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2019
08.16

ロシアのJr.テストスケート感想

8月上旬にロシアのジュニア勢のテストスケートが開催されました。シニア勢は9月7日と8日にテストスケートをおこないます。画質のいい映像が上がったので感想など。なお感想はすべてフリー種目について滑走順で書いています。

ペア
アリーナ・ペペレワ&ロマン・プレシュコフ 16歳(2003.7.20)/19歳(2000.1.19) LP:ミュージカル版"ロミオとジュリエット"
3Tw 3T-2T-2T 3S fall 2LzTh 3STh df
衣装はヴォロトラが2010-2011シーズンのLPで着用したものです。ヴォロトラはプロコフィエフのロミジュリを使って、エキシでミュージカル版を使用していました。高いツイスト、スロージャンプの両足着氷(ヴォロトラはサルコウじゃないけど)、低速&トラベリングしまくりペアスピンはヴォロトラのコピーかと思うほどでした。悪いところは真似しないでね?奇をてらっていない編曲で観やすかったです。デススパイラルをフォアインと見せかけてチェンジエッジしてバックアウトで入るのは見事でした。昨シーズンはSPの指定がバックアウトでしたが、そこでは披露していないんです。しかもこの2人はデススパイラルが上手なので安定したポジションで回ることができていました。最後のエレメンツがスローサルコウなので、決まれば盛り上がると思います。

クセニア・アハンテワ&ヴァレリー・コレソフ 16歳(2002.10.7)/18歳(2001.1.26) LP:Shine On You Crazy Diamond
3Tw 3LzTh 3S fall-1Eu-3S(予定) 3T 3LoTh fall
ピンク・フロイドプログラムなのに複数曲を組み合わせず、おかしなアレンジもしないロシアの常識に背く普通のプログラムです。こんなに普通だとケチつけられちゃう。ソロジャンプの際の男女の距離感がいいです。3Tは距離感もいいし、踏み切りのタイミングもピッタリでした。デススパイラルはペペレワさんのところほどの工夫はないですが回転は美しいです。男性の腋はツルツルでした。今シーズンも先生のキスクラファッションで笑わせてくれることを楽しみにしています。

ポリーナ・コスチュコビッチ&ドミトリー・イアリン 16歳(2003.3.7)/21歳(1998.8.9) LP:サラバンド
3Tw 3FTh fall 1S-1Eu-1S 1T 3LoTh df
ロシア人御用達サラバンド。もちろん音源は厨二臭いGlobusのものです。ロシアロシアしてるなあ。ソロジャンプはスキップしました。女性が成長している一方で男性の背が伸びないのでスロージャンプには苦心しているのかもしれません。ジュニアペアでも上の年齢になったので、そろそろTESでタコ殴り以外の何かが欲しいです。特に男性の踊れなさが気になりました。同世代のロシアペアの男性陣の表現が上手なので、追いつかないとズルズルと成績が落ちかねないです。

アポリナリア・パンフィロワ&ドミトリー・リロフ 16歳(2003.1.23)/17歳(2001.9.7) LP:サード・パーソン
3Tw 2Lo 3LoTh 2A-1Eu-2F fall 3FTh
ウィークポイントであるソロジャンプは2回転のままです。スロージャンプの着氷の伸びは見事です。リフトの移動距離とポジションの美しさは他を圧倒しています。世界で5本の指に入るレベルですけど、ひょっとするとシニア含めた現役ペアで一番リフトが上手いかもしれない。リバースラッソーでキャリーリフトに移行する際の方向転換と安定感にはビビりました。+3以下の評価を下すジャッジがいたら正気を疑いますね。女性が1つのエッジに乗ってゆったりと見せる部分が多い分、男性が滑る距離を稼いでいます。男女で緩急の担当を分担しているのかな。ソロジャンプで出遅れても他がプラスまみれなので押し切れるかもしれません。

アンナ・シェグロワ&イリヤ・カラシニコフ 15歳(2004.4.15)/19歳(2000.4.25) LP:アラジン
3Tw 3T so-2T(予定) 2A 3FTh 3LoTh fall
自動小銃の名前かっこいい。選曲は背伸びしてなくていいと思います。みんながみんな大人っぽい曲滑らなくていいんですよ。技術的にはまだまだ発展途上のペアです。それでも他国だとエースを張れるレベルなんですけどね。

スタニスラワ・ヴィスロボコワ&アレクセイ・ビリュハノフ 15歳(2004.8.20)/17歳(2002.5.31) LP:ロミオとジュリエット
3Tw 3LoTh 3S fall 1A fall 3LzTh to
こちらはプロコフィエフのロミオとジュリエットです。曲被り回避!今シーズンJGPに参戦すると思われるペアです。投げ技は高さがあります。すごく気になるのが男性が常に女性しか見ていないところです。よって視線が下がるので暗く見えてしまうんですね。組み立てなのかと思ったら結成4年目なんですね。がんばれ男!

