2014
04.30

3Fと3Lzを両方入れていてエッジエラーを取られていない選手を崇めよう

というエントリー、ワールドスタンディングトップ100で今シーズン3Fと3Lzの両方を入れていて、なおかつ一度もエッジエラーを取られていない素晴らしい選手たちを調べてみました。この選手たちはルール変更に向けて多大なるアドバンテージを得ます、特に女子。

きちんと読んでいただきたいのですが「今シーズン」エラーを取られたのか書いているのですよ。だから、ベテランのキャリアの中でエラーの取られていない3人を「すごい!」と言っているのであって。それに個人ブロガーで調べた事にケチつけられても困ります。今までで考えたら当然ほぼ全員アウトですよ。

男子
パトリック・チャン
ハビエル・フェルナンデス
髙橋大輔
ミハル・ブレジナ
小塚崇彦
ジェレミー・アボット
ジェイソン・ブラウン
アダム・リッポン
ケビン・レイノルズ
ボーヤン・ジン
ネイサン・チェン
ヴィクトール・ファイファー
ゾルタン・ケレメン
ユストゥス・ストリード
フランツ・シュトロイベル
アンドレイ・ロゴジン
アレクサンドル・サマリン
ティモシー・ドレンスキー
ヤコブ・ゴドロジャ
クリストファー・ベルネック
デニス・ヴァシリエフス

ルッツにeマーク
織田さん、昌磨、デカ、ビチェンコ、ジュンヒョン、グァンくん、ふーちゃん、ダイス、オオモリ、ブッシュ、Jテン、イーワン、オクー

フリップにeマーク
羽生、まっちー、テンくん、むらむら、コフトゥン、ハンヤン、アーロン、ドンブー、マイナーさん、アモディオ、マヨロフ、リーベルス、ファリス、ジュベール、ナンソン、トラ、がっちゃん、マルティネス、ミーシャ、リュージュ、ジョリヘン、ペトロフ、コリヤダ、ラッペ、ピトキーエフ、ドルジ、イグナテンコ、カルーザ、ウォーカー、ジンソ、バルデ、クーファル、リギーニ、バッキーニ、ルシーヌ、ザンドロン、チェプルハ、美青年、セズガノフ、地味、パブロフ、テター、メッシング、クラニエッツ、坪井、サドフスキー、ドミトリエフ、マティック、サモーヒン弟、中村、川原、モーラー

両方にeマーク
ニュエン、ツァオ、ロマネンコフ

21人、全体の5分の1しか正しいエッジで跳べておりません。トップ100ほぼ全員が3Fと3Lzをプログラムに入れていましたが、3Fに関してはプログラムから抜いている選手がいます。ロシア人とかロシア人とかフランス人とかフランス人。男子は4T-2T 4T 3A-3T 3A 3Lz-2T-2Lo 3S 3Lo 2Aというような構成で勝負できるので、大きく点数を失うような事は無いかもしれません。困るのは中堅の3Lzを2本入れているような選手です。それにしてもこのフリップのeマーク率すごいですね。52人が付けられました。ルッツは少ないです、ルッツにeマーク付く人アジア系多すぎや。

女子
カロリーナ・コストナー
ユナ・キム
マエ・ベレニス・メイテ
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ
コートニー・ヒックス
ソヨン・パク
アンジェラ・ワン
ジュリアン・セガン
ダビン・チョイ
アシュリー・ケイン
マリア・ソツコワ
イェニー・サーリネン

ルッツにeマーク
真央、リプ、ソトニコワ、アシュリー、佳菜子、ジジュン、レオノワ、ガオーさん、ラコステ、セサリオ、オズモンド、本郷、大庭、サハノヴィッチ、リーナマエ、メドベージェワ、キャロライン、ラムだっちゃ、ミラー、マレ、加藤、ナヒュン

フリップにeマーク
ゴールド、ラジオノワ、マルケイ、ポゴリラヤ、宮原、ザワツキー、ミライ、ヨシ子さん、ゴスヴィアニ、ラフエンテ、クーシン、レカヴェリエ、チャートランド、エドモンズ、アガフォノワ、ジークァン、ゲルム、オフチャロワ、カレン、トゥルシンバエワ、西野、アルテミエワ

両方にeマーク
あっこちゃん、ヘジン、デールマン、ウィリアムズ

トップ100のうち、ルッツフリップを両方トリプルで入れられたのは60人だけでした。そう考えると女子において、まずルッツフリップを跳ぶ事自体が非常に困難なのが分かります。そのうち両方エラー無く入れられたのが12人。韓国すげえ。リーザは3Lzを2回、3Fを1回入れる構成なので正しいエッジを使えるのはかなりのアドバンテージです。彼女はこの3シーズンは一度も取られていません。ジュニア時代を含めても1回だけです。ソツコワはロシアジュニア選手権も含め取られたことがありません。テレビでお母様を拝見しましたが、とてもスレンダーな方だったので将来の見通しは明るそうです。カロリーナは2010年のユーロで1度アテンションを付けられただけで、eマークには無縁と考えて良いかと。ソヨンもかなりクリーンです。ヒックスは昔は酷いルッツのエッジでしたが矯正をしています。
それにしても、こんなに跳べないとは。男子と違って女子は構成の自由がききにくいので、これからジャンプ構成は落ちて行くと思います。もしくは3Aか4回転を入れる選手が出てくるか。

例えば3Lz-3T 3F e 2A-3T 3Lz 3Lo 3S 2A-2T-2Lo みたいな構成は将来的にパーになってしまうから3Lz-2T 3Lo 2A-3T 3Lz 3Lo-2T-2Lo 3S 2A こういうのになってしまうのか。全員が直せるわけでも無いし、意を決して跳んでもノーカン祭りか・・・恐怖の時代まであと2年。

ベテランなのに今までのキャリアで一度もエラーを取られたことのないミハル、アボットくん、りっぽんぽんをエッジ神として崇めよう。これはマジですごいぞ。
Comment:22
2014
04.30

2013-2014シーズン カロリーナ・コストナー

カロリーナ・コストナー

中国杯 3位
ロステレコム杯 2位
欧州選手権 3位
ソチオリンピック 3位
世界選手権 3位

SP:ユーモレスク
SP:アヴェマリア
LP:シェヘラザード
LP:ボレロ
EX:イマジン

引退するか分からない人第3弾。

ユーモレスクを聴くと頭の中で由紀さおりと安田祥子が歌い始める。3T-3Tと3Loの間のトランジションのムーブメントのエッジが深すぎてムホホとなります。コンビネーションスピンの後にリズムが変化して雰囲気を変えてスピードを落として、そこからジャンプの助走に入る、助走の助走の自然さ。徐々にスピードを上げると漕いでいるのが丸分かりなのですが、一気に倍速ほどに上げるので自然です。さすがイタリアのスポーツカーさんですわ。ステップのリンクの使い方が凄いというか、使い切るのが早いのか。「思い出とはこういうものだ」というのを本当に美しく演じてくれました。転調に応じて滑りが変わるのはもちろん、表情も変わります。楽しいこともあれば、悲しいこともある、でも楽しいこともあった、けれどあの日には戻れない。という誰もが一度は心に覚える郷愁を思い起こさせてくれます。美しいけれど、少し鬱っぽい雰囲気なところもよろしいです。ちょうちょさん衣装も好きだったのに、このプログラムは封印されてしまって残念でした。見ていてあまりに鬱になるから封印されたのか?

