエワへのコーチ変更を勧めたイタリア連盟は乱心したか?と言いたくなるような、イタリア連盟史における愚策だったのでは。スケーティングが課題なのにどうしてそこに送るんだろう。

マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ

オンドレイネペラトロフィー 優勝
スケートアメリカ 2位
中国杯 2位
アイスチャレンジ 優勝
グランプリファイナル 4位
全米選手権 2位
四大陸選手権 3位
世界選手権 5位

SD:Asturias Variations、The Last Corrida
FD:南国のバラ、美しき青きドナウ
EX:Fly On (O)


今シーズン最も意外な活躍を見せたシブタニズ。中国杯で優勝できなかったときはどうなるかと思ったけれど、年明けからの調子が非常によくて前年から順位を落とすようなこともなかったです。心配していたスパニッシュも思いのほかよくて、表現面に関しては課題の大きいひでおがちゃんとスパニッシュしてたなあと思いました。Mr.体調不良風だったのに、ちゃんとマタドールっぽいじゃないかという。はるみははるみで今シーズンもスリット作って。スパニッシュなのにまたこの型紙というこだわり様。これじゃないとダメ?

FDはシブタニズ得意の鹿鳴館プロ。こっち見んなストレートラインリフトから始まり素敵な雰囲気。でも世界選手権こっち見んなリフト、ジャッジの方向向いてない。だからレベル2しか取れなかったんだな、きっとそうだ。前半の雰囲気はとてもいいと思いますし、後半に入ってからのハイライトである4連続ツイズルもインパクト十分。GPSから振付を変えてかなりよくはなりましたが、それでもやはり後半の動きは物足りないかなと思います。ワルツということで、ずっと2人がくっついて滑っているので、なかなか展開を作ることが難しいとは思うんですけどね。ダイアゴナルステップの急激なブレーキ感は2人のエッジが上位カップルほど深くないことにあるでしょう。だからせっかく畳み掛けて行くところで伸びきらず、点数も伸びきらずみたいな。ここはトップ4とは目に見えて差があるんじゃないかと思いますね。正直マッシモさんもすごく伸びるタイプの滑りではないし、マルガリオもそうでもないし、誰が教えられるんだろうかという。チャーリーお願いします。試合に出ないならその技術を2人に。

でもですね、課題はあれどながーーーーーい停滞からようやく抜け出せたという感じはします。プログラムの悪さもかなりかなりかなり大きかったですけど、雰囲気が一段階上の大人のカップルへと成長できたのではないかと。ショートダンスが来シーズンはワルツなので、彼らに合った素敵なワルツを滑って欲しいと思います。またスリットもあるでしょう。

2014-2015 SD1スリット FD1スリット FD2スリット
2013-2014 SD1スリット SD2スリット FDスリット
2012-2013 SD2スリット FDスリット
2011-2012 FD1スリット FD2スリット FD3スリット
2010-2011 SDスリット FDスリット

何しろこれだけのスリット率ですからね。強迫行為か何かの一種なのでしょうか。

エレーナ・イリニフ&ルスラン・ジガンシン

中国杯 4位
ロステレコム杯 2位
グランプリファイナル 6位
ロシア選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 4位
世界選手権 7位

SD:カルメン
FD:アパッショナータ
EX:Je t'aime
EX:Love Like a Dream


今シーズン最も人気のあるSDは彼らのカルメンでしょう。真似したくなる最初のくるくる、指噛み、スカートバサバサ、ビヨーン。開始直後にこんなにもおもしろい。パーシャルステップで一度だけ許されているストップをえらく長く使ってのソイヤソイヤ。イリニフさんもっと手首がもげそうなぐらいにソイヤしてるイメージがあるのに、実はそんなにやっていないという。やっているのはジガンシンの方。パーシャルはリズムをきちんととって滑り、そのパーシャルが終わった後は表拍から裏拍にリズムの取り方を変えるのがおしゃれ。んでもって牛っぽいカーブリフトもいいですね。ジガンシンは細いイメージあるけど、実はシニアに上がってから体は一気に分厚くなったし、昨シーズンでもかなーーーーーり表現はがんばっていたわけで、今シーズンに限ったことではないんです。パッション得意な2人が集まったから相乗効果で、今まで目立っていなかったのが目に留まるようになったんでしょう。