エカテリーナ・ペトゥシュコワ&エフゲニー・マリコフ 14歳(2005.7.7)/18歳(2001.7.14) LP:When Winter Comes
3S-Eu-3S 3Tw 3LzTh 2A 3LoTh fall
2シーズン前まで2人ともシングルの選手でした。男性が大きすぎるのでシングルは限界だったのでしょう。たった2年で未経験者からバックワードラッソーとか上げられるものなんですね。シングル出身だけあってジャンプは上手でした。スロールッツも高さと飛距離が十分でした。シングル出身だから軸作るのが上手なのかもしれません。

ディアナ・ムハメジャノワ&イリヤ・ミロノフ 15歳(2003.9.18)/18歳(2001.4.17) LP:チェス
2Tw 3Lz-2T-2T 2LzTh 3F 3STh
ウズベキスタン系っぽい読みにくい名前。なんといってもソロジャンプですね。3Lzからの3連続と3Fを組み込むという前代未聞のジャンプ構成です。片方の選手がエラー付いてもマイナス評価を受けてしまうわけですが、2人のジャンプはルッツもフリップも大丈夫そうです。踏み切りは女性の方が明確にできていました。ルッツやフリップを入れて驚く時代ではなくなるのかもしれませんね。スロー3アクセルや4回転のエレメンツはハイリスクローリーターンなので、怪我のリスクの低いソロジャンプの基礎点を高くする作戦は理にかなっています。

ユリア・アルテミエワ&ミハイル・ナザルニチェフ 14歳(2005.3.16)/2001年生まれ LP:映画"ボヘミアン・ラプソディ"
3Tw 2A-1Eu-3S 3T 2LzTh 2LoTh
Don't Stop Me Now、Love of My Life、We Will Rock Youのクイーンメドレーです。ただのクイーンメドレーな気もしますけど楽しそうだからいっか。

エカテリーナ・ベロワ&ドミトリー・チギリョフ 14歳(2005.5.19)/18歳(2001.4.1) LP:007メドレー
3F fall 3Tw 3T-2T(予定)-2Lo 3LzTh df 3LoTh
曲詰め込んで欲張りセットになったメドレー。ゴールドフィンガーのところは結構いいと思ったんですけどね。サム・スミスのパートは必要なのだろうか。男性は「Q:なぜこの選曲なのですか?A:僕がハンサムだからです」というデイヴィダス・スタグニウナスさんの伝説の台詞を使うことを許されそうな顔をしています。

タチアナ・クズミナ&アレクセイ・フヴァイコ 15歳(2004.4.17)/17歳(2001.11.30) LP:月の光
3Tw 3LzTh 3S-2T-2T 3T fall 3LoTh
Bloodstreamじゃない!原曲蹂躙なし!ジュニアペアで月の光はハードルが高いですね。グッとエッジに体重を乗せて滑る部分が必要ですし、ハイライトがないと淡々とした印象になりますしね。ジャンプはいいので、これからの滑り込み次第でしょうか。

アナスタシア・ムホルトワ&ドミトリー・エフゲニーエフ 16歳(2003.5.17)/17歳(2001.9.7) LP:四季
2Tw 3Lz fall 3S-2T-2T 2LzTh 3STh
また3Lzを跳ぶペアが出てきました。ここは両手タノで跳んでいます。すげー。やはり2人ともシングル出身の選手です。ペア転向2年目となります。まだリフトに関しては上位ペアほどはスムーズなポジションチェンジができてませんしスピードも出ていないです。ソロジャンプはこれからも大きな武器となるでしょう。それにしてもゾフニルスキー先生はペアスピンが教えられないのか、このペアもあまり上手ではありません。

12組登場しましたが、どのペアでも他国で世界ジュニア選手権に出場できる力を持っています。それだけジュニアペアは完全なるロシア一強状態です。搭載されたソロジャンプとツイストの質が違いますし、トリプルツイストができないペアはソロジャンプが得意だったりしますしね。中心となるのは最初に滑った4組のペアです。大きなミスを犯すと、コスイアやパンリロだって代表を逃してしまいます。強いのは女子シングルだけじゃないんですよ。これが真のフィギュアスケート大国ですよ。