ユーモレスクを止めた事で不満でいっぱいだった僕を浄化してくれたアヴェマリア様。ちょうちょさん含め、今シーズンはSPでは中国杯の3-3以外は全てジャンプがプラス評価というぐらいに安定しておりました。シーズンの途中で変更したプログラムというのは、その前のプログラムの振付を頂いて滑りやすくするというのがお決まりなのですが、まずジャンプの位置からしてユーモレスクとは場所が変わっていますし、3Loはロングサイド利用だったのがショートサイド利用に変わっています。スピンの順番も変わっていますし、ステップはサーキュラーのような形だったのがストレートラインみたいになっています。全然別物です。スパイラルはそれほど漕がずともエッジによく乗ってスピードが出ておりました。昔の彼女のスパイラルはすごく漕いでスピードを出していたので、そこの点からして変わっているなと思いました。ステップを見ていると動きが少なく感じていましたが、これは一歩一歩が尋常じゃないほど伸びるから他の選手と同じターンを踏んでいるとは感じない現象ですか。リンキングフットワークは卓越していました。トランジションはユーモレスクの方が多いのですが、リンキングフットワークはこちらの方が良いです。スケーティングスキルが卓越した選手に共通して言えるのが、あまりに全ての事を自然にやり過ぎて「ここがすごい」という目立ったところを見えにくいという事。どこもすごいから、素晴らしいとかすごいとか素敵とかそんな簡単な言葉では形容しがたいです。ロングドレスで滑ったエキシビションでのアヴェマリアはまた一段と魅力が増しました。何でしょうねあの神々しさは。ここまで選手と曲とが完璧に融合した演技というのも見たことがありません。これぞ9点台のプログラムであり、演技であり、技術です。

シェヘラザードはストーリーのあるプログラムだっただけにトランジションの無さが目立つプログラムでした。何かを演じているところが無いと、なぜこの選曲をしたのかというところが理解し難いです。優しく上がるフライングキャメルなんかは母性のある感じですごく良かったし、もちろんステップは本当に素晴らしいですし、バックアウトで滑るスパイラルもフィニッシュの3Sも良かったですが、見所が乏しかったです。これだけトランジションが無いと、ステップを前半に持ってきて盛り上がりを2つにした方が良かったような気がします。個人的にはトランジションや振付をもっともっと増やしてシーズン後半に挑んでプログラムを完成させて欲しかったのですが、結局エキシビションに転用という形になりました。エキシビションでは頭にゴージャスなティアラを付けていて、まさにお姫様でした。衣装自体はゴテゴテさせ過ぎでしたが。同じくローリーが振付けた4年前のライサのシェヘラザードを見てみましたが、あれはよく振付けられていましたねえ。改めて見るとライサってやっぱ長いわ。

ボレロは振付は大きく変わっていませんが昨シーズンの世界選手権の悪夢の転倒フィニッシュを再現させないためか、スピンと順番を変えました。最初の3Lzと2Aの着氷の後の振付してから方向変えて滑って行くところは同じような振付にして、シンプルなところに統一感を出しているのですね。彼女のキャメルアップワードのキャッチフットのポジションは足がよく上がっているので、キャッチフットがあまり好きではない僕でも大好きなポジションになっています。よく見ると、そんなにスカスカプロでも無かった。ステップの最初のタメから、腕を下ろして入って行く時点で既にすごい事をやりそうな雰囲気ありますよね。普通の選手なら腕を広げて煽るようなところなのに、余裕が凄すぎる。コレオシークエンスはシェヘラザードとやっている事はほぼ同じなのに全然違うように見えました。同じものでも音楽に合わせられるのが一流の印。世界選手権では構成を上げて3Lz 2A-3T 3F-3T 3Lo 3F 2A 3S-2T-2Loというものを予定しておりました。これをクリーンに滑れば150点も可能性としてはあります。3Lzは昨シーズン復活させてからほとんど成功させているのに、SPであれだけ安定している3LoがLPでは1本も成功していないという。意味分からないよカロリーナ。

エキシビションのイマジンは披露する機会はそれほど無かったけれど素敵でした。曲自体それほど好きな曲では無いのですが、フィギュアスケートとは親和性が高いのかもしれない。イマジンのプログラムは好きなやつが多いです。ユナの好きだし、高トラのも好きだし。

干支が一周するほど長く、ほぼ休みなく世界の一線で活躍してきました。技術も表現も磨いて世界のトップにもなりました。それでももっともっと見たいと思わせてくれるスケーターであり、世界中のファンから愛されているので、同じように思っていらっしゃる方は多いと思います。あれだけ不安定だった彼女がバンクーバー後の4シーズンは一度も表彰台から落ちていません。バンクーバーより後にファンになった人は、彼女を安定したスケーターと思っているのかもしれない。
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2014
04.29

2013-2014シーズン ジェレミー・アボット

ジェレミー・アボット

スケートカナダ 6位
NHK杯 3位
全米選手権 優勝
ソチオリンピック 12位
世界選手権 5位

SP:Lilies of the Valley
LP:エクソジェネシス 交響曲第3部「あがない」
EX:Bring Him Home
EX:Latch

引退するか分からない人レビュー第2弾。

SPは元々ジーン・ケリーっぽい楽しいものになる予定だったんでした。でもそれを止めて今のプログラムになりました。それでもこの曲は良い曲なので発表があった時は嬉しかったのですが、スケカナでその音源を耳にした時は絶望しました。何だこれはと、僕が求めていたのはこれではないと。ロシアでオリンピックやるからって、そういうのはロシアだけでいいんだぞと。その後作曲者ご本人に編曲していただいて無事に良い編曲になりました。衣装と最初と最後のポーズもついでに変わっているのですね。4Tはスケートカナダでステップ少なめの単独を降りたのと、全米で成功した以外は全て回転不足で失敗しました。構え過ぎてスピードが落ちて回転が足りずに転倒という形が多いです。雰囲気のあるプログラムではあるのですが、あれだけ構えてしまうとトランジション、コレオグラフィー、インタープリテーション等引かざるを得ないでしょう。フライングアップライトスピンがとても綺麗だったのが良かったです、彼のフライングアップライトはとても不安定で、試合によってはすさまじくトラベリングしていることがありましたから。2010-2011シーズンがどの試合も安定してトラベリングしていたと思います。調子悪いシーズンは大抵トラベリングしまくっています。コンビネーションスピンの後のつま先立ちするやつは変なところが好きです。ステップは40秒いかないぐらいで、時間としては特別長いわけでも無いのですが、すさまじい勢いで滑って行きます。彼はフォアもバックも全て上手なんですけど、特にバックでのスケートの伸びがすごいですねインもアウトもよく伸びます。ジャンプの助走はバックで滑りながらつけるので、これだけ一歩が伸びるので漕ぎが少なくて済むのでガチャガチャとした印象を受けません。そしてバックで滑るからこそフィギュアスケートらしい。何よりリンキングフットワークがすさまじいです。リンクの端の方まで常に使っているので、一人だけ別のリンクで滑っているような感覚に陥ります。この映画も見たんですけど、映画の中では急に駆け出したりするような振付がたくさんあって、このプログラムの「次にどんな動きを見せてくれるのか」と予期できないようなところにピッタリだったと思います。失敗さえしなければ国際大会でも当然のごとく95点はもらえていたでしょうに。

エクソジェネシス復活でした、ステップの後半部分を変えているのとジャンプの順番も変えてコレオシークエンスまでには全て終えるようにしています。2シーズン前はコレオシークエンスの後に3Sを入れる構成でした。4Tの助走がSPと同じくかなり雄大で、今までよりもそれがかなり目立ちました。比較対象のプログラムがあるだけに余計にね。3Fの後のイーグル良かったです。ステップは変えた後の方が良かったです、直後に入れる2Aもインパクトになっていましたしね。このプログラムは今までのプログラムの動きを少しずつ入れているとの事でしたが僕が分かったのは、コレオシークエンスの前のスパイラルみたいなやつだけでしたライフイズビューティフルのやつですよねあれ。アボットくんファンの方には多分どの動きも「これはあそこのやつだ」というのが分かっていらっしゃるのでしょう。後半のジャンプは構えてから跳んでいるので音楽からかなりズレていました、この点は点数を引かれても仕方無いように感じました。ジャンプを8個終えてからのコレオシークエンスなので、かなり時間をゆったり取っていました。2Aの分前に詰めて最後に2Aを入れれば3Sほど失敗のリスクが高く無いからバランスが良かったと思います。いくら何でもコレオシークエンスで30秒以上取るのは長過ぎるし、これでリンクいっぱいに使っているならまだしも、ほとんど立ち止まっているような状況でしたから。コレオ"シークエンス"ですから、連続はしていないですよ。もちろん彼個人に対して大好きという思いはありますが、僕がもしジャッジなら+2も出しがたいですし、当然PCSから引きたいとは感じてしまいます。SPがあれだけトランジションもリンキングフットワークが素晴らしかったのに対して、LPは思い出を表現するのは良い事だと感じるものの正直なところ勝つためのプログラムでは無かったのでは無いかと思います。世界選手権でも点数に不満そうでしたが、もし滑走が最終グループでも他選手のPCSが相対的に下がって、彼は少し上がるぐらいなんじゃないかなと。岡部さんが世界選手権のレフェリーをされていて、「彼には点数を出し切れなかった」と言っていたジャッジもいたそうなので、滑走順の影響はあったのでしょうが。

エキシでレミゼをやってくれて良かったです。昨シーズン消化不良のままだったので、ここで成仏もとい天に召されました。エイメン。ジャン・バルジャンっぽい衣装じゃなくて、白シャツにトリコロールの布を腰に巻くところにただならぬセンスを感じる。アボットくん髪型がしょっちゅう変わりますが、髪形をしょっちゅう変えるのは自信満々な人という理論を提唱している僕からすれば、彼は相当な自信満々。スケスケな衣装とかも着られないし、コーンフロスティのTシャツや意味がおかしいのは分かってるけど着続けている日本語Tシャツも着られない。そういうところも良いですね。今シーズンの彼はウェイト落としてましたよね?ケツの肉が昨シーズンとは全然違うので。だから割とLPに関しては安定していたの・・・か?