FDの振付はユーロから変わって、冒頭とダンススピンの前の振付に手が加えられています。最後のエレメンツがコレオリフトからコレオスピンになりました。僕は変える前の方が粘着質で好きでした。変えた後は大人っぽさが増してしまって、プログラムのよさが減退したかも。前々から指摘をされていた女性のスケーティングですが、エッジはインアウトしっかり倒しているように見えるのですが、体重をかけていないのか伸びていかないんですよね。昨シーズンは白鳥の湖のビュンビュンスピードを出してからのステップでの急ブレーキにズコーーーとなっておりましたが、今シーズンはプログラムの性格上そこまでの感じはしないです。すごく上達しているかと聞かれればそうも思わないですけど、とにかくバランスがいいんでしょうね2人の。後半の展開が薄かったので、そこをどう作り上げて行くのかが今後の課題でしょうか。

来シーズンのSDはノットタッチのステップがなくて、このカップルにとってみたら相当不利な状況に立たされると思います。個人的には久しぶりにFDのノットタッチを復活させるか、もしくは片方のステップをノットタッチ or 逆行ありの選択性にするかぐらいのルール緩和をしてくれれば嬉しいんですけど、これISUの人見てたら考えてー。もう来シーズンのガイドライン発表されちゃったけどねー。だってだって2007-2008シーズンのホールドなしステップのときはいいプログラム多かったですよ?

パイパー・ギルス&ポール・ポワリエ

オータムクラシック 2位
スケートカナダ 2位
エリック・ボンパール杯 2位
グランプリファイナル 5位
カナダ選手権 2位
四大陸選手権 4位
世界選手権 6位

SD:El Gato Montes、スペイン奇想曲
FD:紳士は金髪がお好き
EX:Would You...?


奇抜なマントとメイクで滑ってくださったパイパー・ギルスさんでした。練習着にもちゃんとマントがついていてさすがでした。男性が持てないなら女性が体につけてしまえばいいじゃない的な発想がさすがです。このカップルもカペラノと同じでパソ・フラメンコ以外のワルツを選択した数少ないカップルでして、スパニッシュワルツを選択しているのです。そこには感心していたんですけど、これちゃんと見てみると「ワルツ・・・・・か?」と思うような表現だったから、これで正解なのかは僕には分からないです。スパニッシュワルツは三拍子じゃないのかもしれないし。地味にこのカップルもスパニッシュの表現には心配がありまして、特に男性の方が気になっていました。やっぱり苦手なんだろうなーというのは感じましたし、色気はありませんが、彼ららしい奇抜さをアピールした方向性なのでそれほど気にならなかったのかもしれません。

4つの音楽を使っているのに違和感を覚えさせないプログラムさんであるFD。昨シーズンのヒッチコックが大変評判がよかっただけに今シーズンの選曲は難しかったと思いますが、このプログラムは見る度にブラッシュアップされてよくなりました。ヒッチコックと同じくカーブリフトなんかはレベルが取れなくて変えてしまった部分はありますが、それでもよかった。バンドの生演奏が流れるレストランで、ブロンドの綺麗なお姉さんが、トランぺッターのお兄さんを誘惑して酒の勢いでフロアで踊り出すみたいな、そんな雰囲気のミッドラインステップがたまりません。今シーズンのベストステップです。このプログラムはベストプログラムでトップ10の次だったんです。それぐらい好きなプログラムでした。