男子シングル
アンドレイ・モザリョフ 16歳(2003.3.24) LP:Lost In Blue by House、Earthquake (Ft. Tinie Tempah) by Labrinth、My Own Paradise by OTC、In This Shirt by The Irrepressibles
4T-3T 4T so 3Lo 3A-2T 3A fall 3Lz-1Eu-3S 3F
そういえば君の名前モザレフじゃなくてモザリョフか。テイストの違う4曲を組み合わせた昨シーズンと同じプログラムです。ステップアップという映画のサントラからなのですが、この映画観たはずなのに記憶が……。エレメンツの順番を入れ替えて、先にジャンプを終わらせてからステップシークエンスを滑ります。こちらの方が4曲目を効果的に表現できていると思います。演技前半は昨シーズンよりも上下の動きを意識的に増やしているように感じました。だから手旗信号っぽさは薄れています。しかしながら、演技後半の動きはシンプルで前半に比べると見どころが少なかったです。ここにも上下の動きを増やして体をいじめ抜いてほしいところ。

ゲレブ・ルトフリン 15歳(2004.3.31) LP:月光
4S 3A-3T 3A 3F 3Lz 3F-2T 3Lo
変わった名字はタジキスタン系らしい。ネクタリンみたいで美味しそう。音源はベートーヴェン蹂躙というほどではなかったです。ロシアが北米化されている悲しい事実。ロシアはそのままでいてほしい。スピンのポジションがきれいなのに上手く曲に合わせられていなかったです。3Loでフィニッシュするまでの約1分半をスピンとステップシークエンスで構成しているので、ここをどう表現できるかでPCSが大きく左右されるでしょう。ミーシンがいつもの無表情でリンクサイドでよしよしとかわいがっておった。運動会に来たおじいちゃんだなあ。

イリヤ・ヤブロコフ 15歳(2003.9.29) LP:ノートルダムドパリ
4T fall 3A fall 3Lz-2T 3F 3A fall 3Lz-1Eu-3S 3Lo-2T
ダーンスモーンエスメラールダーを使わないノートルダムドパリでした。ジャンプの前になると助走に集中して音楽を無視しますが、全体的にはかなり表現は健闘していたように思います。体の使い方ダイナミックでしたしね。体の畳み方がエグいシットフォワードのポジションには驚きました。

ピョートル・グメンニク 17歳(2002.4.11) LP:オペラ座の怪人
4S-2T 4S fall 3A so 3S 3Lz-3T-2Lo 3Lz-3Lo 3F
あの小さくてかわいかったグメンニクさんもテストスケート参加の男子シングル選手で最年長となりました。フィギュアスケートの超王道のオペラ座編曲でした。後半の3-3の連発は決まればかっこいいですが、スタミナ切れだと回転不足になって点数と取りこぼす諸刃の剣です。3Lz-3Lo決めてギャアアアアアアアアアア!!!という歓声が上がれば盛り上がるでしょうね。顔が大人になってきたのでコストナーさんの顔から離れてきたかも。そのうち体がゴツゴツしてヒゲ生えるんだ。

アルトゥール・ダニエリャン 15歳(2003.12.17) LP:グラディエーター
3S 3A-2T 3Lz 2A 3A 3F-1Eu-3S 3Lo-3T
冒頭は最終的に4Sにすると思います。こういうの演じられるのかな?というのが正直なところでしたが、意外や意外で結構合ってました。ジャンプの飛距離が出るタイプなので、壮大な曲にマッチしています。特に3Aがあてはまりますね。グラディエーターはジャンプが大きな選手が滑るといいんだな。ヤグディンもそうですしね。立ち止まってのマイムよりも、滑りながらのマイムの方がきれいに見えます。ずーーーっと滑り続ければいいということか!