大ベテランですので、進退に関しては彼の選択こそが正しいので、思った通りにしていただきたいです。でもまだまだベストプログラムに入ってきて欲しいのですよ。サンバを踊るアボットくんとか想像してみた。絶対に似合わなそうだからやって欲しい。
Comment:4
2014
04.28

ISUコミュニケーション1861

http://static.isu.org/media/143595/1861-sandp_sov_levels-of-difficulty_goe_2014-15.pdf

来シーズンのレベル要件やGOEについてのルール改定がありました。

*ルッツとフリップジャンプの厳格化
ルッツジャンプとフリップジャンプに関しては、<のアンダーローテーションの印が付くと70%の基礎点になるというのは変わらない。eマークが付いた場合も基礎点の70%の基礎点のジャンプとして扱われる。<のアンダーローテーションとeマークの両方が付けられた場合は基礎点の50%として扱われる。ダウングレードに関しては今までと同じく1つ下のジャンプの適応される。さらに!マークも復活する。

ルッツジャンプとフリップジャンプの厳格化の狙いはこれからの2シーズンで、この2つのジャンプがエッジエラーを取られた時にLz eならフリップ、F eならルッツとして判断するかの準備期間とされている。

*スピン
・フライングスピンは以下の3つの条件を満たしていなければならない。
+明確なフライングジャンプであること
+着氷姿勢には最初の2回転以内で到達していること
+着氷後の2回転は回転を保持すること
・いずれの足換えスピンも両足で最低一つの基本姿勢が求められる。
・足変えのコンビネーションスピンでは3つ全ての基本姿勢が求められる。

この5つのうち1つを満たしていない場合、sマークが付けられ基礎点の70%の点数になり、この5つのうち2つ以上を満たしていない場合、ssマークが付けられ基礎点の50%の点数となる。

*ステップ
レベルを取るための用件の「パターンの1/3で上体の動きを使っている」から「パターンの1/3で体の動きを使っている」に変更

*スピンのレベル要件
・同じ足での難しいポジションのチェンジ
・スピンの難しい入り(今まではバックエントランスが使用されていたが、これからはレベルを上げる要件にはならない)
・3つ全ての基本姿勢を足変え後の足で行う(今までは両足)
・難しいバリエーションでのフライングエントランス/またはフライングエントリー

*ジャンプの回転数
・ジュニアでもシニアでも1.5回転を満たさないジャンプはノーバリューになる。
・ショートプログラムで要素を満たさないジャンプだったらノーバリューになる。

SPで要素を満たさないジャンプはシニア男子を例にすると
*2Aまたは3A
*ステップからの3回転または4回転
*3-2,3-3,4-3,4-2のコンビネーションジャンプ(組み合わせは前後しても良い)
なので1Aになったり、ステップから2回転になったり、コンビネーションが1-1になった場合は0点。ただし、4-1や2-2や3-1の場合はエレメンツ全体がノーバリューになるのではなく、要素を満たしていない1回転や2回転のみの点数がカウントされません。2-2の場合は例えば2F-2Tになった時、2Fの基礎点のみがもらえます。2-3の組み合わせでも良いので、1つは規定を満たしているのです。

ペアのみ
・2つの異なる難しい3つのターンの組み合わせ(今までは無かったためシングルと同じ要件が追加)
・ソロスピンで姿勢またはバリエーション、足、エッジの変更無く少なくとも6回転してレベルを上げる要件からシットを削除し、シットはディフィカルトポジションのみカウント。
・デススパイラルでは手を持ち替えてもレベルを上げる要件にはならない。
・デススパイラルで2人のポジションが低い状態で、女子が全ての回転をする。
・ダンスとの違いを出すためにプログラム中のダンスリフトは1つに制限し、それを違反した場合1.0の減点を受ける。

こんなもんでしょうか。よく分からないところはご確認ください。

ルッツフリップの減点厳格化に関しては、eマークが取られようと減点が0.5とか0.7しか無い事が多かったので、無理やり引いてやろうという事ですね。ただ、!マークが復活してしまい、それによって基礎点が大きく変わってしまうので!マークの復活は良く無かったと思います。将来的にルッツフリップを合わせたい考えなので、eマークでも無理矢理跳ぶ選手は将来的にジャンプがノーカウントになります。日本の女子選手はほぼ全員にルッツにeマークが付くので今のうちに直さないと大変な事になりそうです。

Jumps with less than 1,5 revs in both Short and Free programs of Seniors/Juniors will have no value. In Short Program jumps which do not satisfy the requirements (wrong number of revolutions) will have no value; if a combination of two double jumps is not allowed (senior men and ladies, junior men), jump with a lesser value will not be counted.

1.5回転未満(1Aは大丈夫)のジャンプはノーバリューになるという文章です。これはどっちだ・・・ルッツフリップの後に書いてあったから大丈夫だと思ったけど、これ来シーズンから適用ってこと?基礎点が書かれているのは単にノービス用ってことか。ということはマジヤバいやつじゃないですか。
Comment:8
2014
04.28

カリス・ラルフ&アッシャー・ヒル 解散

http://icepartnersearch.com/showbio.php?i=4826

大変残念な事に、アッシャー・ヒルがパートナーサーチに登録して新しいパートナーを探しています。カリス・ラルフとの13年のカップル関係にピリオドを打ちました。本当に寝耳に水という感じです。ラルフは引退という可能性もあるので悲しいです。というか、お互い子供の頃から組んでいての事なのできっとそうなのでしょうね・・・。ベストパフォーマンスは2014年四大陸のSDと2012年世界選手権のFDでしょうか。飴ちゃんの包み紙みたいな2012-2013シーズンのSDのドレスも好きでした。エキゾチックでオシャレで独特なカラーで、これぞ個性というカップルでした。男性に良いパートナーが見つかり、女性に良い未来が訪れますように。
Comment:1
2014
04.28

2013-2014シーズン セルゲイ・ヴォロノフ

セルゲイ・ヴォロノフ

フィンランディア杯 2位
アイススター 優勝
NHK杯 9位
ゴールデンスピン 優勝
ロシア選手権 3位
欧州選手権 2位

SP:二つのギター
LP:タンゴメドレー
EX:Bez boyu
EX:アヴェマリア

今シーズン驚異的な安定感を持っていたヴォロノフさんでした。4T-3Tが4T-2Tになった事はありますがマイナス評価は受けておりません。3Aで一度失敗しただけでジャンプの安定感は素晴らしいものがありました。3Loの後の掬い上げ、それは某チームの専売特許なのですが、ヴォロノフの掬い上げはソフトだったからギリギリ大丈夫です。イーグルからフライングキャメルに入るエントリーは素敵ですが、キャメルスピン自体はレベル4を取るためにディフィカルトパンパンに詰めて回転が苦しそうでした。3Aの助走が雄大な方の選手だったのに今シーズンはそれが少し緩和されたのが良かったです。やはり助走が雄大過ぎると間延びするし、トランジションも入っていないと判断されてしまいますので。コンビネーションスピンは両足で3姿勢ずつ取ってレベル上げるやつでした。良かったジャンプ入れてなくて。最近の僕はスピンのジャンプに敏感なのです。ステップは惜しい。もう少しずつ振付増やしてくれたら良かった。ジャッジの前でダブルツイズルしてループに行くところとか良かったのにそこからちょっとサササーと流れちゃって、反対サイドのところで少し止まったんですけど、もう少し止まってメリハリ付けても良かったんじゃないかと思うんですよね。やっぱり普通のダンスと違ってジプシーっぽさ出して欲しかった。それとホップや前傾姿勢になるところはやはりモロゾフが抜けきっていないです。サッカーボールSPが脳裏を過ぎる。ステップの時間が30秒と、他選手に比べるとやや短めなので盛り上がりを迎える前に最後のスピンを迎えてしまいました。一煽りしてからでも良かったのでは無いかと。ステップ単体で見ると物足りなさは感じますが、全体的な流れだと悪くは無いのかなとも思いました。よって・・・引き分け。ジャケットが体を動かしてもズレないようにするためか胸のところに紐があるのですが、てっきりブラ紐かと。