まだ2人とも23歳で伸び盛りなのでスケーティングスキルも伸びて行くでしょう。タニスもドムニナもカッペちゃんも20代半ばから伸びてきたぐらいだから多分大丈夫。枯れ・老化至上主義派の僕なんですけど、この2人にはずっと可愛くいてもらいたい。めちゃくちゃ貫禄のついたパイパーは想像できない。

クセニア・モンコ&キリル・ハリヤヴィン

アイススター 優勝
スケートカナダ 4位
NHK杯 2位
ロシア選手権 2位
ヨーロッパ選手権 10位
世界選手権 8位

SD:エスパーニャカーニ
FD:サラバンド
EX:Dirty Paws


モンハリのプログラムに関しては両方とも非常に・・・・・普通という感想を持っているので、特にコメントすることはないのですが、とにかく今シーズンはハリヤヴィンのスタミナが向上した。これに尽きますね。シニアに上がって2シーズン、ひたすら全ての大会でFD半分過ぎた辺りからバテバテになって、身長差もないしこのカップルはこのまま終わってしまうんじゃないか?と思ったぐらいでした。でもボブソロが今シーズンアウトした影響で、ズーリンに時間を割いてもらえるようになったからか知りませんが、すごくエッジの使い方が鋭くなって迫力が出てきました。長身だからそれが際立って余計にかっこいい。2人がリアルカップルになったらしく、それも演技に好影響を与えているのかな?と思います。フィギュアスケートを見ていると、ロシア人に対しては「こいつら、フランス人以上に愛に生きてるな」と感じさせられるのです。ハリヤヴィンの髪型もこれぐらいがかっこいい。昨シーズンの髪型は田舎の予備兵みたい。もう一つの懸念事項である衣装も、SDはワールドで変わりましたし、FDはナショナルで変わりました。滝野さんに「ナイトウェアのように見える」と言われていましたが、生八ツ橋の切れ端がくっついたような衣装に比べればよっぽどいいです。

今シーズンはハリヤヴィンさんはポケモンキャラとして、ネタ方面でも開花しました。ネタ方面でも言及できるようになると、非常に感想も書きやすくなって、思い入れも強くなるのでありがたいです。ジュニア時代からモンハリの滑りは好きで、毎年出てくるジュニアチャンピオン群の中でも一番のタイプだったので今シーズンの躍進は嬉しかったです。

ペニー・クームス&ニコラス・バックランド

ニース杯 優勝
NRW杯 優勝
ロステレコム杯 3位
NHK杯 5位

SD:ポエタ
FD:ミューズメドレー


カーズから続くちゃんとしたダンスの流れ。粗そうに見えて実は粗くなくて、スタンダードな滑りをするんですよね。めちゃくちゃネットリなスパニッシュダンスではないんですけど、上品な雰囲気で素敵です。足を踏みしめるような振付もフリーレッグの上げ方も綺麗に揃っていて、無理をせずにイギリス人らしさみたいなものをアピールできているのではないかと思います。パターンダンスの前のステップが特にかっこいいです。身長差は感じるし、ポジションチェンジのときなんかに男性が体を屈めて女性に合わせたり、パターンのキーポイントのスリップステップでなかなか合わせにくそうにしているところは見えます。ここは徐々に合わせて行くしかないでしょう。昔のペアのような演技に比べれば随分と上達していることが分かります。本当に上手になりました。

まずはしっかりとその滑りの質を見せてくれるFD。そして時計が進みまだ逆回りするようなカーブリフト。世界で何が起こっていようとも、時は何にも捉われず淡々と進んでいる様子を表現しているかのように思えました。いつもはぶん回しにしか見えないローテーショナルリフトもすごく柔らかさがあって曲想を反映しています。今シーズンに入ってバックランドのインサイドエッジがエグれそうなぐらいディープになって、技術力そのものが向上したこともこの不思議な世界を演じることに一役を買いました。イギリスの選手はカテゴリーを問わず現代的な音楽を使いたがるけれど、それに技術力が伴っていないこともしばしば見られます。滑らないとエキシビションっぽさが強くなってしまうんですよ。逆に言えば、エキシビションでも滑っていれば現代的な音楽でもポップスでもエキシビションみたいに見えないってことなわけです。選曲・技術・表現・コスチューム全てがマッチしたケースでした。