ダニイル・サムソノフ 14歳(2005.7.13) LP:Per Te
3A fall 4Lz fall 3F 1A 3Lz-2Lo 3F-2T 3Lz
3Lz3本???ではなく最初のルッツは4回転でした。そりゃ猛スピードで踏み切るわな。ジャンプを表現に変換する能力があります。年齢に不似合いな曲ですよね。年齢3倍ぐらいしたらピッタリなんですけども。いい風に解釈すると、悪い魔女に魔法で子供の姿に変えられてしまったわけですよ。でも故郷には愛する妻と3人の娘がいて、どうにかして仕送りしないといけない。だから「今仕事が大忙しでクリスマスも帰れそうにないんだ、愛してるよ」と非合法な手段で稼いだお金とともに、涙で文字が滲んだ手紙を送るんですね。それを受け取った姿を窓の外から眺めるんですね。泣ける~映画化決定。まだ声変わりしておらず、身長も低いので、これから成長期という壁にぶつかると思います。いきなり身長が伸びると思ったように滑れなくなるし、踊れなくもなります。素晴らしい才能はあるので長い目で見守りましょう。

アレクサンドル・ゴルベフ 14歳(2005.8.3) LP:エクソジェネシス第2部
3A 3Lz 3A fall 3Lz ot 3F-1Eu-3S 2A 3T
な、なんだこの美少年は。昔のエドワード・ファーロングか。まだジャンプ中心のプログラムなので踊りや表現は発展途上です。

アンドレイ・クトヴォイ 14歳(2005.10.4) LP:レ・ミゼラブル
3A so 3S 3F-2T 3Lo 3Lz 3Lo fall 3Lz-2T-2Lo
3F-2Tのセカンドにタノを付けました。タノをほどいてからの振付への移行がとてもいいです。タノの存在意義が感じられるんです。曲がBring Him Homeになると、美しい腕の表現を見せてくれます。1つ前のパートとの対比もいいですし、ここで3Lzに付けるタノも柔らかな腕の表現と一体になっていていい味を出しています。クトヴォイのタノは良質タノ。ステップシークエンスでの堂々としたメリハリのある動きも素敵ですし、非常にいいプログラムだと思います。そしていいスケーターですね。先生がまちゃまちゃに似てるわ。

マトヴェイ・ヴェトルギン 15歳(2003.10.9) LP:グレイテストショーマン
3A fall 2A ot 3T 3S 3Lz-3Lo fall 3Lz-2T-2Lo 2F
Never enoughを入れたくて男声ボーカルの音源を探し強引に編曲していました。このあんまり上手くない音源、強引さ、これがロシアですよ!スピードを出しまくってリンクの端の方でジャンプを踏み切るのでフェンスに接触しないか心配になります。だってJGP派遣先はリンクの狭いアメリカですよ?ぶつからないでくださいね。転倒して体力が削れているはずにスピードが落ちない優秀なエンジンをお持ちです。

アルチョム・コバリョフ 16歳(2003.1.27) LP:グラナダ、アストゥリアス、アランフェス協奏曲、Innuendo by Queen
3S 3A-2T 1Lz 3Lo 3A 3F-3T 3Lz-2T-2Lo
腹巻きのようなものを巻いて滑りました。腰が痛いのかもしれません。スピンやジャンプでもマジックテープって外れないものなんですね。プログラムはフラメンコとも言い切れないスペインメドレーでした。

ゲオルギー・クニツァ 16歳(2003.1.10) LP:Still Loving You
3A so 3Lz-2T 3F hd 3Lo 3F-1Eu-2S 3Lz 2A-2T
みんな大好き蠍団より。ずっとクールなまま演技が終わりました。もう少し激しい部分があればいいなと。フリーレッグをきれいに伸ばせていたのは冒頭だけでしたし、メリハリがなくてもっさりとした印象を受けました。フライングキャメルからジャンプで次の動きにいくのはかっこよかった。

エゴール・ルヒン 15歳(2004.4.29) LP:Your Song
3A-2T 3F 3Lo-1Eu-3S 2A 3A 3Lz so 3Lz-3T
4Sは回避しました。JGPでは入れてくるでしょうか。手足が長いのでチェック姿勢がビシッと決まるとかっこいいです。あまりに細長くてクモヒトデが脳裏をよぎりました。曲が盛り上がる終盤に向けてギアを上げていかないといけませんが、この手足の長さを持て余しています。3Lzが2本続くあたりから曲から遅れていますね。身長以外の成長を待つということで。

男子は3Aは跳べて当たり前、4回転も珍しくありません。選曲はバラエティに富んでいて楽しめました。他国の選手は彼らを破らないと表彰台に立てません。大変だあ。

女子シングル
アナスタシア・タラカノワ 15歳(2004.4.14) LP:Alcoba Azul
2A 3F 3Lo 2A 3Lz-3T 3F hd 3Lz-1Eu-3S
ロシア女子で強いのはちびっこたちなので、タラカノワぐらいスタイルのいい選手がいてくれると違いが分かりやすくて大会の楽しさが増します。ちびっこだったのに昨シーズンいきなり縦にビヨーンと伸びました。ジャンプの着氷が止まらなくなりずっと見栄えがよくなりました。構成は後半3コンボでしょうかね。前後半の切り替わりをもっとバチッと決められるとさらによくなりそう。スピンでの体をのけぞらせるポジションでのフィニッシュは香しいです。