ヴォロノフのタンゴといえば6シーズン前のピアソラメドレーなので、良い演技だったら2007年のエリック杯の映像を見てみました。若かったです、そして今よりもかなり毛量が豊富で肌にも張りがあり時の流れを感じさせてくれました。2007-2008シーズンというと現採点方式に移行した混迷期の最後のシーズンで、かろうじて旧採点の香りも残っておりまして、まだまだジャンプ以外を適当にする選手も少なくなかった頃です。まだトランジションに関して口酸っぱく言われる前でしたので、今見ると相当スカスカ。当時は僕も子供だったので「うわーヴォロノフかっこいい、これがタンゴかー!」と思いながら見ていたけれど、今見てみるとフリーレッグや腕がダラーンとしていて、あんちゃんが張り切っているプログラムという印象でした。あれはタンゴでは無かったと今なら分かる。今シーズンのLPの振付はアベさんでした。ポルウナカベーサの最初のところにキャメルスピンで直後にステップを持ってきたのは、キャメルスピンの悪いところを隠せる良い構成でした。でもあれ入れてるじゃないですか、ジャンプしながら腕振り下ろすやつ。あれはもう一生見ないつもりだったのに。ホールドを組んで女性の存在を感じさせようと努力しておりましたが、全然リード出来ずに女性の足を踏んでしまいそうだ。チェンジシットでジャンプを入れておりましたが、ジャンプはあれぐらい綺麗にやろうぜというお手本でした。トラベリングや減速が無くて素晴らしかった。コレオシークエンスの最初に左足で前踏切で一回転ジャンプした時、素敵な始まりを思わせたのに、そこからが「これじゃないいいいいいいいい」というような勢いでした。これは恐らくステップシークエンスの時に足を踏んだ女性に逃げられて、ヤケを起こしてしまった男の物語なのでしょうね。ジャンプの配置がとても良かったと思います、エレメンツの存在に必然性を持たせるのがアベさんはお上手です。そして何と言っても3Lzの2006年の世界ジュニア選手権以来8シーズンぶりの成功。腐らずに続ける事がどれだけ大切かを教えてくれたヴォロノフさん。センキューセリョージャ。

ヴォロノフさんがユーロのエキシでアヴェマリアを滑っていらっしゃって、これ昔イリカツが使ったやつだよなーと。チームモロゾフはヴォロノフさんがいたからバランスが取れていたとも聞くので、この曲に合わせてチームの離散っぷりを思うと悲しくなります。

オリンピックに向けては「もちろん出たい」と言っていて、でもどこか諦観していたように見えたので、彼も大人になったのだなあと思いました。まだ現役を続けるそうなので次のオリンピックこそ・・・!ロシアは3枠を・・・。枠枠は言いたく無いけれど、ロシアはとにかく枠が無いと連盟推しには勝てないから。
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2014
04.27

ロシアとアメリカがジャッジの匿名性廃止を提案

http://rsport.ru/figure_skating/20140426/743834565.html

ロシアフィギュアスケート連盟とアメリカフィギュアスケート協会がISUに対して、ジャッジの匿名性の廃止を提案するそう。6月に行われるISU総会でやっちまいたい考えのゴルシコフさん。

http://www.zakzak.co.jp/sports/etc_sports/news/20140426/spo1404261641007-n1.htm

時を同じくして、韓国スケート連盟がISUにソチオリンピックの不服申し立てを行い受理されたそう。採点に対する不服ではなく審判団の構成に対するものだそうで

(1)ロシア・フィギュア連盟の元会長であり、ロシア連盟の現事務総長であるワレンティン・ピセーエフ氏の夫人、アラ・シェコフチョワ氏が審判に加わり、競技直後にソトニコワと抱き合った

(2)審判の1人、ユーリ・バルコフ氏(ウクライナ)は1998年長野五輪でカナダ人審判らに八百長を提案したことが2002年に明らかになり、1年間の資格停止処分を受けている

(3)審判たちが不公正な採点をしたという疑惑もある

というものです。

審判の匿名性に関しては個人的には匿名性のままで良いと思います。明らかにしてしまうと個人攻撃が始まって、正常な判断が行えなくなりますから。匿名性はそのままで良いから、ジャッジのシャッフルは止めて欲しい。やんわり分かるぐらいが一番良い。

後者に対しては、SPとLPでジャッジが交代することに関しても疑問を呈しているわけですが、これ普通にある事なのでスケート連盟が声を上げるなんて正気とは思えないのですけれど、韓国からジャッジ抽選漏れてスネてるの?ピセーエフの妻が審判団に入ったっていうのは、オリンピックはベテランジャッジが出るのが常識だから何もおかしくないし、どこの国のジャッジも自国の選手の祝福をするのは当然。第一、日本からも前フィギュア強化部長が入ってるし、前スケ連会長の妻が入ってて何の不思議も無い。ウクライナのジャッジは資格停止解けてるんだから何に問題があるのか。

韓国の主張には整合性が無いし、よくこれで受理されたなと驚いています。こんなのでまかり通るなら、世界選手権のアイスダンスでも出したらいいですよ。ジャッジ1人のPCS0.25上がるだけで順位変わるんですから。でもそんなことしてないでしょ。専門家が行ったからですし、だから9人もジャッジがいるわけで。ソトニコワに対して荒らし行為を行っている一部の韓国人だけは、一切の発言権無いから消えて欲しい。
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2014
04.27

2013-2014シーズン アイスダンスレビュー

長い、これは長い。ひたすら長い。


メリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイト

USクラシック 優勝
スケートアメリカ 優勝
NHK杯 優勝
グランプリファイナル 優勝
全米選手権 優勝
ソチオリンピック 優勝

SD:メイフェアレディ
FD:シェヘラザード
EX:ピアノ協奏曲第2番


今シーズンも圧勝のメリチャリ。SDはマイフェアレディですがストーリーとは関係がありません。メリチャリはとにかくプログラムの密度が濃くて他のカップルを圧倒しています。シーズン中にも振付を変えるぐらいですからねえ。ノットタッチのステップは歩幅がよく合っているとは思うのですがもう少し綺麗に脚を揃えてくれるとなお素敵かなって思いました。パターンダンスのクイックステップからパッと最後のフォックストロットパートに移る時の場面展開の明確さは見ていて気持ち良いです。突発的なんですけど無理が無くてストーリー性も感じさせるという。メリルのピンクのドレスよく似合っていました。今シーズンおかしいぐらいにピンクの衣装を着るスケーターが多かったんですけども、ピンクは黄色人種の色なので白人は肌と布の色で膨張して見えるのであまり似合わない事が多いですよね。メリルは細いから。こんな細くてどうやってスタミナ維持をしているのか。羽生さんとミハルさんと韓国男子に教えてあげて。

最初のカーブリフトは+3以外付けようが無いです。これ昨シーズンの最初のリフトにも思ったような。岡部さんが世界選手権のエキシビションの時に最近はダンサーのスピンの方が独創性があるとおっしゃっていましたが、ダンサーのというか彼らのスピンではなかろうか。SDに引き続きトランジションはすごいんですけど、ちょっと気になったのがホールドやってないな。というところですかね。向き合って滑るところは多いのでこのシェヘラザードの雰囲気は出ているのですが・・・サイドバイサイドの動きじゃないだけ他のカップルよりも遥かに良いのですがね。ツイズルの後のランランしてからの持ち上げて女性が空中で1回転するムーブメントを2つ。あれは何でしょう意味分からなくて好き。音楽が変わってチャーリーが駆け出してクライマックスに入るのですが、あれだなチャーリー全然怖くないな。女たちを殺しそうな感じが全然しない。「俺の女に手出しするやつは許せない」ぐらいの包容力を帯びた疾走でした。

ラフマニノフのエキシビションはメリチャリのエキシビション史上初めてズエワがまともな振付・選曲をしたプログラムとしてこれから語り継がれるでしょう。多分もう・・・無いで。今までのエキシビションの一覧を見たけれどメリチャリもテサモエも凄惨だった。

DWTSでチャーリーのオールバックを久しぶりに見て良かったから、ぜひ来シーズンのスパニッシュダンスでやって欲しいです。DWTSを見て思ったのはチャーリーの色気はいつになったら出るんだろうという事と、メリルのエロさはダンサーたるものだという事でした。エロさが無いとアイスダンスではなくて、ソロダンスが2人で滑っているだけです。

テッサ・ヴァーチュ&スコット・モイア

フィンランディア杯 優勝
スケートカナダ 優勝
エリック・ボンパール杯 優勝
グランプリファイナル 2位
カナダ選手権 優勝
ソチオリンピック 2位

SD:エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロングメドレー
FD:四季、ピアノ協奏曲
EX:Stay