両方プラグラムが良くて、上手になって、GPSでメダルを獲得もできたのでついに「ユーロだけの選手じゃない!」となったのに今シーズンは病気に怪我でチャンピオンシップスは両方棄権という形になりました。今シーズンの調子を見れば来シーズンは楽々ユーロもワールドも2枠を獲得できると思うので、また枠を取り戻していただいて、健康な状態で兄弟で大会に出場するところを見せていただきたいです。

アレクサンドラ・ステパノワ&イワン・ブキン

フィンランディア杯 優勝
スケートアメリカ 3位
ロステレコム杯 5位
ロシア選手権 3位
ヨーロッパ選手権 3位
世界選手権 9位

SD:エスパーニャカーニ
FD:エリナー・リグビー
EX:I Surrender


ステブキはジュニア時代にパッション系プログラムをこなしていないんですね。ロシアでは数少ない非パッション系カップルかー。いつもニコニコブキンさんの、眉をしかめてスパニッシュ感を出そうとしていたのは微笑ましかった。その出し切れていないところがまたいいね。ロシアの数少ないツイズルの雄である彼らは今シーズンは難しいシットポジションのツイズルを入れてきて、最初はレベルを取りこぼしまくっていたのに、きちんとレベル4にすることに成功しました。このカップルの課題はプログラムのダンスっぽさのなさなんでしょうね。ハベドノ、ウルディア、ギニャファブ、フルソレ、シニカツこのあたりのトップ10を争うぐらいのカップルと比べてホールドが少なくて、ソロダンサー2人が組んで滑っているような感じは受けてしまいます。女性の膝のみに注目すればそれが分かると思うんですけど、ほとんど膝を使わずに滑っているからスピードがあまり出ないし、男性も女性に合わせるからか勢いが削がれているような感じがします。別に女性が悪い悪いと言っているわけではなく、ここをどうにかしないと伸びていかないぜ。という。シングル出身なのは知っていますが、転向して10年近くなりますし、転向組もザラにいますしね。エレメンツの質はジュニア時代から本当に高いし、美脚アピールはこれからもぜひ続けて欲しいので、スケーティングスキルの向上に注力して欲しいです。

新たな時代に突入したアイスダンス。中心はデトロイトからモントリオールに移りつつあります。ロシアは代表が2枠に減って、ボブソロが戻ってくる来シーズンは代表争いが激化するでしょう。3枠戻ってくれー。アメリカはトップ5のコーチがそれぞれ違うのでカラーが分かれて演技を見るのが楽しみです。カナダは今シーズンのジュニアのカップルがシニアに上がるので、派遣枠争いも激しくなるでしょう。フランス・イタリアは新しいカップルが組んで1年経ってどこまでの進化を見せるのかに注目。トビアス&トカチェンコのデビューも迫ります。ベテランのジガガジとリード組が解散をして、若返りの方向に向かうダンス界。来シーズンは現役では誰もやっていないラベンスバーガーワルツが課題です。ホールドをずっとしなければいけないのも斬新で、待ち遠しいです。曲被りしませんように。
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2015
04.25

新プロ情報1

今シーズンもぼちぼちと新しいプログラムの情報が入ってきております。

*パトリック・チャン
LP:ショパンメドレー(続行)

SP・LPともにデヴィッド・ウィルソンの振付でグランプリシリーズへの出場を視野に入れて練習を積むそう。LPはジャパンオープンで滑ったものを手直しするそうです。

*イザベラ・トビアスイリヤ・トカチェンコ
SD:シンデレラ
FD:だったん人の踊り

シンデレラはどれでしょう。ディズニー映画?バレエ?最近やっているやつ?だったん人の踊りは最近やる人がいなかったので見るのが楽しみです。

そしてジェレミー・アボットはショウタロウ・オオモリのSPを振付けるそう。有香さん、シズニー、アボットくん。強固なスケーティング強化チームに囲まれております。アボットくんはアシュリー・ケインのプログラムも振付けたようですし、これからが楽しみな振付師の一人になるでしょう。
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2015
04.25