アリョーナ・カニシェワ 14歳(2005.6.15) LP:Farewell by Dario Marianelli
2A 3F-2T 2A 3Lo 3Lz 3F-3T 3Lz-1Eu-3S
カニちゃんまでこういうの滑るようになるんですね。隙間を作りたくなくてキックを入れたくなる気持ちは分かりますが、このプログラムには合っていないと思いますし、カニちゃんのエレガンスを妨げるものになっています。前半にちょこっと入れたり、そこからグッとスケートが伸びていけば気持ちいいですけど、やたらめったら入れすぎです。演技後半は流れが止まっていますしね。移籍したてで慣れていないのかな。

カミラ・ワリエワ 13歳(2006.4.26) LP:エクソジェネシス第3部
4T 2A 3Lo 3F-2T 3Lz-3T 3F-1Eu-3S 3Lz
ワリエワはたくさんキックしてもいいタイプのスケーターです。4T入りの構成を見事に演じきりましたし、すでに完成されています。スピンも曲想を反映していますし、後半の怒涛のタノジャンプもいいですね。美しさをキープしつつも、手を合わせて贖罪しているようではありませんか。ふわっと着氷する3Loもきれいだった。もちろん全エレメンツプラスでしょうし、+3から上が並ぶことは間違いありません。ロシア女子の4回転観ても驚かなくなっちゃった。人間慣れるものですね。

マイア・フロミフ 13歳(2006.3.25) LP:ゴースト
3Lz-2T 3F 2A 2A 3Lz ot 3Lo fall 3Lo-2T
スケーティング進みまくり師匠。なんと柔らかいタッチなのでしょうか。手の表現も美しくてスケール感を演出できていますね。一歩がデカいし、空間も上手く使えているし、ゴーストプロでUnchained Melody使用しなくてもゴーストにできているし、将来性のあるスケーターです。

アンナ・フロロワ 14歳(2005.8.7) LP:ノートルダムドパリ
3Lz-3T 3F-2T 2A 2A 3Lz fall 3F 3Lo
これもだーんすもーんえすめらーるだーがない。エスメラルダだからか。ジャンプは膝を使って柔らかく着氷するタイプ。ジュニア勢のみなさんは前半部分をしなやかに滑れるのですが、後半部分はスタミナ切れであったり技術力不足で盛り上げきれずに終わってしまうというパターンが多いです。ステップシークエンスで盛り上げるのってシニアじゃないと難しいですからね。

クセニア・シニツィナ 15歳(2004.8.5) LP:Wrench and Numbers、Flesh and Bone
2A 3F 3S 2A 3Lz-3Lo 3Lz-3T-2T 3F-2T
テロップには"Folk music"と記載してあったけど途中からまったく関係ない。不思議な編曲でした。2本目の2Aから音楽がシリアスになります。ここはソロジャンプをパスーン!と入れた方がまとまりがよさそう。

ダリア・ウサチョワ 13歳(2006.5.22) LP:Je suis malade
2A 3Lz-2T 3Lo 2A 3Lz-1Eu-3S 3F fall 3F-3T
岩崎恭子似。ジュニア1年目にして恋に狂ってしまうプログラム。エテリチームなのに意外性があるというわけではないです。能力もあるし美しいスケーターですが、振付にお腹いっぱいになってしまいました。

女子シングルは似たような路線のプログラムが多かったです。シニア勢はそうではないことを願います。

アイスダンス
アンゲリーナ・ラザレワ&マキシム・プロコフィエフ 17歳(2002.7.3)/18歳(2000.9.4) FD:カルミナ・ブラーナ、パールハーバー
ローテーショナルリフトからのニースライドや、リフトを挟んだツイズルなど序盤のエレメンツに見応えがある一方で、トランジションは弱弱しいです。この出落ち感でピンときたので調べてみたところ、エフバジと同じ先生じゃないですか!出落ちは通過儀礼だったんですね。出落ちしなくなったときにロシア選手権の表彰台に上がれるのだ。カルミナ→パールハーバー→カルミナというなかなかの編曲でした。