SDのミッドラインの最初の男女で向かい合って女性がフォア、男性がバックで滑ってミラーになってクロスして。あそこすごく良いです。ありそうで無かった振付です。この触れそうで触れ合わない感じがたまらなく良いです。ノットタッチステップはやはり彼らがダントツで上手いです、テッサの調子さえ良ければ。ロマンティックな曲から一気に弾けるようなフィンステップに、まさにこのテーマにふさわしい構成が組まれていたと思います。恋を夢見て、恋に落ちて、夢中になるというこの一連の流れがとても可愛らしかったです。最後のトランジションパートもすごく好きでした。こういうプログラムを大人がやるから良いのですよ。最後のcheek to cheekの歌詞のところでちゃんと頬っぺた合わせているところも可愛かった。個人的にはこのプログラムは完璧だと思っているので、ぶっちゃけGPFやオリンピックで1位になれなかった意味はよく分からないです。

FDは衣装は何度も変わりました
フィンランディア杯 紫白
スケートカナダ ピンクワインレッド
エリック・ボンパール杯 緑白
グランプリファイナル ピンクワインレッド
カナダ選手権 白紺
団体戦 赤小塚
個人戦 ピンク(GPSのとは別デザイン)紺 でした。
個人的に一番良かったのはピンクワインレッドの組み合わせです。団体戦の小塚ってのは調べてみれば分かりますよ小塚なので。冒頭のストレートラインリフトで片足を男性が上げて女性のフリーレッグと合わせるという謎の挑戦を繰り返していましたが、結局上手く行かず最後に止めました。絵として切り取れば美しいですが移行時のプルプルを見ていて全く美しいと思えなかったので止めてくれて良かったです。このプログラムの一番の問題点はアクロバティックなリフトというよりも、リフトに入るまで。「さあさあさあリフトやるよ」というのを見せすぎでした。アクロバティックじゃないリフトの選手なんてほとんどいないんですから。リフトが嫌ならもうダンス見られないじゃないですか。あとはトランジションが無いところですね。スケーティングスキルとホールドでは誤魔化し難いほどに雰囲気重視のプログラムでした。彼らは振付には手を加えずにオリンピックに来たので、戦前から点数に差が付くであろうことは明らかでした。FDに関しては負けるべくして負けたとしか。GPSでリフトで失敗し続けたので。ファイナルぐらいでは「自分らで勝手にリフト変えて滑ったれ」って思ってました。

エキシのピンクといい、昔滑ったチャールストンのピンクといい、ラテンのフリンジまみれピンクといい、テッサはピンク似あうなあ。テッサの衣装変な型紙ばっかりだけどピンクだけ着ていけばこれからは大丈夫。スコットは何でもいいよ。小塚型紙だけはダメだけど。テサモエは辞めそうな匂いもフェードアウトしそうな匂いもプンプンしているし、昨シーズンの時点で「終わりかなー」と言っていたので、止めても別にそんなにどうとも思わないような気はします。個人的に特に応援している現役の選手が、彼らだけになってしまったので、多分アナウンスメントとか出されたら泣くかなあ。

アンナ・カッペリーニ&ルカ・ラノッテ

スケートアメリカ 2位
NHK杯 2位
グランプリファイナル 6位
イタリア選手権 優勝
欧州選手権 優勝
ソチオリンピック 6位
世界選手権 優勝

SD:四十二番街
FD:セビリアの理髪師
EX:Pata Pata
EX:A Thousand Years


名探偵コナンこと四十二番街。ラブリーなツイズルからスタートするプログラム。彼ら昔はしょっちゅうツイズルで失敗していたイメージがありますが、実はこの4シーズンでツイズルの成功率が格段に上がってレベル4でプラスのGOEでは無かったのが3つしか無いんですよ。それぐらい超高確率になっております。フィンステップのストップパートの目線のオーバーな感じが可愛くて好きです。このプログラムの一番の問題は前にも言ったとおりステップでレベルを取るために音楽から外れまくっているというところ。それ以外の場所がテンポがすごく速いので、あからさまにそこだけプログラムの複雑さが無いので目立ってしまいますよね。四十二番街の映画を見たらこういう衣装は映画の終盤に出てきました。もっと派手でしたけどね。ザッと言うと新人女優がいきなり主役になって大成功。という映画です。主人公の明るさはカッペちゃんの雰囲気にピッタリでした。そしてこのスカートの翻り。天井から吊るしてベビーメリーのごとく使用したいです。

6シーズン連続で悲恋の物語を演じていたカペラノでしたが、セビリアの理髪師はハッピーエンドなおかつ死にません。死なないプログラムを演じることを非常に喜んでいたカッペちゃんでした。FDもSDと同じようにサーキュラーステップがなんとも・・・レベルを取るためにな感じで見所が薄いです。ダイアゴナルは音楽に合っていた分サーキュラーよりも良かったと思います。カペラノの一番の問題といえばホールドの少なさだったのですが、2シーズン前の道に比べるとそれは改善されていました。ショートリフトの方のローテーショナルなんて前後にホールド入れてスピンとの流れがとっても美しかったです。何度も見て味を感じるプログラムというわけでは無いし、特筆する程の独創性は無いのですが、彼らとても今シーズン滑りに余裕が出た事、タッチが美しくなったという進化が見えるので、悪いわけでは無いです。これからは恋愛系以外のプログラムにも挑戦して欲しいです。

ユーロでチャンピオンになったのですっげえ甘えたエキシにしましたけど、ワールドでは今シーズンとても評判の良いプログラムに戻してくれて良かったです。ハベドノと被ってたのに選んだ事の理解に苦しみました。ラテンエキシの方はチャチャコンゲラートを入れるという素敵な構成でした。もうね、エキシビション作るのめんどくさいカップルは普通のポップスで滑るのであれば、いっそ普通にコンパルソリーダンス2周滑ってくれれば良いですね。

カペラノが世界チャンピオンなんて時空が捻じ曲がったぐらいの時の流れを感じますが、年齢的にはまあまあのベテランなのでタイトルをとっても不思議では無いです。今後はプログラムの密度や難易度をさらに高めてユーロで連覇できるように、GPSも優勝できるようにと願いたいところです。来シーズンのSDがスパニッシュで彼らは得意だと思うので期待したいです。5年前のパソドブレの衣装素敵だったなあ。

ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ

USクラシック 2位
スケートカナダ 2位
ロステレコム杯 2位
グランプリファイナル 5位
カナダ選手権 2位
ソチオリンピック 7位
世界選手権 2位

SD:四十二番街
FD:Maria de Buenos Aires
EX:Ly-O-Lay Ale Loya


まさかのカペラノとダブってしまったテーマでした。フィギュアスケートで人気があるという曲じゃないのに。斜めから行こうとしてダブってしまうのが一番悲しい。同じテーマではありましたが見比べてみて思うのがウィバポジェの方が映画の中で演じられている舞台を表現している感じ。カペラノは映画のストーリーって感じ。ミュージカルをテーマにした映画なので、ダンスとして見ごたえがあったのはウィバポジェの方ですかね。ずっとホールドしていましたしね。

そしてFDはタンゴ。このプログラムは初見だけでは良さを拾いきれないです。滑る度に味が出ていくダンスたるダンスプログラムでした。男性が終始リードをしていて、滑り始めのトランジションから女性がたくさんフリーレッグでタンゴっぽい動きをするんですよ。これがたまらなくセクシー、いやセクシーというよりジューシー。湿り気を含んだエロさを感じさせます。サーキュラーステップはすごくかっこいいです。もちろん女性のフリーレッグの使い方もそうなんですけど、男性の身のこなしも美しい。途中で男性がインサイドイーグルやるところゾクッてします。スピンの後のマリアなんたらかんたらのところの脚さばきもかっこよすぎ。ローテーショナルの後から女性が膝付いて回るところとかもすっげえ。ウィバポジェの今までのプログラムではトランジションやステップというのはどちらかとウィークポイントで人蹴りの伸びが上位カップルの中ではイマイチで加点よりも、レベルを取って上位に来るカップルでした。でもこのFDではその弱さを完全に払拭して、リフトとかはオマケのように感じました。リフトそれぞれを切り取ってみると、一目見て難しいぞとは感じさせられないのですが、「その場所」に置かれているからこそ生きてくるものだなって。最後のローテーショナルなんて特にそうだと思いました。狂おしいような女性のボーカルのあるプログラムの終盤に置くことでこそプラスがたくさんもらえるエレメンツになり得たのです。こうしてレビューを書いている間にも新たに素敵な所が見つかって行きました。華やかなプログラムを皆が出して行く中で地味でしたし、おっさんの呪文みたいな台詞がうるさかったけれど、確実に大人のダンスを滑る素敵なカップルに成長しているというところが見られて良かったです。ポジェの南米の魚河岸みたいなハイウエスト好きでした。めっちゃかっこいいのに何で不評なんだろう。