2014-2015シーズン ハン・ヤン

ハン・ヤン

中国杯 6位
エリック・ボンパール杯 8位
中国選手権 2位
四大陸選手権 3位
世界選手権 10位

SP:屋根の上のバイオリン弾き
LP:Fly Me to the Moon
EX:Lonely

今シーズンのレビューで困ることはカメラワークとスイッチングが見るに堪えず、見たいところが見られないところです。

今シーズンの国際大会成功ゼロの4Tの代わりに成功率の上がった3Aさん。SPでもLPでも冒頭に成功すると箔がつきます。ハンヤンなのに小気味のいい動きからスタートすると猛烈な違和感が。だって割くシーズンまで無理があったではありませんかー。3Aの後にほとんど漕いでないのにエッジの傾きだけでズズズッと進んでジャッジに向かってアピール。単なるあざと可愛いアピールに留まらずスケーティングスキルの高さを見せつけるのにも最適でしょう。コンビネーションスピンのおそらくシットフォワードと思われるスピンは非常口(低姿勢)マークっぽくていいです。火事による煙を吸い込まないように姿勢を低くして避難スピンと名付けましょう。穴掘りもといフォークでワラを刺している振付は非常に印象的でおもしろいです。ハンヤンがやるからこそのおもしろさ。ステップの頭のトゥステップはロシアの、ラフマニノフで不思議な踊りを踊っている例の彼と並んでやって欲しい。左右を足を踏み変えての音楽表現が楽しいです。中盤のジャッジ席前のブラケットからのところと、終盤のスリーからのツイズルのところと、めちゃくちゃ移動距離があって気持ちいいです。アウトサイドの滑りがよくてもインサイドエッジでするする滑って行く選手はなかなかいなくて、インサイドに倒しきれなかったり、伸びがなかったりというケースも多いのです。その点ハンヤンはとてもバランスがいいんじゃないかと思うんですよね。ただの素人目線ですけど。

LPの2つ目のジャンプ4Tに行く前の振付にジャンジャンジャンジャンと音に合わせて進む振付があるけれど、アイディアとしてはよかったけど小慣れていない感が出ているような気がします。ちょっと音を最後は外してみたいなおしゃれな感じを狙っていたのかもしれない。でも意識がジャンプに行っているからちょっと残念。振付は好き。SPのコミカルさよりも、こちらの方が彼にとってはハードルが高いんじゃないかと思います。ローリーは彼に恋愛のプログラムを滑らせたがるなあ。3Loの後の待って・・・・・あっ待って・・・みたいな振付はすごい上手。「あたし、あなたみたいな厨二病とはもうお付き合いできないの」と言われているような、ほろ苦さを感じます。3連続の後の上を見るような振付はPさんがよぎる。今シーズンはテンくんのLPの振付にもPさんが過ぎったし、よく僕の頭の中に出てくるやつだ。んできっと、すったもんだの末に大好きモードになってハッピーエンドなんでしょう。コレオシークエンスの振付も好きなんですけど、これもまた消化率がもうちょっとかなあ。バレエジャンプの後からのところが特にです。もっとウッキウキにジャッジサイドの方をに笑いかけながら進んで欲しい。ゲッツはおもしろい。このレビューをするにあたって演技を見て「ああ、そういえばボーカル入ってたな」と思うぐらいに違和感なくプログラムを受け取れていました。そんなにたくさんは入れていないですけど、ボーカルありでエキシビションっぽくならないのは立派だなと思います。