ディアナ・デイヴィス&ゲレブ・スモルキン 16歳(2003.1.16)/19歳(1999.8.27) FD:Always watching you、Love Is Gone by Peter Cincotti
今シーズンはカメレンゴのところに行きました。スケーティングスキルは発展途上ですがエレメンツの見せ方はよくなりました。昨シーズンよりもメリハリが付いています。コレオシークエンスで女性が連続ウィンドミル、男性がデスドロップをしてそれぞれ見せ場を作っていました。プログラム中の明確なハイライトとなっていて展開が分かりやすかったです。後半女性の足が動かなくなったのでスタミナ強化が必要です。

エリザヴェータ・シャナエワ&デヴィッド・ナリズニー 16歳(2003.5.30)/19歳(1999.10.11) FD:Hymne in D Minor (EDM Version) by Another Scope、River by Bishop Briggs
ズンドコEDM&変な歌詞なしボーカル。これはいいですね。ツイズルでの滑らかな回転とシャープな出のコントラストが最高でした。そしてコレオスライディング!!!!!ポポモズの昨シーズン序盤の氷寝転がりを思い出させてくれる素晴らしいスライディングでした。スヴィニンチームは奇抜なことやってくれるって信じてましたよ。シーズン途中で振付変えないでくださいね。取って付けたようなワンフットステップ以外はいいプログラムだと思いました。僕はズンドコ音源いじり大好きですけど、必然性のあるズンドコは大歓迎です。これはいいズンドコ。

エリザヴェータ・フダイベルディエワ&アンドレイ・フィラトフ 16歳(2002.10.2)/19歳(1999.12.29) 新結成 FD:Sign of the Times by Harry Styles
惜別の情を込めながらも前向きな感情が伝わってきます。3分半の終わりに至るまで、歩みひとつひとつが力強いからです。JGPFには進出できるはずです。ロシア1番手ないし2番手として楽しませてくれそうです。テンポの変化がないように思えますけど、これは違反取られないのかなあ。

エカテリーナ・カタシンスカヤ&アレクサンドル・ヴァスコヴィッチ 14歳(2004.11.12)/19歳(2000.7.6) FD:Bailar by Deorro、
Temptation by Diana Krall、Happy Brasilia by James Last

ステップシークエンスがとてもいいですね。女性の表現力が活かされています。セクシー過ぎず、ちょっとあどけないのもまたかわいらしいんです。RDのラテンはテンプレ構成になっておもしろくないけれどFDはいいなあ。これはJGPでも観たいやつ。嬉しいことに初戦派遣予定です。

ソフィア・チュチュニナ&アレクサンドル・シュスティツキー 16歳(2003.6.13)/16歳(2002.12.25) FD:Turning Page by Sleeping At Last
フダイさんのカップルよりもさらにテンポの変化が乏しいですが、これも大丈夫なのでしょうか。ひょっとして、テンポ変化させなくても減点しなくてよくなったかと思ってルールを今一度確認しましたけど、やっぱり必須でしたね。
The music must have at least one change of tempo/rhythm and expression. These changes may be gradual or immediate, but in either case they must be obvious.
テンポやリズムの変化は緩やかでも即時的なものでもいいが、明確でなければならない。うーーーん……このプログラムで明確か?もうこんなルール廃止しちまえよ。

オルガ・マムチェンコワ&マーク・ヴォルコフ 15歳(2004.3.16)/16歳(2003.5.16) FD:Be Italian
ウシャネクが2シーズン前にイカれたBe Italianを滑ったばかりなので、どうしても比較してしまいます。3分半飛び道具投げっぱなしで脳裏にこびりついています。当時は存在しなかったコレオステップがありまして、その途中でコレオスピンのようなムーブメントを見せてくれました。1つのエレメンツで2つ分見せる裏技ですね。

スヴェトラーナ・リズノワ&アレクサンドル・ヴァフノフ 17歳(2002.5.5)/20歳(1999.2.16) 新結成 FD:ロックオペラ モーツァルト
コンキナとのカップルを解散しまた新たなパートナーを見つけました。男性はそれなりにキャリアがあるので女性を引っ張ってほしいのですが、まだ連携が取れていないように見えました。大半のカップルがコレオステップをハイライトに持ってきていますが、彼らのコレオステップはあまり印象に残らなかったです。終盤の振付がシンプルでインパクトに欠けました。

ポリーナ・イワネンコ&ダニイル・ウトキン 17歳(2002.5.14)/18歳(2001.1.18) 新結成 FD:La Légende du roi Arthur
アーサー王伝説を描いたフランスのミュージカルだそうです。さっきのヴァフノフ組と同じゲレイロのかーちゃん門下ですね。同じチームでフランスの舞台から選ぶのか。男性がめちゃくちゃリードできていないのが気になります。緩急がないので音楽がBGMになっていました。