エキシの雨乞いっぽいやつも良かったです。カナダのダンサーとは思えないほど作りこまれたエキシビション。ファーストネーションというテーマも残念ながらオリンピックでは滑られなかったものの、このシーズンに相応しかったです。FDになるんじゃないかという噂もありましたが、よくよく考えるとこの衣装だと布面積が少な過ぎてディダクションが取られますし、かといって隠し過ぎると雰囲気壊してしまうから無しですわ。

エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビエフ

アイススター 優勝
中国杯 2位
ロステレコム杯 優勝
グランプリファイナル 4位
ロシア選手権 優勝
ソチオリンピック 5位

SD:Diamonds Are a Girl's Best Friends
FD:四季、レクイエム
ED:ハーモニカの男、トスカ
EX:ジャミロクワイメドレー


パターンダンスに関してはユーロでは一番上手なのですが、ボブソロはホールドの形に難が有り過ぎなんですよね。これだけホールドの形について突っ込まれるカップルもいないんじゃないかっていうぐらいに。女性が組んだ時にものすごい前傾姿勢になるんですよ。しかも2人とも別々の方向に行きそうなチグハグさを感じます。プログラムはマリリン・モンローで華やかな雰囲気でとても良かったんですけどね。

五輪シーズンにプログラム選択で迷走したカップルは結果を残せないという方程式にカッチリあてはまってしまったボブソロ。テストスケートでは昨シーズンにラジオノワが使った曲を使って素敵に滑っていたのに、すぐに四季とレクイエムのメドレーに変更。でもこれはこれで良かったんです。最初からすごく勢いがあっておどろおどろしくて、シリアスで物悲しい雰囲気、ボブソロの得意中の得意な路線ですから。最初のカラスのような衣装から察するようにこれも鳥をイメージしていたプログラムだったのでしょう、ボブロワの美しいラインを生かしたリフトや、トランジションも悪くなかったですよ。ローテーショナルやストレートラインも良かった。ホールドは少なかったですけど、前述のようにあまり美しいわけではないのでそれで良いのです。レクイエムは墓にバサバサと降り立ったカラスのイメージ。ソロビエフは骸を貪る野良犬のイメージ。フィニッシュのソロビエフの「クワアアアアア」って顔映さなかったロシア選手権のカメラは今見ても笑える。そしてまさかのFDを昨シーズンの物に戻し、なおかつユーロスキップという。この時点で誰もが頭を過ぎったでしょう「これはアカンやつやぞ」と。五輪は案の定の結果となりました。1番手争いが激しい中でユーロ不出場などありえなかったです。プログラム変更するとてロシアの曲にするわけでもなく、イタリア人の曲からイタリア人の曲に替わったに過ぎない。彼らに必要なのはプログラムどうこうよりも、ミスなく滑る事。今までの大会でSD・FDクリーンにステップ以外でレベル4取って、ツイズルやトランジションでミスしなかったという覚えがほとんど無いです。ズーリンとは合っているのでこれからも組んでいて欲しいです。つくづくもったいないし、チャンスをとり逃しまくっているなあ・・・と。イリカツが解散したので完璧な一番手扱いになりますから、まずは体調を万全にして欲しいです。五輪の時別れてたと思ってたのにソロビエフはイースターでまたデートしてたわ。彼女に次いで良い結果を残しませう。

マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ

フィンランディア杯 2位
中国杯 3位
ロステレコム杯 3位
全米選手権 2位
ソチオリンピック 8位
世界選手権 5位

SD:ハリウッド
FD:レ・ミゼラブル
EX:Young and Beautiful


身長差があるカップルなのでホールドは少し不自然には見えるのですが、チョックさん(158cm)は時々その存在感で身長を165cmほどまで伸ばしているので違和感を感じるまでとは行かなかったです。パターンの最後、ツイズルの前で小さくリフトしたり、ダイアゴナルの前の前傾で指ならしの振付をしたりして、2人の身長差が目立たないようにもしていたのかな?と思ったり。もちろん身長差があれば一歩の大きさが違ってくる事と、女性の滑りがシェイキーなところがいくつか見られます。男性が上手なので余計にそれが見えてしまいますよね。とはいえ雰囲気がとても素敵なプログラムで、SDでこれだけ魅せられるプログラムもなかなか今まで見られなかったのでとても良かったです。シャンパンゴールドの衣装大好きです。

開始35秒でプログラムの山場を迎えるレミゼ。こんなにクライマックスが早いプログラムというのもなかなか無かったです。サーキュラーステップのところのチョックさんの表情見たら、とてもじゃないけどマリウスに思慕を募らせているコゼットには見えなかった。これは明らかにエポニーヌ、迫力凄すぎる。でもコゼットの設定。曲から離れて振付を見ると、止まるところが全然無くて良かったと思うんですけど、フィギュアスケートですからね。曲から離れて表現が素晴らしいだの振付が素晴らしいだの、そんな事はナンセンス。ワンデイモーは曲としては好きですが、普通に聞くだけでうるさいので、一斉に歌いだすところがうるさ過ぎて拍手と歓声と混ざってさらにうるさいことに。ガチャガチャして見えるからもったいなかった。

レオナルド・ディカプリオことエヴァン・ベイツさん。たしかにかっこよさは互角だわ。うん。アシュリーと被ってたけれど、シーズンを通して滑りました。全米2位様、ワールド5位様だからな、これが上位者の特権。チョクベイがアメリカ1番手になるやもしれない、この事実だけですでに楽しい。最近まとまっちゃったプログラムばかり滑っているけれど、もっとすごいのください。腰振ってください。オリンピックの頃に読んだチョクベイの記事で「女性のみなさんお喜びください、エヴァンは恋人がいません」みたいな文が書いてあって。これは世界中の女性たちに夢を与えるなって思いました。よかったねベイツさんガールズ。

マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ

スケートアメリカ 3位
NHK杯 3位
全米選手権 3位
ソチオリンピック 9位
世界選手権 6位

SD:マイケル・ブーブレメドレー
FD:マイケル・ジャクソンメドレー
EX:I Lived


シーズン前に2人のブログで、今シーズンのプログラムについての気合の入りようを書いた長文を読んだので、ものすごく期待をしていました。だけどマイケル・ブーブレの時点で気付くべきでしたね僕が浅はかだったんです・・・。フィンステップという課題の時点で彼らの得意なボールルームの雰囲気を出してくれると期待したのにマイアはテンプレスリットスカートだし、アレックスは普通よりちょっと気合の入ったぐらいのシャツだし・・・何より普通過ぎるし。たしかにタッチは柔らかいけれど、エッジが深いわけでは無いので、もっと変化球付けてハイライト作らないと他のカップルとは勝負出来ないのに・・・って。

マイコーメドレーは本物のマイコーと一緒に仕事をした人と組んでいたらしく、こちらも大きな期待を持っていました。個人的にはこちらは良かったと思うんです。でもシーズン前半はどちらかというと不評で、ようやくシーズン後半になって評価が上がった感じ。僕は逆ですシーズン前半が良くて、シーズン後半は良くなかった。それは曲の構成を変えてしまったから。ストリングスのBENがあったから、あれがクッションになっていて新しい彼らのダンサブルな路線を支えつつも、タッチの柔らかいスケーティングみ見せることが出来ていたわけです。でもMan in the mirrorにした時点で、ただのマイケルメドレー。どんな振付師が関わったとか関係ないし、10年前のプログラムかよっていうようなつまらなさに早変わり。スリラーの振付は相変らず好きだったけども。陸上のダンスの振付師が関わるところの問題は、アイスダンスは氷上のダンスではなくてあくまでもアイスダンスだということです。陸上でやっている事を氷上に持ってきて、それが映えるわけではありません。ストレートラインリフトでアレックスがマイアを膝に乗せて強面で頷いていた振付、あれは一体なんだったのか。陸上で動きながらやったらかっこいいんでしょうよきっとね。マイアの衣装は地味に変わっていました。スケスケ度の微妙な変化。

このままだとハベドノに抜かれかねないですが、ズエワのチームにはマッシモ・スカリさんがやってくるわけですよ。これは期待せざるを得ませんよね?でもねシニカツも来ちゃいましたね・・・・・残酷ですよホント。あと10年ぐらいしたら良いプログラム作ってもらえるかな・・・。一流のカメラマン、ディレクター、エディターであらせられるシブタニズは今年もTHE ICEに出演が決定しました。高まる期待。