ペットボトルを持ってくる謎のプログラムの意図は
1.酔っ払ってヤケになるぼっち君説
2.ひきこもりの妄想説
の2つが僕の中にはありますが僕はぜひ後者を演じていて欲しい。なぜならそちらの方がおもしろいからです。こんな曲見つけてくるのがすごい。

今シーズンは衝突事故の影響もあり万全なシーズンを送ることはできませんでした。技術面も表現面も向上が見られ、ローリーのムチャブリにも見えるコミカルプログラムも僕は表情豊かにこなせるようになってきたんじゃないかと思うんですよね。引き続き僕はローリーで行っていただきたいし、今はどんどん力を伸ばす時期なので矯正ギプス的なものを充てて欲しい。んで正統派を演じられるだけの力がつけば、そのときにやればいいんですから。きっと次のオリンピックがそうなってくるんでしょう。
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2015
04.24

2014-2015シーズン 村上佳菜子

村上佳菜子

中国杯 3位
NHK杯 4位
全日本選手権 5位
チャレンジカップ 優勝
世界選手権 7位

SP:Think of Me
LP:オペラ座の怪人
EX:ネクターフラメンコ

彼女のSPは素敵な作品が多いですが、これもまた一段と素敵なんです。滑り出してから、バックのスケーティングになった時に右足で滑っているときに左足をクイッてやるのが好きです。ジャンプの助走というよりは空間を押し広げようとしているような雰囲気を感じ取れます。3T-3Tの後にロッカーで進行方向を変えるだけでまた世界がひとつ大きくなります。キャメルスピンとコンビネーションスピンの間はジャッジ方向に向けて、最初は緊張していたような表情が和らいで少し柔らかくなります。コンビネーションの後のチョクトーでしっとりと収めて2Aから流れを絶つことなくステップに入ります。ジャッジ席前のノンリスティッドジャンプは曲に合っていて素敵です。ステップが終わってから、「アアアアアアー」という歌声に合わせて踊るのが蛇足にならずに、必要不可欠なものにできているのが素晴らしい。彼女の踊る能力の高さがあってのことだと思います。普通の選手なら「なんやこれ」状態になっているかもしれない。ベストプログラムの項でも申しましたとおり、これはオペラ座の端役をやっていたクリスティーヌが歌姫の代わりに歌うことになって、周囲に怪訝な顔をされながらもその圧倒的な歌唱力で人々を魅了し、自分の地位を作り上げていくという過程にある歌なんです。メディアが盛り上げるために、過去の選手たちの映像を使って煽るために彼女を利用して、先輩から渡されたバトンや日本のエースの座なんて言葉を使っているのです。選手が勝てるから応援するのではなく、選手が自分に打ち勝つのを見るのが嬉しいから応援しているわけです。その辺り、競技の特殊性を理解できていないおじさんたちに踊らされる彼女の気持ちを考えながら、このプログラムを見るとこめかみがジンジンとしてきます。そして一端の一座の娘から大人の女性へと花開いたクリスティーヌと、20歳になって大人になった彼女の存在も重なります。感情入れて見すぎですかね。

編曲を途中で変えたLP。中盤は舞踏会のシーンを演じていました。ステップで腰に手を当てる振り付けが多いのは仮面舞踏会で踊っているシーンを演じているからですね。頑なにファントムの表現にこだわならいで、ここは楽しそうに滑ってほしかったです。せっかくの彼女の得意そうな雰囲気なのに。「チャーーーチャチャチャチャチャーーーン」でファントムが登場して舞踏会が悲鳴に包まれるので、そこから一気に表情を変えてメリハリをつけた方がよかったのかもしれない。編曲が変わった方ではクリスティーヌへの愛を募らせていくファントムを演じて、人間的な仕上がりになっているかと。前者は本当に化け物という感じなんですよねえ。でもどちらの構成が好きかというと前者なんです。でも表現が乗っていたのは後者だと思うし表現もしやすいんだろうなあというのは思います。後者は編曲にあまりにもインパクトがありすぎて、僕は歌が耳に入ってくるだけでお腹いっぱいになります。それを勘案しても世界選手権での演技は胸を打ちましたけどね。あの編曲で胸を打つのはたいしたもんです。彼女のLPは苦しそうな表情で滑ることが多々あると感じていて、ジャンプが終わるまでそれが続くのですごく心配な気持ちになります。シニアに上がってからずっとそうで、毎シーズン毎シーズン終わる度に「来シーズンは表情の使い分けができるようになるといいな、曲による滑りわけがLPでもできるようになるといいな」と思っています。