タマラ・ジューコワ&ダニイル・カルポフ 15歳(2004.4.23)/19歳(2000.7.22) 新結成 FD:Timeline by X-Ray Dog、Casta Diva (from Norama)
さきほどのイワネンコと長年組んでいたのがこちらの男性です。女声でのアリアのシーンは女性よりも男性のエレガントに惹かれました。コレオステップとリフトせずにそのまま静かに演技終えてくれてもいいよってぐらいに。カルポフ……おやつカルポフ。

マルガリータ・スヴィストノヴァ&ドミトリー・ストデニキン 16歳(2003.6.28)/16歳(2003.6.15) FD:サラバンド
おっ、めちゃくちゃダサいズンドコアレンジのサラバンド!北朝鮮将軍アレンジと銘打とう。これをサラ・ブライトマンが歌っているという事実。僕のテストスケートの感想を締めくくるのに相応しい選曲です。最後にテンションをぶち上げてくれました。

女子は技術格差がそこまで大きくなかったですが、アイスダンスははっきりと差を感じました。JGPにアサインされているカップルは上手いですわ。やっぱり派遣ってちゃんとしてるわ。

印象に残ったスケーターはアンドレイ・クトヴォイ、マイア・フロミフ、シャナエワ&ナリズニーです。クトヴォイは曲の演じ分け方が上手で、とても14歳には思えません、フロミフはスケーティングのタッチの柔らかさと移動距離、そしてしなやかな上体での表現に度肝抜かれました。ロシアでアーティストタイプのスケーターが残るのは難しいかもしれないけれど、ベテランになるまで見ていたいです。シャナエワ&ナリズニーはズンドコ音源を完全にものにしているところとド派手なコレオスライディングが好みでした。昨シーズンから上達しているという点も花丸。女子シングルを観ていてテンションが下がったのは否めないです。勝つのが目的だから僕が間違ってるんですけどね。パッヘルベルのカノンとか幻想即興曲とかショスタコーヴィチのジャズ組曲とかベタな選曲で素敵に滑ってくれる方いらっしゃいませんか。

テストスケートをお休みしたスケーターもいます。そちらのみなさんの体調がよくなりますように。とりあえずはロシア勢がJGPに出てきても「お前誰だ」になることはなくなりました。一安心。
2019
07.15

宇野昌磨 今シーズンはメインコーチ不在

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019071500333&g=spo

宇野昌磨が、今シーズンはメインコーチを据えずに、1人で戦っていく旨を明らかにしました。中京大学を拠点に、ジャンプは本田武史さんに指導を受けながら、海外を拠点にすることを目指してコーチを探していくそうです。

SPの振付はシェイ=リーン・ボーンで、ダイナミックでハードなプログラム。LPの振付はデヴィッド・ウィルソンで、エキシビションみたいなプログラムになるそうです。振付はこれからおこない、9月にはステファン・ランビエールに指導を受けるためにスイスに行くそうです。

個人的にはメインコーチ不在というのはかなり不安です。本田さんが毎度毎度指導することはできないでしょうし、エテリやランビにアドバイスを求めることができるとしても、出場する試合が彼女らの生徒と被ったときですしね。ただ、コーチ変更を勧めてくれた満知子先生や応援してくれている美穂子先生もいるので、本人としては焦ってはいないのでしょう。

「自分と同じようなレベルの選手や、複数の4回転ジャンプを跳んでいる選手の近くで毎日やりたい」 という発言がありましたが、その条件に当てはまる選手は限られていますよね。それでもって手が空いている先生って存在するのでしょうか。トム・ザクライチェクやタミー・ギャンビルのところはありえるかな?

メインコーチ不在という決断が失敗に終わっても、本人はそれをバネに強くなるでしょうし、次のオリンピックに向けて長いスパンで考えているのだと思います。温かく見守りましょう。
2019
07.01