ペニー・クームス&ニコラス・バックランド

USクラシック 5位
オンドレイネペラ杯 優勝
エリック・ボンパール杯 7位
イギリス選手権 優勝
欧州選手権 3位
ソチオリンピック 10位
世界選手権 9位

SD:I Won't Dance
FD:マイケル・ジャクソンメドレー
EX:セニョリータ


果たしてクイックステップなのかどうかは僕には理解が及ばない前半部分はさておき、スウィングパートは大好きでした。サーキュラーステップでクロスして滑る最初のところがヌルヌルして倍速みたいで、テンポの速さに合っていて気持ち良いです。この2人ヌルヌルした滑りが得意だけれど、スケーティングの伸びで魅せるタイプでもなく、2人の動きを綺麗に合わせてアピールする不思議なタイプ。上位にこういう組がいないから個性が立って評価に繋がったのかもしれません。ローテーショナルリフトは豪快だけれど、エクステンディッドリフトをとられまくったのが面白かった。それでもやり続けるんだ・・・って。最後は取られなかったのでリフトさんも成仏したでしょう。衣装は2人にピッタリに可愛らしさでした。

ロシアのオリンピックなのにマイコーかぶり。オリンピックならせめてイギリススケーターの伝統芸「とりあえずイギリスの曲選んどけ」を発動すれば良かったと思わなくも無いけれど、1シーズン経つと恐ろしい事に見慣れてくるものです。結局このプログラムの悪いところは曲の組み合わせがグチャグチャだっただけで、振付はそんなに悪く無いというか、むしろ分かりやすくてオリンピック向きでしたね。彼らの方が曲による滑り分けが明確で、静かな曲はヌルヌル滑って、アップテンポな曲は得意なアクロバティックリフトと腕の振付でアピールしまくると。彼ら昔からそうですけど、リフト持ち上げる時に「持ち上げるよ~~~やるよ~~~俺らリフトやるからね?(チラッ)」を出しすぎなので、そろそろそこからは脱却して欲しいです。身長差がありますが男性が細いので難しいかもしれませんが、リフトの構成次第でどうにかなりそうなもんなので。

ユーロ以外で良い演技が出来たのが始めてぐらいだったので、ユーロだけという汚名を返上出来てよかった。バックランドさんが2回も手術したのにオリンピックに間に合って良かった。来シーズンのワールドは2枠取れました。弟組がFDのミニマム取れれば兄弟で出場できます。

ネッリ・ジガンシナ&アレキサンダー・ガジ

オンドレイネペラ杯 5位
スケートカナダ 6位
ボルボオープン 2位
エリック・ボンパール杯 4位
ドイツ選手権 優勝
欧州選手権 7位
ソチオリンピック 11位
世界選手権 11位

SD:お嬢さんと大学教授(前半)
FD:お嬢さんと大学教授(後半)
EX:ゾンビ


SDとFDでストーリーを繋げる戦法で来た今シーズン。瓶底眼鏡の大学教授とお金持ちのお嬢さんが出会って、楽しくなって踊り出すところまでをSDでは演じています。1曲でプログラムを作っているのですっきりとした仕上がりでした。クイックステップのところは原曲よりかなりテンポを上げて使用しているので、同じ曲でもものすごく違うように聞こえます。パターンダンスのところの歌詞はそれっぽい歌詞になっているのでジャズクラブでお酒を飲んだガジさんに乗せられて乗せられてついついダンスを踊ってしまったみたいな図が想像できて楽しいです。パターンダンスの後で足を上げて立ち止まって胸の谷間見るところ好きです。勢いがすごくあるので、すごくトランジションがあったりそういうのでは無いですけどシンプルに楽しいです。

FDは朝になって目を覚ますと「何このおっさん?あたし何してた?」というところから始まって、最後にガジさんはフラれてしまう。というストーリーになっています。最初の振付がすごく分かりやすいです。スピンの後のガジさんの手の動きもたまらないです。サーキュラーに入る前に2人のトランジションでフリーレッグがものすごい綺麗に揃っているところがあるんですけど、あそこすごい良いと思います。コミカルプロでもきちんとダンススキルを見せ付けています。もうちょっと女性のエッジが深ければなお良いのですが。SDのノットタッチのステップよりも、FDのホールドを組んだステップの方がジガガジは綺麗に見えます。2人のバランスがきっと良いのでしょうね。あまりに男女のスキルの差があるカップルだと、ホールドを組んだステップは男性の滑りを女性に合わせないといけないので、移動距離が減ったり、スピードが落ちたり露骨に悪いところが見えてしまいますから。どこがハイライトというのは無いプログラムなんですけど、全体に楽しいし音楽の使い方が効果的で上手なプログラムでした。これ振付アベさんですよね・・・・・1シーズンの間にリプのシンドラーのリストとこれ・・・すごすぎる。

昨シーズンの評判の良かったゾンビダンスをエキシビションにしました。これこそ世界選手権の招待選手にすべきだったでしょうよ。ゾンビさん日本で1回もやっていないんです。新規吸引力ハンパ無いというのに。世界選手権終了後オフ無しで即ドイツ軍のキャンプに参加しなければならなかったから、運営が気をつかった。ということにしておこう。

パイパー・ギルス&ポーリ・ポーリエ

NHK杯 5位
ロステレコム杯 6位
カナダ選手権 4位
四大陸選手権 2位
世界選手権 8位

SD:カロ・エメラルドメドレー
FD:ヒッチコックメドレー


英語圏の選手でも歌詞を無視しまくってプログラムを作る選手が多い中、パイポーのプログラムは他選手に比べると歌詞がそれなりに反映されていると思います。ズエワやシュピルはそこまで気が回ってないのかな・・・。パイポーの振付師はディーンですから、あまりに歌詞と違う事をすると違和感を感じてしまうなんて事があるのかもしれない。四大陸選手権の感想をめちゃくちゃ真面目に書いたので、あれを見てくれれば事足りると思うんですけど。スピンは必須要素ではありませんが振付として入れていました。ほとんどの選手が入れないのですごく目立ちます。ミッドラインは女性がジャッジ側を滑っています。これは男性の方が移動距離が多いので、女性を手前にする事によって遠近法で大体同じように滑っているように見せる効果があるのだと思います。このカップルはかなり技術的に差がありますから。男性のスケーティングのクリーンさといったら、現役ダンサーの中で見てもかなり上位の方だと思いますし。女性の髪の色とドレスの色ピッタリでした。ブロンドに水色は正義だと決まっているのです。髪形が雷神の太鼓みたいで可愛かった。

そして評判高いFD、今シーズンの僕のベストプログラム第3位に選びました。シーズン初めとは少し振付を変えています。ストレートラインリフトは足の甲に乗って滑っていたのを、ひざの上に乗ってもう1つポジションチェンジを入れてレベルを取りやすくしました。これは変える前の方が良かった。スピンはすさまじい上向きシットポジションだったのを体をよじったようなアップライトポジションにしました。スピンは全てポジションを変えて、入りも違います。独創性で言うと変える前の方が素晴らしいのですが、回転速度が出せないので変更はやむを得なかったでしょうか。ローテーショナルリフトの2つ目の後にはホップを加えました。これは正解でした。ダイアゴナルもシーズンの最初と最後では随分伸びが違いますね。男性ですら少しモタモタしていたところがありましたから。初見のインパクトは凄かったですが、やはりシーズン最後の仕上がりっぷりも素晴らしかった。同じ事を2度書くのもあれなので、ベストプログラム(リンク貼ってます)の方でよろしくお願いします。スケスケスカートが苦手な僕でもこのスケスケスカートは好きでした。スケスケでもこういう風にスカートに模様入れれば気にならないんだ、なるほど。これは他選手も見習おう。

ペシャブルという最後の旧世代が引退してしまい、アイスダンス界は新たなチャプターに移ります。テサモエはとりあえず今年中は試合に出るつもりは無いということで、一応は現役の可能性を残しています。メリチャリも同じように行くのでしょうか。ロシアは解散しまくりで来シーズン、どの組が世界選手権に出てくるのかが見えません。3強カペラノ・ウィバポジェ・ボブソロを破るカップルは出てくるのか。来シーズンはスパニッシュダンス。あ・・・!だからスペインでGPFやるんだ。今更気が付いた。
Comment:4
2014
04.26