2009-2010シーズンのフラメンコもう一度見てきたら子供すぎて笑ってしまいました。あのときはスピードあって表現力もあってすごい成長しているなあと思ったけど、あのときが熟していたとしたら今はもうドロドロって感じですね。あのときはまだまだ青かったということですか。

来シーズンの現役続行を決めた彼女ですが、大技化が進行する中では課題はたくさんあるでしょう。でも彼女の表現力や存在感というものは光るものがありますし、奮闘してほしいです。彼女の優勝した2010年の世界ジュニア選手権組は本当に残っていなくてですね、次々と引退されているので、そこのところも佳菜子にはがんばって欲しいところなのです。
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2015
04.23

2014-2015シーズン セルゲイ・ヴォロノフ

セルゲイ・ヴォロノフ

ネーベルホルン杯 4位
フィンランディア杯 優勝
ロステレコム杯 2位
NHK杯 2位
グランプリファイナル 3位
ロシア選手権 2位
ヨーロッパ選手権 3位
世界選手権 13位

SP:死の舞踏
LP:いろいろ
EX:Fastidious Horses
EX:Yesterday When I Was Young
EX:マイウェイ、君の瞳に恋してる

最後の2試合痩せすぎてマジもんの死の舞踏になりかけていたヴォロノフさん。GPSの演技見たらとても健康そうでした。でもGPSは健康がすぎて演技がイキってしまっているんですよね。キビキビしすぎて死の舞踏という感じがしない。その点では国別の方がよかったんじゃないかと思います。ステップでのジャッジ席の前で腕を広げて一回転と、少し左に進んでのループをしたあとのトゥステップでの一回転、右足キックの後の左足曲げ、観客サイドのロッカーカウンターツイズルのツイズルの出のフリーレッグ、この4点が三拍子目を拾っていたのでワルツのステップとして成立したと思います。これらがなければ、「死の舞踏である必然性はなんざます?」と言っていたところです。そのツイズルの後ろのジャンプして腕を振り下ろす振付はモロゾフっぽくなりがちなんですけど、これ随分と薄らいで参りました。右足キックもモロゾフ印になりがちなんですけども、これもまたモロゾフ感が薄らいできまして。ついに卒モロ臭ですか。3Aの後のハーフジャンプは死の舞踏の音楽的な性格を現すのにふさわしいと思います。力を入れすぎず軽くジャンプするから、まるで鎌を持ちフードを被った美しい死神が墓場の上を飛び回っている情景が浮かんでくるようではありませんか?スピンの配置もいいですね。僕の大好きなディフィカルトエントリーがあるシットスピンは、その前のコンビネーションのクロスフットからの流れが生きています。すごく変わったことをしているわけではありませんが配置の必然性を感じる構成でした。僕は三拍子に関してよくツッコミを入れているんですけど、特にワルツに対して思い入れがあるわけでもないんです。ただ四拍子以上に演じられていない選手が目立ってしまうなーと感じてしまうだけなのですよね。