謹賀新年

Category: スケート雑記
2019-2020シーズン あけましておめでとうございます。

一人でも多くの選手が怪我や病気なく、健康にシーズンを送れますように。

キャリアベストのプログラムに出会えますように。

キャリアベストの演技ができますように。

国の移籍でゴタゴタしませんように。

スケートカナダから嬉しくないニュースが連日連夜発表されませんように。

エテリがもふもふデニムコートを着ますように。

日本人ファンがユーロ&全米のデスロードを生き抜けますように。

テレ朝のGPSのOPがダサくなり、放送の質が向上しますように。

フィギュアスケートがブームから文化になりますように。ハァーーーーーーーーッ!!!!!
2019
06.25

2026年冬季オリンピック開催地決定

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000157915.html

2026年冬季オリンピックの開催地が決定しました。イタリアのミラノとコルティナ・ダンペッツォで共同開催することになります。イタリアでの開催は2006年トリノオリンピック以来20年ぶり、コルティナ・ダンペッツォでの開催は1956年以来60年ぶりとなります。イタリアは夏季もあわせると4度目のオリンピックです。

投票はスウェーデンのストックホルムとオーレ共同開催との一騎打ちとなり、イタリアが47票VS34票で勝利しました。イタリアは歴史があり文化も優れた国ですから開会式の演出には期待しています。7年後のことですから今では想像できないような技術も使われるんだろうなあ。

そしてフィギュアスケートの競技時間に関してですが、これはNBCにとっての頭痛の種です。NBCは超高額で放映権を獲得しているため、視聴率が取れる種目をアメリカ東海岸のゴールデンタイムにスタートさせます。ところが、イタリアと東海岸の時差は6時間なので、夜6時にテレビ放映しようとすると現地で深夜12時に競技を始めなくてはなりません。そんな横暴はNBCにも許されません。ピョンチャンオリンピックのように朝10時に始めたところで、アメリカは朝4時になるだけで無意味です。アメリカ人は朝が早いので一番盛り上がる時間帯にはとっくに出勤してしまっているでしょう。

結局、トリノオリンピックと同じ現地夜7時競技開始という選択肢しか残されていないのです。イタリアと日本との時差は8時間ですから、日本時間の深夜3時に始まって7時過ぎに終わります。日本のテレビ局としては視聴率の望めない昼間にされるよりもよっぽどいいと思います。

2030年が札幌開催になってもどうせ朝10時に始まるんだろうなーーーHAHAHAHA。

何オリンピックなんだろう。ミラノコルティナダンペッツォオリンピック?ミラノコルティナオリンピック?ミラコルオリンピック?
2019
06.16

2022年世界選手権はモンペリエ開催

https://www.isu.org/isu-news/news/145-news/12644-provisional-allotments-of-isu-championships-2021-and-2022?templateParam=15

4月にISUチャンピオンシップスの候補地が発表されましたが、その中から開催地が決定しました。

2021年四大陸選手権 オーストラリア・シドニー 2月8日~14日
2022年ヨーロッパ選手権 エストニア・タリン 1月10日~16日
2022年世界選手権 フランス・モンペリエ 3月21日~27日


オセアニアでの四大陸選手権は初開催です。タリン開催のヨーロッパ選手権は12年ぶり、フランス開催の世界選手権は10年ぶりとなります。

ヨーロッパ選手権
2020年1月20日~26日 オーストリア・グラーツ ※全米選手権は裏被り
2021年1月25日~31日 クロアチア・ザグレブ ※全米選手権は2週違い
2022年1月10日~16日 エストニア・タリン ※全米選手権は1週違い

四大陸選手権
2020年2月3日~9日 韓国・ソウル
2021年2月8日~14日 オーストラリア・シドニー
2022年1月17日~22日 台湾・台北 ※唯一の候補地

世界ジュニア選手権
2020年3月2日~8日 エストニア・タリン
2021年3月1日~7日 中国・ハルビン
2022年3月7日~13日 ウズベキスタン・タシュケント ※唯一の候補地

世界選手権
2020年3月16日~22日 カナダ・モントリオール
2021年3月22日~28日 スウェーデン・ストックホルム
2022年3月21日~27日 フランス・モンペリエ

2021年四大陸選手権の開催候補地のひとつに北京がありましたが、オリンピックのプレイベントはグランプリファイナルになるようです。2022年世界選手権はフランス開催なのでパパシゼにとっては続けるモチベーションになるのではないかと思います。すでに世界選手権4度優勝していますので、連勝し続けると歴代最多7度の優勝になります。また、メダル獲得数アイスダンス歴代最多タイ記録、連覇数アイスダンス歴代最多タイ記録に並ぶことにもなります。

日本なら選手層が薄くても埋まるだろうって思われているから、世界選手権の開催がオリンピックシーズンがポストシーズンばかりに集中しています。次は盛り上がりそうな中間年かプレシーズンがいいです。さいたまへの移動は選手が大変だから代々木ね。2024年に代々木ね。はい偉い人よろしく!
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