2013-2014シーズン パトリック・チャン

パトリック・チャン

スケートカナダ 優勝
エリック・ボンパール杯 優勝
グランプリファイナル 2位
カナダ選手権 優勝
ソチオリンピック 2位

SP:エレジー
LP:四季
EX:Steppin' Out With My Baby

昨シーズンと同じSPですが衣装は変更してきました。昨シーズンあれだけ爆乳を披露していたのにも関わらず、谷間のてっぺんまで隠してしまう酷い衣装でした。振付は昨シーズンから変わっておりません。すでに世界選手権で素晴らしい演技を見ていたのでお腹いっぱいだったのですが、これでやりやすいなら仕方無い。4T-3Tの後のハーフジャンプからのツイズルのトランジションを2つ入れていますが1つ目がバックインで、2つ目がバックアウトでってちゃんとバリエーション出して「俺こんなに自然に出来ちゃうんです」な振付に仕上がっております。3Lzまでのコネクティングステップであれだけスピードを出して曲の盛り上がりに合わせられるのはすごいですよね。やらなければならない事を音楽表現にしてしまうのがすごい。レベルを唯一取りこぼしていたのがキャメルスピンでした。バックエントランス、キャメルサイドウェイズ、足換えでキャメルアップワードでチェンジエッジで4の構成でしたが、ファイナル以外は全て3でした。どのポジションも満遍なく苦労していた印象。キャメルアップワードは回りにくそうでした。サイドウェイズが分かりにくくて、最初は8回転でレベル1個上げ・・・も使ってねえなと頭が混乱しておりました。移動距離もエッジの深さも尋常ではありませんのでミスをしても高い点数が出るのは当たり前の事です。改めて見るとスケーティングスキルで9点台は男子ではPさんと調子良い時のダイスケさんぐらいしか出してはイカン気が。他競技に感じるレベル。

LPのプロトコルを見ると分かりましたがPさんはシーズンで1度も回転不足を取られていないのですね。ジャンプがデカいから回転が足りていないとそのまま転倒してしまうタイプですか。今シーズンはPさん史上最も安定していたシーズンでオリンピックですら3ミス転倒無し回転不足無し、他の大会は1ミスずつというところ。SPが安定しなかったのが痛かったです。亡くなったオズボーン・コルソンコーチに捧げるプログラムで編曲も振付師も違うものの3年目の四季でした。昔に戻るのは良かったけれど腕の使い方まで昔に戻らなくて良かったのに。久しぶりに・・・・・おおう・・・となりましたぞ。すごいことやってるのに入り込めない。コレオシークエンスとか凄いし、どのエレメンツもプラスが付くようなものなんですけどインパクトが無い。エリック杯はエレメンツ自体は良かったのに、味気無さ過ぎてあまり好きではありませんでした。カウンターで食べる高級すし店に来たのに醤油が無いみたいな。今シーズンの大会の調子は普通(SC)、普通(TEB)、普通(GPF)、普通(CN)、キレキレ(OWG)といった印象でしょうか。これだけジャンプ安定していたのに僕の中の今シーズンの彼の印象がすごく薄いです。今シーズンのウィルソンの振付は羽生もユナもことごとく外しているような。とはいえオリンピックはPさんがPCSで圧倒的な差を付けて勝つと演技終了後に確信していたので、よう分からんもんだなーと思っていました。爆乳はこちらで余すことなく披露しておりました。ありがたやありがたや。

エキシはタキシードだったのになぜか途中から、前にも見たネクタイ掛けみたいになっているスーツに変わってしまいました。いやあれも僕は好きなんですよ、でもほらタキシードの方が・・・ねえ?

辞めるかもーという話は無くなって続ける気にはなったようですが、いつから試合に出るかはまだ発言を聞いておりません。大学に入ってパッと止めて普通にビジネスの道に進んじゃいそうで寂しいなと思っていたので、とても嬉しいです。エレジーも四季も3シーズン目で、心の底から飽きて飽きて飽きて飽ききったので全然違うプログラムを滑って欲しいと思っています。もし来シーズン、ナショナルやワールド出るとしても秋からトロント大学入るってことはプログラム作る時間が無い→プログラム続行という流れにはならないだろうか。これは恐ろしいですよ、地獄の4年目はサマンサ・セサリオさんで十分なんです。
Comment:2
2014
04.25

2013-2014シーズン 宮原知子

宮原知子

アジアントロフィー 優勝
NHK杯 5位
ロステレコム杯 5位
全日本選手権 4位
四大陸選手権 2位
世界ジュニア選手権 4位
ガルデナスプリング杯 優勝

SP:戦場のメリークリスマス
LP:ポエタ
EX:ソレース

今シーズン、素晴らしい安定感をほこっていた宮原大先生。SPに関しては3-3を3-2にしたり、アンダーローテーションを取られることはあったもののステップアウト、ダウングレード、パンクなどの大きなミスは一つもなく、レベルもほぼ取りこぼさず非常に安定した成績を残していました。昨シーズンはルッツにeマークが付き、回転不足もボコボコ取られまくってクリーンなSPは無かったのが嘘のようでした。ジャンプの加点で+2がもらえる事も増えてきました。ジャンプが高くなりましたからね。今シーズンのジャンプだけで見分けられない方は是非昨シーズンの映像と比べてみてください、如実に差が分かりますよ。ステップは音楽に合わせて非常に丁寧に滑ってレベルを取っていました。ステップが終わって3Lz-3Tの助走に入る時のスピードの上げ方が好きです。これは助走であって、複雑な事をしているわけでも無いのですが、普通の事をプラスに感じさせられるのは良い事です。レイバックスピンの後のトランジション、そして助走からステップからのジャンプ。この流れも良いと思います。どうしても体が小さいと歩幅が小さくなってリンクカバーの点で不利になるのですが、このジャンプ2つの助走でしっかりリンクの端まで使おうとはしているようでした。後半はたくさんトランジションを入れて2A。コンビネーションスピンの回転方向のチェンジは曲想に合っていましたし、最後のアップライトポジション好きでした。どうも僕はアップライトポジションで体をよじれば喜ぶようです。良くなっているとは思うのですが、子供に見えてしまうところでPCSが伸びきらないのはあるんでしょうね。ロシアの幼女さんたちは身長低くても雰囲気出しまくっていますから、ポーカーフェイスなところも影響しているの・・・か?トランジションをしっかり入れているのに評価がそれほどもらえない事に疑問を持っていたので、他の日本人選手と比べてみました。宮原はステップやジャンプの軌道はそれほど複雑では無くて、3Fから2A終わるまでのトランジションがすごく濃いんですよね。もう少し全体的に複雑な物が要求されているのかもしれません。あっこちゃんの演技見てみると終始描くカーブがグネグネとしていて、どっちに行くのか全く予想がつかないようなものでした。あっこちゃんと比べてしまうのは酷かもしれませんが、これがトップ選手との歴然たる差だったわけなんですね。体系変化に泣かされることなく、今は順調に成長しているので、少しずつプログラムの難度を上げていってくれればと思います。

LPでは3Lz-3Tか後半の3Lzでアンダーローテーションを取られまくりました。それでもダウングレードが3Loの1つだけ、抜けもルッツ1つだけだったという事がこのシーズン通してのハイスコアに繋がったのでしょう。前半のコンビネーションスピンでのジャンプを見て、スピンにジャンプを入れる日本男子たちの事が頭を過ぎりました。ここに入れろと。3Fと3Loの間のスパイラル的ムーブメントや2Aの後のホップして決めポーズとか、特別変わったことはしていないのに、決まった感を感じるのはなぜなのか、理由は分からない。ステップは滑り出しのところがすごくディープエッジを使っていて、改めて「ああフィギュアスケートだねえ」と感じさせられました。滑ってナンボですもん。コレオシークエンスがこのプログラムのハイライトです。3Sから勢いをつけてスパイラル、そしてジャンプして足を引いて、右足クイックイッ。これが好きすぎます。もっと欲を言うならばスパイラルのチェンジエッジをしてアウトになった時にもっと安定したエッジでグイーンと滑って欲しかった。なぜクワンの名前が出たかというと、まっちーのレビューの時にクワンの演技見てたからです。2001年の世界選手権のSPとLP、ついでに長野LPと2000年全米SP。僕は前にも言った事ありますが、フィギュアスケートのフラメンコはアイスダンスを除いてあまり好きでは無いです。フラメンコ自体は好きですけど、あまりフィギュアスケートにフラメンコのステップを加え過ぎるとトゥステップばかりで滑ることが無くなってしまうからです。このプログラムはコテコテの情熱フラメンコではなくて、すごく上品で落ち着きがあったのが良かったのだと思います。彼女のノーブルな雰囲気にすごくマッチしていましたしね。キャラクターに合わせ、なおかつ実年齢より少し上の選曲をする理想的な塩梅でした。

今シーズン見違えるほどに上手になりました。身長が少し伸びまして、150cmには伸びて欲しいなと思います。世界ジュニアはあくまで個人的にですが3位ではあったと思うので今シーズンの彼女の評価はなかなか厳しいなと思いました。コレオグラフィーやインタープリテーションでは7点をもらえる選手になったと思うので。これからスケーティングをさらに磨いて来シーズンはシニアの世界選手権で見られるのを楽しみにしています。最近濱田さんがリンクサイドでおとなしいからつまらないなあ。
Comment:2
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