ジャンプの助走が雄大だし、曲の組み合わせがさっぱり理解できないしいつもの僕であれば一蹴するようなLPですがなぜか・・・なぜか・・・・・これ嫌いじゃない。だってほらなんかもう、難易度とか関係なしにめっちゃ楽しいじゃないですか。多分グランプリファイナルぐらいからそうなったと思うんですよね。今見返してみるとファイナルのステップがめちゃくちゃ質がいいんです。観客サイドで左指鳴らすような振付とか、立ち止まってお股パッカパカーとか、インに倒れたイナバウアーから蹴り上げてループのところとか楽しいんですよ。後半は4つエッジ系のジャンプ3A 3S 3Lo3連 2Aと並んでいるんですけど、この流れいいと思います。3Aの着氷でクイッと方向転換をしてイーグルイナバウアー、3S降りてイーグル、あとはポンポーンと入れちゃうんですね。40秒ほどの間に4つもジャンプを入れているので、トランジションで間延びすることもないです。もちろんジャンプの難易度としては後ろ3つはそれほど高くはないですが、バリューが高くないからこそこうやって工夫してアクセントとして有効活用しているのはいいなと思います。イェイ!から始まるコレオシークエンスはリンクを広く使っていてとてもいいなと思います。腕とれそうなぐらいブルンブルン振り回して指を天にかざして、ホップして膝ついて回転して立ち上がったら投げやりなキス。いいですねーあの投げやり感が非常にヴォロノフっぽくていいです。近未来SFボディースーツ風ボンテージと、DV妻に切り裂かれましたシャツの2種類の衣装がございましたが僕は近未来SFの方が好きでした。切り裂かれシャツからボンテージ、また切り裂かれシャツに戻した意味は何だったんだろう。

意外と言っては失礼なんですけど、彼ってスピンのレベルほとんど取りこぼしていないんですよ。初戦のネーベルホルン杯こそボロボロですが、それを除けばレベル3以下だったスピンは3つだけです。ステップは今までに一度もレベル4を今までとったことがないので、もともとレベル3の構成ということか。今シーズンは2本目の4Tを3Tにするか、なってしまうことが多くて点数を取りこぼすことが多かったです。10.3が4.1になってしまうのはデカいです。唯一4Tになったのがナショナルでした。でも4Tより大ニュースなのが3Lzですよ。国別での3Lz2本の成功はたまげました。これがいつ以来かと言いますと、なんとなんと彼が国際大会に出場し始めて11年、ルッツを構成に2本入れたこと自体がそもそもなかったのです。初挑戦・初成功です。進化するおじさんですよ!!!

マイウェイのエキシは元バリさんとの曲被りでしたが、元バリさんが誕生日パーティーを催しているのをその前後に見かけたので誕生日おめでとうの意味?それはないか。恋人かよ。本当に意味の分からない曲被りでした。でもこれで分かったのはマイウェイと君の瞳に恋してるの組み合わせは猛烈な中毒性を有しているということ。

発表する場がないので今シーズンのエテリ・トゥトベリーゼのお召し物一覧をここに書いておきますね。

中国杯 薄手のグレーのジャケット
ロステレコム杯 薄手のグレーのジャケット
エリック・ボンパール杯 薄手のグレーのジャケット
グランプリファイナル 薄手のグレーのジャケット
ロシア選手権 もふもふデニムコート
ヨーロッパ選手権 もふもふデニムコート
ロシアジュニア選手権 赤のもふもふロングコート
世界ジュニア選手権 赤のもふもふロングコート
世界選手権 薄手のグレーのジャケット

僕は愛情を持ってヴォロノフ、クヴィテラシヴィリ、ピトキーエフ、リプニツカヤ、メドベージェワ、サハノヴィッチの出場した全試合を調べましたよ。出てくる出てくるデュダコフ。かっこいいコーチその1、その2もいました。デカいチームなのね。今シーズンお気に入りのようだった薄手のグレーのジャケットは許せない。それを見たいんじゃないんだ!デニムのやつ!!!来シーズンはおねがいしますよ?ヴォロノフは今シーズンも「あれ・・・・・これ昔も見たような気がする」というセーターをお召しになっていて。ヴォロノフと結婚する女性は洋服代がかからなくて助かりますね。
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